【社会Lv.31】大物議員の敗戦続出、あなたは何を基準に投票先を選びましたか?私の政治観・投票先の選び方⑬
公職選挙法に抵触するといけないと余計な心配をして終わってからでないと滅多な事を書けない慎重派のFPAポッターです。
皆さんは衆院選、投票に行きましたか?
私はもちろん行きましたよ。
投票済証ってそのうち古切手や映画のチラシみたいに一部のマニア間でプレミアムがつかないのでしょうか(笑)
この投票済証って自治体によって違うようで、横浜市の過去の選挙の投票済証なんかはこんな感じらしい。
いい紙使ってお金ないんじゃなかったのか、横浜市…(半券みたいに小さいからコスト抑えられている?)。
キティさんを使った投票済証の所もあるとか。(もしやキティと来てを掛けている?)
日光はKADOKAWAとタイアップしてWeb漫画『ススメ!栃木部*』のキャラクターを起用して若者に関心を持ってもらおうと工夫を凝らしています。
*栃木の魅力を発見する部活のキャラクター
日本で全体的に投票率が低く、特に若いほど投票率が低い傾向にあることは大きな課題として選挙割などの工夫も各自治体や店舗ごとにされているようです。
例えば埼玉県志木市では地元のゆるキャラを使った投票済証を発行するだけでなく同伴の子供向けに投票所まで足を運んだことを労うカードを配布していたそうです。
裏面には◯年後に選挙権を手にしたら必ず投票に来ますと宣誓する署名欄などを設けるなど小さい子からの選挙への啓蒙活動。
非常に学ぶべきことのある取り組みではないでしょうか。
「選挙割」は確かに普段から政治に無関心な人たちへの動機付けとして一つの方法ではあると思いますが、投票する事が目的になってしまわないかという懸念があります。
若い人が政治やこれからの日本を良くしていこうと自分で調べたり、考えたりして投じる…この段階と単に選挙割があるから投票に行って投じるでは大きな隔たりがある事も忘れてはならないと思います。
まぁニンジンぶら下げでもしないと投票率が上がらないなんていうのはもう民主主義において末期なんですけどね。
それくらい危機感がない人が投票権を持つ半数弱もいるというのは嘆かわしい事だと思います。
衆・参議員選挙、地方議会選挙、知事選挙…対象となるのは違えど何枚の投票済証を集めたら特典が豪華になっていくみたいなインフレしていく仕組みがやがて必要になるのでしょうか。
過去にも取り上げたことのある『自助論』(Self Help)を書いた英国のサミュエル・スマイルズはこんな言葉を遺しています。
うーん、耳が痛いですね(;゚Д゚)でもその通りだと思う。
終わってみれば確かに自民党の勝利だが…
下馬評では自民党過半数割れか、政権交代かなど散々持ち上げられながらも終わってみれば自民党が公示前よりも15議席減らしながらも単独過半数を維持しました。(定数465議席=小選挙区289、比例代表176)
FNN(フジテレビ系)に至っては開票が始まった直後の20時台の議席予測(出口調査?)でさえ自民党過半数割れを報じていた訳ですから本当にいい加減なものです。
(皆さん、こういうのをしっかり覚えておいた方が良いですよ。)
今回の選挙結果だけを観れば自民党261議席、立憲民主96議席(14議席減)となり、野党として公示前11議席だった維新が41議席を獲得して第三党となる躍進。
旧民主党から立憲民主と分裂した国民民主党も公示前8議席から11議席を獲得するなど定数減の中でも国民からの支持を集めた政党とそうでない政党、現状維持に分かれたと言えそうです。
今回の衆院選は立憲民主と共産党•れいわ新撰組などな”野党共闘”で挑みました。
しかし結果だけを観れば自民単独過半数という選挙前と自民党•公明党による連立与党という構図は殆ど変わっていません。
その一方で全体の投票率の低迷がありながらも期日前投票を利用する人の数が過去最高となり、投票日に仕事などやむを得ず投票に行けないから選挙へ行こうという意識は選挙人の年齢の高まりと共に改善されてきているとも思います。
