【動画🎓🎞️】投資熱が暴走した世界三大バブル"南海泡沫事件"の顛末～『お金の教科書STEP3』3-4(Free)

株価などの景気が過熱して投機的な状態になることを「泡沫バブル」と呼びますが、歴史的な株高に沸く米国株式市場やそれを中心とした全世界株式なども実は後から見たらこの「バブル」の状態だったと言われるのでしょうか。

DJI(ダウジョーンズ工業平均)、通称NYダウも…

SPX(通称S&P500)も…

NDX(通称NASDAQ100)も…

米国・日本を含む先進国・新興国のACWIアクウィ(全世界株式)も…

近年、つみたてNISAやiDeCoなどでの資産形成を始めた人々が嬉々として証券口座の画面のスクリーンショットをさらして投資をすれば資産が増えることを喜びの声と共に喧伝しています。

一方でiDeCoが拡充されたのは2017年、つみたてNISAが始まったのが2018年です。過去5年を振り返ると確かに中盤の2021年末頃まではこれらの指標は非常に調子が良かったことが伺えますが、2022年以降の後半から失速しそれぞれが2年近くも最高値を更新していないことが分かります。

これはロシアによるウクライナ危機という世界的な問題が始まった時期と殆ど重なるのですが、ではこの3年くらいの間に投資を始めた人の資産が増えた理由はなんだったのでしょうか？

近年、初心者に大人気の投資方法「積立投資」が功を奏したのでしょうか？

投資信託協会が公表している投信ライブラリーでは過去の期間を指定して運用状況をシミュレーションすることができます。(積立投資は月初買付のみ)

積立投資でシミュレーションすると積立投資の1回目の買付時に一括投資をした場合の比較が出てきます。

日本で最も資産を集めているインデックスファンド「ｅＭＡＸＩＳ　Ｓｌｉｍ米国株式(Ｓ＆Ｐ５００)」とその全世界株式型である「ｅＭＡＸＩＳ　Ｓｌｉｍ全世界株式（オール・カントリー）」を比較すると…。

ｅＭＡＸＩＳ　Ｓｌｉｍ米国株式（Ｓ＆Ｐ５００）

ｅＭＡＸＩＳ　Ｓｌｉｍ全世界株式（オール・カントリー）

どちらも積立投資は一括投資に対して2倍近い差をつけられていることが分かります。

株価が最高値を更新していないのに一括投資の方が何故…？
そう思ったあなたはまだまともです。

その理由の大きな部分が為替による円安ドル高です。

一括投資は2021年9月初旬に110円前後でした。一括投資はここで投資予算のすべてをドルに両替してS&P500または全世界株式などに投資を行っています。

他方、積立投資はこの間で円安がどんどん進んで、積立投資はその買付のたびにドルに両替をしたうえで投資を行います。
円安が進めば株価は変わらなくても、どんどんドルに両替ができる量が減るという状態…

そこにドルに両替した資産をS&P500などに投資をするため、下落から回復していく途上にあったこの3年ほどの株価の変動では積立投資の強みが為替でそのまま相殺されてしまって十分に機能しなかったことになります。

金融庁が「つみたてNISAはやわかりガイドブック」で説明している積立投資の効果は価格(株価)の変動要素だけの説明です。

しかも株価は最後(4か月目)には元の水準と同等まで回復していることとして計算をしています。

積立投資のことを別名:ドルコスト平均法と呼びますが、何が平均なのかといえば「平均的な購入単価」にするということであり、価格の下落は量を買うことができ平均購入単価を安くできますが、安くなったままでは運用評価はマイナスのままになってしまいます。

売却時(利益確定時)に必ず平均購入単価を上回る価格になっていることが積立投資における唯一のマイナス運用とならないことであることを正しく理解している初心者(投資経験10年未満)の個人投資家は恐らく半分以下でしょう。

またここに為替が組み合わさるとそれらが打ち消されるなど、投資経験の浅い人には見えにくい面でもあります。

仮にこの3年間の株価が右肩上がりの上昇相場だったとしても同じ結果になりますが、積立投資で下落相場なのに調子が実はよくなかった理由は為替が円安に進んだということは、株価が上昇相場で円高なら、下落相場で円高ならどうなるのかを複合的に考える事が重要です。

もっとも為替は日米金利差だけでは片づけられない様々な要因で変動します。つまりこれからまだ数年から10年単位で円安が更に進むまだまだ序盤かもしれないということを触れておきたいと思います。

私の考えにかなり近かったのがTBS News DIGで9月30日に特番が組まれたこちらの内容でした。

為替介入は一国だけで行っても一時凌ぎでしかなく、第二のプラザ合意のようなことが起こるか、日本の輸出産業が再び活況になるような構造転換にはなお時間が数年から10年単位でかかるというのには同意です。

目先の想定為替レートはアップル社のiPhoneなどの想定為替レート124,800円/799㌦=156円で、為替がこれを超えそうならまたは超えればアップル社は想定為替レートを更に引き上げるでしょう。

逆に円安に今後はなりそうもないとなれば想定為替レートを現在よりも円高に動かして販売価格を見直すでしょう。

過去記事でも取り上げ何度も繰り返し紹介しますが、アップル社にとって日本がどんなに重要な市場だとしても、市中の為替よりも割安(円高)な状態のまま赤字で商品を提供する理由は一つもないからです。

さて、米国および世界株式がリーマンショック以降のバブル状態だったのかは未来から現在を振り返って初めて分かる話ですが、今回はこの「バブル」という狂喜乱舞、熱狂的な投機が人々を狂わせる現象…これが「泡沫バブル」と呼ばれるようになったきっかけ。

世界三大バブル…今回取り上げるイギリスの南海泡沫事件について動画で解説します。

そして米国と欧州はこの事件を契機として投資というものの嗜好と様々な市場整備がされていきます。

尚、その他のバブルについては下記ページがシュールな漫画形式でその悲劇を面白おかしく描いてくれていますので参考にしていただければと思います。

ペペラのバブル物語〜経済＆金融バブルをわかり易く解説〜ペペラのバブル物語〜経済＆金融バブルをわかり易く解説〜

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