1on1では「傾聴」より「承認」、そして「形だけの承認」にならないことが大切
村田製作所さんが開発した、コミュニケーション中の各人の発話の頻度、長さ、量をデータとして取得して分析、上司の面談力アップをサポートすることを目的に作られたツール「NAONA 1on1」に関する記事が大変、学びが多く、自分自身の行動を変えるきっかけになりました。
上司が「傾聴」を心掛け、部下に発言させようと促すことが、裏目に出てしまう可能性を指摘する。
ふむふむ、、それがどんなケースかというと、、
「『これってどうなの?』『本当のところはどう思ってるの?』など、延々と詰問されることを考えてみてください。上司は、『自分は傾聴的な姿勢を取れている』と感じるかもしれませんが、そのような1on1は、部下にとって満足度が高いものになるでしょうか。 部下にとっては、質問されたから答えているだけ。しゃべりたいという気持ちになっていないのに、しゃべらされている。これでは、上司はいわば『北風と太陽』の北風です」(前田氏)
うわぁ、、、これ、、私、結構、やってしまっているかも、、、
では、どうしたら、いいのか?
前田氏は、「傾聴の前に、承認が必要」だという。「承認されているという気持ちがあれば、部下は自ら話したくなる。相づちをうちながら話を聞いて『あなたは○○ができているね』とフィードバックをすれば、部下は『自分のことを肯定してくれている』と感じ、自分から話すようになる。北風ではなく、太陽のような上司になる必要がある」と解説した。
「傾聴より承認」
これ、金言ですね。
では、「承認」とは、具体的にはどうすればいいのか?
部下が話し始めてすぐに話を遮っていないだろうか、かぶせるように質問をしていないだろうか、きちんと相づちを打てているだろうか、と振り返ってみてもらいたい。 これらができていれば、部下は承認されていると感じ、自己開示してくれるようになり、結果として良い1on1につながっていく」(前田氏)
じゃあ、とにかく、「相手が話終わるまで話を聞く」「適度に相槌を打つ」とすればいいのか?というと、そういう「スキル」だけではなく、「意識」が大事だと言うことで、それはこの記事でも触れられてます。
しかし、前田氏は「(話を遮らない、相槌を打つなどの)スキルではなく、意識を身に着けてほしい」という。「相手のことを肯定的に受け取り、相手に興味を持てば、自ずと承認行動が増えてくる。つまり、相づちや短いリアクションが増える。自然と発せられるその行動が、部下の満足度につながっていく」と解説する。
話し相手に対して承認行動を自然と取れるには
(1)相手の発言を肯定的に受け取る
(2)その相手自身に興味を持つ
確かにその通りですね。
(1)について言えば、「相手の発言を肯定的に受け取る」には、「一旦、相手に対する”思い込み”を自分から消しさる」と言うのが大事なのかなと思います。
・新入社員だから
・営業マンだから
・〜人だから
・〜について、この人は専門じゃないから
こういう「思い込み」「ラベル貼り」をしてしまうことで、何かの発言に対して、あっさり否定してしまったりしていないかな、と自問自答しないといけないなと自省します。
「もし、この発言を人事の大家である〜先生が言っても、あっさり否定するかな?」
「同じ内容を新人営業ではなく、〜部長が言っても、”ちょっと、それはおかしいね”と自分は言うかな?」
こう言う「ゼロベース」で話を聞く姿勢が大事なのかなと思います。
それを防げためにも(2)でいうように「相手に興味を持つ」ことで、「あ、この人、単に営業マンだと思ってたけど、人事のこともすごく勉強してるんだ」とか「新人だと思っていたけど、大学時代にこんなすごいバイト経験をしているんだ」とか、「自分のラベルが間違っている」ことに気付けるのかな、と。
人事コンサルタントとして、日々、面談をすることが多い中で
対話する前に、自分に対して
・相手に対する自分の中の勝手な「ラベル」を消し去る
・相手の「意外な中身」をもっと知ろうとする心構え
こう言ったことを、今後、心がけていこうと思います。