結局、投票率の低さという問題は若いうちは視座が低く世の中のことに関心や興味を持てていない人が少なくない。
こんな類の精神的に未成熟で甘えた子どもの言い訳でしかないのです。
コロコロ政権交代が起きるようでは、世の中が乱れると言うものです。
結論と結果の上部だけを掬って誰かに説明してもらわなければ理解したふりさえ出来ない無知無能さの端緒が出ているだけなのです。
だから昔から「本を読め、旅をしろ、教養を深めよう」という当たり前の事がインターネットのこれだけ普及した今の時代になっても求められるようになってきただけではないのかと思います。
インターネットは便利な道具ではあるけれど、思考を奪う危険な道具でもあります。
掲示板に限らずインターネット全般、いや本でも教科書でさえ全てに言える事だと私は思いますが。
そして自分の頭で考える努力をしない人たちはいつまでも低い視座からしか世の中を見れずに豊かにはなりにくい道を自ら選んでいくことになるのは世界の歴史から学べることでもあります。
大物議員たちの敗戦、私たちの一票で政治はゆっくり変わり始めている
今回の衆院選では大物議員が小選挙区で続々と苦戦や敗退する事も報じられました。
大分2区ではわずか654票(0.41%)という大接戦となり、自民党の大臣経験者である衛藤征士郎氏が13選。惜敗した吉川元氏も比例での復活で4期目の当選という選挙区もありました。
私たちが投じる1票は確かに世の中を動かしているのをこの選挙区の方達は実感できたのではないでしょうか。
また自民党幹事長を務める甘利明氏も小選挙区で敗れて、比例復活。
選挙結果が出ると岸田政権の幹事長から辞任を申し出る意思であることを即日発表し、翌日に後任人事が発表されました。
また東京都知事も務めた石原慎太郎氏*の長男の石原伸晃氏、三男の石原宏高氏という自民党の重役や大臣も経験してきた人たちが揃って小選挙区で敗北。宏高氏のみが比例復活となりました。
*俳優で天気予報士の石原良純は次男
長年に渡って国会議員を経験してきた候補者たちが続々と敗北することは現在の自民党政権に対する投票者たちからのNoを突きつけられた事になります。
こうした選挙区の人たちも自分の投じた1票が、世の中を動かすんだと感じていると思います。
しかしこの逆風は何も自民党にばかり吹いた訳ではありません。野党最大勢力である立憲民主党では、「小沢王国」と言われていた岩手3区では立憲民主の小沢一郎氏が惜敗。
比例代表制を立案した当人が、比例復活という因縁めいた結果に。
同じく立憲民主の辻本清美氏も小選挙区で敗戦し、こちらは比例復活ならず。
自民党の大物議員を引きずり下ろした今回の選挙結果の影の功労者は立憲民主党の枝野幸男代表でしょうか。
政権交代を目指し、野党共闘(立憲民主党・日本共産党・れいわ新選組)による小選挙区での候補者を行うという画策を仕掛けました。
端的に言えば、小選挙区は1人しか当選できないため野党が選挙区ごとに乱立するよりも「与党か野党か」の二択を選挙人に選んでもらう展開に持ち込んだのです。
しかし自民党の大物議員が次々に落選した一方で、自分たちの議席も大きく減ったことの責任を取る形で選挙全体で見れば相討ちとなった形の責任を取って辞任。(一日明けてからの辞任発表で益々、立憲民主党は評価を落としたかも…)
そして「与党か野党か」の二択の中で、野党共闘に参加しなかった日本維新の会や国民民主党(旧民主党から立憲民主党と分裂した政党)は議席を伸ばしました。
大まかにまとめると「与党か野党か」を選んでもらった結果、「自民党の現状は嫌だが、立憲民主・共産党も嫌だ」とそれ以外であった日本維新の会や国民民主党に投票する人が増えたということになります。
今回の衆議院選挙によって自民党・立憲民主党に次ぐ第三党に躍進した日本維新の会の松井一郎代表は2022年07月28日に任期満了を迎える参議院選挙で憲法改正に向けた国民投票を同時実施することを目指すと発表しました。
【蛇足】戦後の日本の政治ダイジェスト(超駆け足)
