my movie theatre_37seconds
大学の研究室のバイトしているときに
ふとチラシが目に入ったのがこれ。
わたしこの映画の前知識が「脳性麻痺の女の子の話」
くらいしか分かってなかったから、
見たときはちょっと衝撃的でした。
※ここから先はネタバレを含むので嫌な方はお戻りください。
あらすじとしては、脳性麻痺の女の子が超過保護な母親のもとで息苦しい生活をしていて、そこから逃げ出して新しい世界を経験して成長する話。
最初は平凡な、日常が描かれているんだけど、
お風呂だったり、食事だったり、移動だったりが
ありありと、さも平然に描かれていて、ここまでさらけ出すんだってびっくりした。
脳性麻痺だとしてもちゃんと意思はあって、
「友達と遊びたい」「飲みたい」「恋をしたい」「セックスしてみたい」って思うのはとても普通のことで。
23歳だよ。なんだってやってみたい年じゃない?
でも障がいがあるせいで、母親の過保護ぶりがひどくて
どこに行って何をしているか把握していないと気が済まないの。
健常者より心配する気持ちは理解できるけど、
誰だって、親に言いたいくないこと、バレたくないことなんて山のようにある。
特に、(その家庭によると思うけど)セックスの話とか言いたくないでしょ。
わたしは絶対に言えない。というか言いたくない。
そんな当たり前の女の子ができることを制限され続けて、
ついに彼女は家出します!笑
もちろんフィクションなんだけど度胸ありすぎるよね。
わたしですら家出なんて怖くてできないのに。
なんだかうらやましいなとも思ってしまう。
でもそれくらい自由が欲しかったんだなあって思うの。
彼女は日々わたしと同じような悩みを抱えて生きている。
将来の不安とか、恋愛とか、仕事とか。
ほんとにそこに違いは何もない。
だから周りの人間が必要以上に気に掛けることはしなくていいんだよきっと。
だってできることはたくさんある。
ただできないことがあったときに、当たり前のように手を取ってあげられるような人でありたいと思う。
だからね、変えられない事実ばかに目を向けるんじゃなくて、
変えられることに目を向けていきたいと思わせてくれた。
彼女とわたしは一緒だっていうこと。
映画の中で一番印象的だったセリフが
「わたしの人生なんて彼らの夏休みの課題みたいなもん」ってセリフ。
ここの彼らっているのは宇宙人のことなんだけど、
宇宙人から見た人間の一生なんてあっという間で、
だから健常者よりちょっとハンデがある自分は課題みたいなもんって
言ったのかなって思ったの。
でも、人間のみんな「夏休みの課題」くらいの人生なんだよきっと。
だって、わたしと彼女は一緒だから。
ただ一歩勇気を持って踏み出したら、
人生は変わるということ。
その変化は決して大きいものに見えないかもしれないけど、
経験したことは絶対にその人の血や肉となってその後の人生の糧になっているということ。
最後の彼女の希望に満ち溢れた笑顔がわたしを救ってくれた。
後半の物語展開はちょっと飛躍感あったけど、
一人の女性の成長を描いた温かい映画でした。
ちなみにわたしのだいすきな大東駿介くんも出ています。笑
何にもやる気の出ない人におすすめ。そうわたしみたいな。