#だつもうふともも の歩き方 プロローグ〜1st チェックポイント
参加申し込みをすると、下記のプロローグが読めるようになりました。
-プロローグ-
2015/06/19 23:30
『お疲れ!連絡遅くなってごめん、もう寝ちゃってるかな?
明日の約束なんだけど、いつもの場所で待ち合わせでいいかな?
時間は起きたタイミングで教えてくれればいいから。
あと、明日ちょっと大事な話があるので、よろしく。』
液晶をじっと見つめ、今打ったばかりの文章をもう一度心の中で読み直す。
『まぁ…大丈夫だろう』
恥ずかしながらこの数時間、これだけの文章を何度も書いては消し、書いては消しを繰り返した。
「明日のデート、どこで待ち合わせる?」
彼女からの連絡が来たのはもう数時間前。
早寝早起きの家庭で育った彼女だ。十中八九もう寝てしまっているだろう。
……返事をしない俺に苛立ちを覚えながら。
「よろしくって何がよろしくなんだ?」と思う気持ちを振り切り、送信ボタンをクリックする。
よし、とりあえず今日は寝よう。
メールについてはもう考えないことにする。
ふと、パソコンの横に視線を向ける。
そこには、その大きさには似つかわしくない独特のオーラをまとった青色の小箱が鎮座していた。
『こいつが目に入るだけでひどく緊張するなあ…』
これが俗に言う”給料3ヶ月分”っていう重みなのだろうか。
デートの待ち合わせの連絡なんて、いつもはLINEでちゃちゃっと済ませている。
それが今、なんだ。俺は律儀にもパソコンの前で正座してこんなメールを打っている。
内容としてはまったく当たり障りのないもの。
おそらく彼女も朝メールを見たら「そんなことでわざわざメールしてきたの?」と思うだろう。
それでもしっかり決意を持って連絡をしなければならない。
そんなことを思わせる力が、あの箱にはあった。
箱から逃げるように布団のなかに潜り込み、彼女のことを考える。
……こんな日が来るなんて、出会ったころは想像もしてなかったな…。
もともと高校の部活が一緒だっただけの間柄。
最初はなんとなく、明るい笑顔が好きだなぁ、ってくらいだったのに、
月日が経つほどどんどん惹かれていった。
負けず嫌いなところ。
意地っ張りだけど本当は人一倍怖がりなこと。
気づいたらすごく波長が合ってることに気付いて、一緒にいてすごく楽で。
絶対に本人には言えないけど、漠然と『ああ、将来一緒に過ごすならこんな人がいいなあ』って思ったんだ。
…まさか、そんな日が本当に来るとは思ってなかったけどね。
『まぁ、返事次第では来ないかもしれないけどな…』
いやいやいやいや。
ふっとよぎったネガティブな考えを自らかき消す。
今日はもう寝よう。肝心なのは明日、明日だ。
ぎゅっと目を瞑り寝がえりを打つ。
……明日のプロポーズ、うまくいきますように。
プ、プ、プロポーズぅぅぅ!?!?!?!?
そう来たかぁ、という感じです。ジューンブライドに絡めると思っていたので、てっきり結婚式当日という設定だと決めてかかってましたが、プロポーズとは・・・・。いや、しかしプロポーズとなると、結婚式はしばらく先でしょうし、とするとジューンブライドじゃなくなってしまいます。それだと6月に拘った意味が分からない・・・・。
と、いったいどんな舞台設定でどんなストーリーが待っているのか、予想もできないまま当日を迎えたのでした。
さて当日。私が参加申し込みをした夜の部は、18時スタートです。
舞台となったのは駒澤大学駅周辺。駅前のファミリーマートの休憩スペース(ここ、席にコンセントが用意されていて、ホントおすすめです)で充電しながら、時間が来るのを待っていると、スタートの合図を兼ねたメールが彼女(プロポーズの相手?)から届きました。メールに書かれている事から分かったのは以下の通り。
○彼女の名前は「優」
○彼女は昨日の早いうちに「私」が連絡しなかったことにご立腹。かわいいワンちゃんの写真を撮っていけば、許してくれるらしい。写真は、自分で撮影したものであること。ネットからダウンロードしたものはNG。犬であれば銅像等でも良いらしい
○彼女は「私」が指定した待ち合わせ場所で、待ってくれている。その場所はプロローグと同時に示された地図上の××××の印の場所(場所は謎を解くとわかります)
スタート時には、駅(事前に示された地図の中心付近)のそばにいたのですが、犬の写真が撮れる場所へ行かねばなりません。ここは迷わずgoogle先生に相談です。
ペットショップで検索すると、ごく近くに1件ヒット!これは楽勝と、その場所に向かうと、ワンちゃんは結構居るのですが、如何せんお店の奥にサークルを組んだ中に入れられていて、ウインドウ近くには来れない状態です。写真を撮らせてくれと、店に入るのも気が引けたので、お店の外に貼られていた写真のワンちゃん達を撮影しました。
パシャリ。
うーん、まあ沢山写ってるし、どのワンちゃんも可愛いのですが、彼女に見せるなら、やっぱり生写真が良いよねと思い、他を当たる事にしました。再度google先生に相談すると、次点候補は6〜700mくらい先です。往復すると20分くらいは掛かりそうで、ちょっと躊躇したのですが、迷ってる時間があったら行動!と歩き出しました。10分弱歩いたお店では、店頭に見えるところにワンちゃんがいたのでそちらを撮影。
パシャリ(2回目)。
よし、写真も撮れたところで、待ち合わせ場所へ向います・・・・が、道すがら散歩中の犬の多いこと!
ちょうど夕方の散歩の時間帯だったんですね。迂闊でした。そうです、"道端でいくらでも犬の生写真撮れた"んです!!!
夏至も近いし、多少陽が傾いてから散歩すると、これくらいの時間だよなぁ、うちの長男(柴犬12歳)も多分今頃・・・・あ!ああああああ!!!さらに迂闊でしたぁぁぁぁ!!!!
スマホに自分で撮った犬の写真、いくらでもあるじゃないかぁぁぁぁ。
我が家の長男君(12歳)。こう見えて天然記念物様。
ええ、そうです。端から大々的に無駄足でしたorz
自分の間抜けっぷりに落胆しつつ、かつ、地図のスケールを読み違えて微妙に回り道しつつ、目的の待ち合わせ場所に到着したのは、スタートから30分ほど過ぎた頃でした。(ちょうど到着したタイミングで、知った顔のグループが出てきたのでわかり易かったです。)
到着した場所には、少々古めの小ぶりな学生寮のような建物がたっており、看板がかかっています。
「へっ?Jam House?」
なんと、そこはJam Houseという名のシェアハウスでした。よく、こんなぴったりな名前の所見つけられたなぁ、と感心しつつ、入り口に貼られた参加者向けの案内に従って、2階の指定の部屋へ・・・と思ったら、既に階段には長蛇の列が!!!どうやら、かなりおしている様子。
ともあれ、ここは順番を待つしかありません。住人の方とおぼしき方の通行のジャマにならないよう端に寄りつつ並んでいると、指定の部屋の中からあゆさんの声が聞こえてきます。
「私は優ちゃんではありませーん!!」
・・・・(^^; 衝撃的なネタバレが廊下まで響いているのですが、そこは皆、大人です。聞こえても聞こえないフリです。
とかなんとか言っている間に、列は進むものの、私の後ろにも他の参加者の方々がズラッと並び始めました。これは、一人ずつ入室してたのでは待ち時間が延びる一方だと、横で並んでいた某仕事人と2人で入室しました。
1st チェックポイントに続く
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?