戦後日本で殆どの期間において与党であり続けてきた現在の自民党ですが、社会主義を目指す右派社民党(天皇制中心の社会主義・再軍備賛成)と左派社民党*(天皇制廃止・反共産主義)が戦後(1945年)に再統一されて日本社会党(非共産党系)が登場すると、これに対抗するために自由党(保守派)と民主党(保守派)もそれまでのわだかまりを捨てて1955年に自由民主党(現:自民党)が結党しました。
しかし総裁選びにあたっては難航し、求心力のあった吉田茂・佐藤栄作らは鳩山一郎(鳩山由紀夫の祖父)が引退するまで自民党には合流せず、鳩山一郎が初代総裁を務める船出。
「護憲・反安保」を掲げる社会党に対して、「憲法改正・日米安保維持」を理想とする自民党が今日まで続いています。
1993年に細川護熙が率いた日本新党の非自民・非共産8野党派連合(新進党含む)による政権交代(55年体制崩壊)と2009年の鳩山由紀夫・菅直人らが率いた民主党政権誕生の二度の下野を経験しています。
民主党政権誕生となった2009年8月の衆議院選挙では第一次安倍政権を引き継いだ麻生内閣が年金問題や失言など国民の不信感が募っての政権交代となりました。
当時から政治に多少なりとも関心を持ち、社会で働いていた(当時は選挙権は20歳以上)人たちからすれば自民党の大敗は当然として、民主党が与党となった時から「この国は終わった」(当時の私の感想)と思ったほどです。
耳触りが良く、実現可能性の低い公約を掲げ、国家運営能力・政権運営能力もない民主党が勝つことなどあり得ないと思えていたのに、その自民党にさえ投じられない票が民主党に流れたのです。
政権交代を実現して与党となった民主党は反自民で既存政党に対する不平不満を受け皿として結党したと揶揄されることもあるものでした。
政策理念も国家観・憲法観もバラバラの議員の集まった政党で、国家運営能力もなく、実現不可能な耳に馴染みの良いことをあげつらうだけの政党とまで論じる意見もあるほどでした。
しかし多くの国民は自民党に嫌気がさし、自民党以外にそろそろやらせてみるかとほんの軽い気持ちで投じた人たちもいたのかもしれません。それがものすごい自民党への批判票となり、政権交代が実現してしまったのです。
政権交代後に民主党が行った国家運営では内政・外交の両面でパフォーマンスだけの中身のないもので国益を損ない続けて、都合の悪いことは隠ぺい。
これに官庁および国民が愛想尽きかけた頃に、起きた東日本大震災での対応を機に不満が爆発して任期満了を待たずに2年10か月で解散、そして2012年の衆議院選挙で自民党に大敗して崩壊*をしました。
*維新の党(後に大阪維新の会、日本維新の会)と合体して民進党となり、その後は今日の立憲民主党や国民民主党などに分裂。
2012年末に自民党が政権を奪取してからのおよそ9年、民主党政権という暗黒時代よりはマシといいつつも、自民党に決して満足できる状態ではないにもかかわらず他にまともと判断される政党は日本で存在感を発揮できずにいました。
2010年に地方政党であった大阪維新の会(橋下徹代表)を母体に、自民党・民主党・みんなの党などから離党した議員が集まって国政政党となる「日本維新の会」(石原慎太郎代表、後に橋下徹と共同代表。2014年に石原氏は憲法観の違いを理由に離党)を立ち上げ、今日に至ります。
与党:自民党に対して最大野党であった当時の民主党は二大政党制と呼べるほどの力もなく、経験もないために国家運営能力に乏しいことは民主党政権時代で証明済み。
自民党は最大政党であるがゆえに様々な価値観の議員が大勢所属しています。
それこそ保守から革新まで。
ここに自民党でも民主党でもない、第三極として自民党から離党した議員らによる革新寄りの思想に近い議員が集まってきた日本維新の会という存在はようやくその意義が発揮できる物になりつつあるともいえるかもしれません。
つまり政治とは今日明日で変わるものではなく、何十年という時間をかけて歴史を積み重ねながら、国民の投票という民意を少しずつ反映させながら国民が育てていくものだという事なのです。
何を基準にあなたは投票先を選びましたか?
