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サタコレっ!(3)趣味趣向
第1章 ②趣味趣向の変遷とゲーム機
前回はビックリマンシールとの別れ、コレクター気質の醸成について書いた。
今回は、その後について書きたい。
小学校高学年〜中学生の頃、週刊少年ジャンプの全盛期だった。ドラゴンボールを中心に特にバトルものが人気であり、アニメ化されるのも多く、クラスメイトはいつもその話ばかりしていた。
私は週刊少年ジャンプを買っていなかったので、最新号発売翌日は聞き役にまわっていた。
得に興味が湧かなかったので、無理に周囲に趣味を合わせるようなことをせず、好きな本を読んだ。
私は不良、喧嘩といった部類の話が苦手だった。あと、劇画調の絵も苦手だった。
これは完全に私個人の趣味嗜好や感覚の問題なので、特定の作品を批判するわけではない。
単に自分とは肌が合わないだけなのだ。
それから、星座を題材にした某バトル漫画があったのだが、私は「おうし座」ということでクラスのM(前回参照)などのマウント坊やから馬鹿にされる標的になった。
まだ、ゲームソフトが盗まれる出来事の前頃の話だった。
「すぐやられる、弱い🤣🤣🤣」と言われる。
毎日毎日、よく飽きもせず...ʅ(◞‿◟)ʃ
Mは獅子座で、射手座や水瓶座、乙女座の人を探して仲間として引き連れ、おうし座の自分と蟹座、魚座の子(他学年の人まで)馬鹿にしまくってた。
私は、言い返したり、ムキになって怒らず、「また言ってんのか」と思い、受け流すような態度で過ごしてた。そのうち止まった。
一応、どんな話なのか知るため、その漫画の1番有名で人気のある部分は読んだ。
牡牛座は、単に順番が先ってだけじゃん。
明らかに手加減してた戦いだったし。
獅子座は、操られて正気を失い、迷惑かけまくってようやく正気を取り戻してた。牡牛座とあまり違いは無いと思った。
それに、M自身が強いわけじゃないだろ。
そんなこともあり、週刊少年ジャンプは買わずに過ごした。まわりの話を聞いて「ふーん、そんなストーリーの漫画なんだ」とうっすら取り入れたり、たまに友人宅で読ませてもらう程度だった。
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コロコロコミックを買って楽しんでいた私だったが、中学生になり読まなくなった。かといって、みんなが読んでた週刊少年ジャンプに移行しなかった。
物が無くなった経験や、星座のことで馬鹿にされたことも影響したのだろうか。
周りが「同じ漫画雑誌を買って読んでいる」という状況に、なにか違和感を感じていた。
転じて、「周りと同じことに興味を持ったり、同じことをやるのはつまらない」という思いに変わっていった。
まず、流行りの歌やテレビ。
ドラマで使われた曲が大ヒット、音楽番組も色々放送していて、「人気の歌を知っていて、歌えて当たり前」みたいな雰囲気があった。
しかし、中学生男子の私は、トレンディドラマなど見なかった。両親もドラマはサスペンス系しか見ていなかったので、有名な歌には触れずに過ごす。歌番組も、見ていなかった。
私は、クイズやバラエティ番組を多く見ていた。雑学を取り入れるのが好きだったのだ。
流行の歌を聴かない私が買っていたCDは、ゲーム音楽のCDだった。
ドラクエシリーズ、SaGaシリーズ、FFシリーズのサントラを中心に買っていた。
当時は「ゲームのCD?なんでそんなん買ってるの(笑)」「ゲームのCDなんて聴いて何が楽しいんだよ(笑)」と馬鹿にされたが、自分にとってはゲームで聴いて心に残った曲を何度も聴きたかったのだ。
それに「1000円以上もして、1〜2曲+カラオケしか入ってないシングルCDにお金かけていられない」とも思っていた。
勉強のバックミュージックにもなった。
歌詞よりも「音楽」に興味があった。
今や、ゲーム音楽はオリンピック開会式やゲームと関係ないCMにも使われるほど認知度が広い。こんな時代が来るとは思わなかった。
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ビックリしましたね。
定期購読誌。
コロコロコミックを卒業し、次に読む雑誌に迷っていた。
ある時、たまたま本屋で『ドラゴンクエスト4コママンガ劇場』を見つける。漫画本なのに何故かゲーム攻略本と並べられ、目についた。
大きな出会いだった。
好きなゲームが4コマギャグ漫画化。