今回の衆議院選挙で議席数を減らす所か消滅してしまったのは無所属やどの政党にも属さない諸派、ワンイシュー(公約1つだけ)から迷走し始めたN国党などです。
国政でこれらが全く無意味とは思いませんが、ほぼ無価値である現状は受け入れるべきでしょう。
無所属である程度の爪痕を残せる地方選挙と異なり、国政の比例代表選出制では他の政党と比べ知名度などの大きなハンデがある事を考えると今後も無所属や諸派は存在感を示すのがなかなか厳しそうに思えます。
何故なら議席数が少ないとは国会で法案の提出もままならなければ、可決にも味方を常に見つけるところから始めなければいけません。
政党の数の論理に頼らないというのがポリシーと呼べば支持してくれる人たちが一定数いて、彼らのウケが良いのは地元などに根ざす地方選挙まででしょう。
数は力です。
国会ではそれがより鮮明に求められます。
国会は法律を作る立法府*で、議会というのは単なる多数決で決まるものではなく議論を通じてより良い社会を実現するために国民から託された議員らによって議論をする場です。
*行政(内閣)•立法(国会)•司法(最高裁判所)の三権分立。
しかし日本ではこれが未だ小中学生の学級会レベルで数が多い方が意見を押し通すことを国政においてやっていることがままあります。
ディベートが出来ない人たちが議員となり、罵声や怒号、野次を飛ばして与野党それぞれが揚げ足取りに躍起となり、漢字の読み方クイズなどを始めたり、国会はなかなか建設的な議論をする場まで育ってきてはいないのです。
どんなに理想的で、社会に必要なことを選挙公約で宣っても、仮に支持をある程度集められたとしても実現可能性という点で議席数が少ないというのはそれだけで実現可能性が低いと言えます。
これは私のIFAとしての仕事でも同じで、代表的なのは国債などの利回りが高い債券への投資と似ています。
こういったものに投資をする人は他よりも高い利回りを求めて投じますが、利回りが高いとはリターンの大きさであると同時に貸倒リスクの高さでもあるのです。
南米とアフリカ大陸•中東などは利回りの高い面だけを切り取ってハイイールド債として売られていますが、格付けなどの実態を観れば投資不適格債券(ジャンク•ボンド)です。
ジャンクとはゴミという意味で投資する価値がないという意味です。
つまり上部の見た目の良さや耳触りの良い事に惑わされてはいけないという事です。(れいわ新選組と山本太郎が本当に詐欺師かは今はまだ分からないが、胡散臭さと演出の巧さは流石元役者だとは思うし、泥臭い努力の魅せ方は見事だと思う。尚、個人的にはれいわ新選組と山本太郎は別に嫌いじゃない。)
実現可能性が最初から低いから、多少の夢みたいなことを言っても「実現しないじゃないか」とは多くの人は言えないのです。
宝くじで5億円当たる?「当たらないじゃないか」と文句を言う人は宝くじを買ってはいけないのと同じです。
若い候補者たちの今後にも注目
AbemaPrimeでは今回の選挙について「20代候補者が経験した国政選挙」という動画を配信しました。
波乱の衆議院選挙の中で、20代で出馬したのは14名。
立憲民主党から福島2区に出馬した29歳の馬場雄基氏は敗戦、しかし比例で復活当選となりました。
また今回の選挙では惜しくも当選ならず(比例復活もなし)となりましたが岐阜5区から立憲民主党公認で出馬した今井瑠々氏は、被選挙権を獲得したばかりの25歳で出馬。
この選挙区で当選した古屋圭司氏は11回目の当選でしたが、わずか13,525票差(7.98%)という薄氷を踏むような僅差でした。
もし維新・共産から候補者が出ていなかったとしたら選挙結果は分からなかったかもしれません。
尚、今回の衆院選で女性議員の比率は低下。
女性議員が日本は少なすぎるという問題や有権者からのハラスメントに関わる課題も浮き彫りになってきています。
また今回の大躍進をした日本維新の会からの茨城3区で出馬をした27歳の岸野智康氏も敗戦(比例復活もなし)。
AbemaPrimeに出演したお二人は2022年7月に開かれる参議院選挙にはまだ30歳になっていないため出馬できません。
また議員の高齢化は国会でも、地方議会でも大きな課題です。
有名な政治家で言えばアメリカのジョン・F・ケネディがマサチューセッツ州下院議員になったのは29歳の時、上院議員は35歳。アメリカ大統領となったのは43歳の時でした。
日頃から度々noteの記事でも書いていますが、若いという事は視野が狭く、視座も低く視点もぼやけているかもしれません。
社会経験を重ねた人たちとは比べ物にならないほど無知かもしれません。
しかし自分自身が20代の時に出馬しようと考えたことがどれほどの人にあるでしょうか。
供託金は小選挙区で300万、比例であれば600万(重複は返金される)…一定の票を集めなければ返金もされません*。
20代に限った話ではありませんが選挙に出馬をするというのは負ければ無職ということです。
強力にバックアップをしなければ彼ら彼女たちのこれからの人生はどうなってしまうでしょうか。
向こう見ずと勇猛果敢は違うと思います。
若い人が勇気を振り絞って志したことに対して何か変えていくことが必要なのではないでしょうか。
若い候補者たちに限らない話ですが、彼ら彼女らが何を考えて出馬をしたのか。
彼ら彼女らが何を目指して、何を掲げて出馬をしているのか。
公約や選挙演説、SNS、Webページで伝えようとしていること呼びかけに選挙区の人たちはどれくらい目を通しているでしょうか。耳を傾けているでしょうか。
選挙には公約や実績なども当然大切ですが、彼ら彼女らには実績はまだ殆ど全くありません。
しかし…
こんな情緒的で、感情的なウェットな部分も選挙ではとても大切な要因なのではないでしょうか。
私の投票先の選び方
人それぞれ誰に、どこの政党に投じるか考え方があるでしょう。
様々あってよいと思います。
しかしこうしたことってあまり語られることもないので、私なりの投票先の選び方を最後に触れたいと思います。
ちなみに私は選挙ドットコムを使って自分の住んでいる選挙区の比例でどの政党へ投じるかを決めてから、小選挙区の候補者の公約>年齢>政党と、自分の価値観に近い人を絞り込んで最後に候補者のWebページがあれば演説やプロフィール、動画などがあればそれらを観て投票する人を決めます。
選挙ドットコムは配布されている選挙公報も観れるのでとても便利です。
先に比例から選ぶのは小選挙区の候補者の絞り込み(例えば最後にどっちにするか)に悩んだ時にそれを基準に選ぶためです。
これが小選挙区の候補者から選ぶともう一度全体から選ぶという作業が入るため負担が大きいと考えるからです。
小選挙区であれ比例であれ、基準となる考え方、託す想いは変わらないのではないかというのが私の考えです。
また小選挙区は候補者という人を選ぶので、自分の住んでいる選挙区に託したい人がいない場合も少なくありません。しかもその人が当選しなければ死に票になってしまいます。
死に票は死に票なりの意味が一応あると思いますが、政治には殆ど反映されません。
しかし比例選挙はこれがもっと広範囲(地方ブロックなど)となります。
だから先ほども書きましたがどの政党に属しているのかはとても大切で、国政では原則無所属・諸派は論外というのが私の自論です。
実現できもしない幻想を書き連ねたところで意味がない票になってしまうのは嫌、でも選挙に勝てるからこの人やこの政党に入れるのも違うという感じです。
そしてこれは挑む政党側も分かっているのかもしれません。
選挙ポスターや選挙公報には候補者の欄の何処かに無所属でもない限りは「比例代表も〇〇党へ」と書いていますよね。
小選挙区で人から選ぶだけで疲れたり、考えるのを放棄して、その人と同じ政党に比例は選ぼうと考えたりしてしまうこともあります。
これ、すごく勿体ないと思いませんか?
1回で小選挙区と比例の2票を取る漁夫の利…くだらないですよね。
考えるのを放棄、思考停止するのを待っているみたいなものです。
こざかしいですよね。
じゃあやってやるよ、1回で2票を!人の逆から!(笑)
【私見】選挙は1回の結果だけじゃないし、多数決じゃないから面白い
単に多数決で票の多い人や政党が幅を利かせるのであれば、選挙など形式だけの物です。
選挙には「得票率」というものがあります。どれくらいの票を獲得できたかという割合ですが、今回の衆議院選挙で自民党は得票率48%でした。
これは言い換えれば投票された票の内、52%は自民党以外ということです。
自民党が強いことは強いのですが、自民党が単独過半数の議席を獲得して勝ったから自民党の考えに世の中の多くの人が賛同しているのか?
いいえ、それはそうではないということです。
彼らは選挙という試合に勝つのは巧みですが、世論の半分以上は非自民党ということが見えてこないでしょうか。
託せる野党が少ない、野党がだらしないに帰結するのです。
ちなみに比例は「与党か野党か」で与党なら「自民か公明か」、野党なら今回なら「立憲・共産か、それ以外か」。
そこまで絞り込んだら次は「どれに一番目指しているものが共感できるか」という順番です。
そしてそれを判断するために各政党の公約などを比較します。
普段から国会などをウォッチするほど熱心ではありませんが、ちゃんと考えて投票していると一応言えるくらいの精査はしていると言えるくらいかと思います。
長々と書いてきましたが、住んでいる地域で地方選挙がない場合には次は参議院選挙が2022年7月28日になります。
一歩ずつ、少しずつ国民が賢くならないとこの国は良い方向に変わっていくことが出来ずに衰退していきます。
選挙権を持つという権利と責任の下に、一人でも多くの人が政治や社会で起きていることに関心を持ってもらうきっかけになれば幸いです。
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