知名度のあるドラクエだからこそできることだと思う。作家さんたちが、ファミコンでは表現しきれなかった性格や設定を想像で盛り込んだのも面白かった。(後のリメイク版に逆輸入された設定があるのは、有名な話)
初めて買ったのは4巻だったが、後から1〜3巻も買い、面白くて何度も何度も読み返した。
そして「月刊少年ガンガン」の創刊を知り、月刊少年ガンガン購読に定着した。
創刊時の知名度が無い頃〜「鋼の錬金術師」の連載前あたりまで読んでいた。
なのでハガレンは全く知らない。
あと、クラスでは誰も買ってなかった「週刊ファミコン通信」も購読していた。(後述)
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8巻で買い終えてしまったのが悔やまれる。
最後にゲームの変遷。
マリオ、ロックマン、ドラクエあたりのメジャー作品を遊んだ。
ドラクエ5は、クラスメイトが当たり前のようにビアンカと結婚して進む中、たった1人私だけがフローラと結婚して進めた。色々な言葉で馬鹿にされたり責められたりしたが、私は気にしなかった。
アイテム支給、青髪の子供、フローラのイオナズン習得等、「みんな知らん事知ってるもんねー。」と思っていた。
思う存分プレーした頃に、FF5発売。今までFFシリーズは買ったことが無かったが、前作まで知らなくても大丈夫と聞いたので試しに買ってみた。
見事にハマった。SaGaシリーズでスクウェア作品に触れていたためか、問題なく世界観やシステムに入ることができた。
ある時、風邪で1週間ほど寝込んだ。
母が、暇つぶしにと「週刊ファミコン通信」を買ってきてくれた。
表紙に「ファイナルファンタジー5やり込み大賞」と買いてあった。
「やり込み」?
これまで聞いたことのない言葉。
読んでみると「低レベルクリア」「ノーセーブクリア」「1人旅」等、自分の常識を遥かに超えるプレーが載っていた。新たなゲームの楽しみ方を教えてくれた。
その号に載っていた他のコーナーも面白く、毎週買うことにした。
母、グッジョブ👍✨
ここで、「メガドライブ 」なるゲーム機が存在することを初めて知る。第一印象は「硬派なゲームが多い」だった。黒い本体からも、そういう印象に繋がったのだろう。
メガCD、一体型のワンダーメガも知った。
PCエンジンも、CD-ROM一体型のDuoの存在を初めて知った。
ゲーム業界について書かれた記事も多くあり、毎週購読するに至った。
中学生〜大学卒業くらいまで読んでいた。
何度かハガキが掲載され、大学生の頃にはやり込み大賞に掲載されたこともあった。
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ゲームは、ドラクエ5→FF5と2大RPGにどっぷりハマったのが学業成績に影響し、親や教師に真剣に怒られるくらい落ちた。
そりゃそうだ、母が初めてファミ通を買って来た頃にクラスに風邪が蔓延し始め、1週間ほど学級閉鎖になったが、学級閉鎖が始まった時は自分は回復してゲーム三昧の1週間を過ごしたんだから。これが中学2年の終わり頃で、まだ良かった。
新作ゲームの購入をやめ、プレー時間も決め、中学3年生の時は高校受験に取り組み、盛り返すことができた。
母が「志望校一本で合格(併願滑り止め受験なし)なら、好きなゲーム機を買ってあげる」という最高のエサを与えてくれた。
「併願受験で余計な受験料を払うなら、好きなものを買ったほうが良い」という、切符のいい母の考えだ。流石である。
受験期間を乗り越えて、無事に志望校に合格した🎉
買ってもらったゲーム機は、PCエンジンDuo-Rだった。ついでにアーケードカードまで買ってもらった。
ファミコン通信を読んでいて、興味を持ったのがPCエンジンだった。アーケードカードでハードの能力がアップするのも魅力的だった。
我が家に、任天堂以外のゲームハードが初めてやってきたのだった。
SEGAハードは、購入する際の選択肢に入っていなかった。
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土星を思わせる惑星が描かれている。
高校生になったが、勉強や部活、通学・下校に費やす時間が多くなり、皮肉なことにゲームをする時間はあまり多くなかった。中途半端に終えてしまったソフトが多くなってしまった。
次回は、次世代ゲーム機戦争に向けてのお話。
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