「入江農園収穫祭」出展
まずはじめに、マイセリウムってなに?
このランプシェードは何でできていると思いますか?
紙粘土?コルク?土?
正解はきのこの菌糸(マイセリウム)です。
と言われてもピンときませんよね。
身近なところだと、カブトムシの幼虫の餌として店頭に並んでいる菌糸ブロック(菌床ビンもあります)がまさにそれです。
この菌糸ですが、カブトムシの幼虫が美味しく食べるだけではなく、実はいろんな可能性を秘めている素材なのです。
まだ研究段階ではありますが、特徴としては、
・型があれば様々な形に整形可能
・100%天然素材(使用後は土に還すことが可能)
・難燃性、撥水性高い
ヨーロッパの方では、建具や家具にも使用されており、機能面だけでなく、この独特な風合いが注目を集めています。
どんなものか触って、作って、試してみよう!
循環する素材としての可能性を感じ、自分たちでも試してみようということになり、我々東葛メンバーでもきのこの菌糸探求活動がスタートしました。
しいたけ農園の入江さんとの出会い
探求を進める中で、きのこ作りの先輩としてアドバイスをいただいたのが流山市でしいたけ農園を営む入江農園さんでした。
入江さんと話をしている中で、今回の収穫祭でこのきのこの菌糸を使った何かのお披露目を実施して、まちの皆さんにも面白い素材として知ってもらおうという話になりました。
今後この素材をまちの風習や祭事に使うことができるといいなと考えていた私たちは、偶然、入江さんの敷地内にお稲荷さんを祀っていることを伺い、そういえば狐の嫁入りは翌年の豊作につながる縁起のよい言い伝えがあるということにも気づき、これは相性がいいぞと。この参列で使うお面をきのこの菌糸で作り、それを被って参列する狐の嫁入りパフォーマンスをやることが決定し、いよいよプロジェクトが動き始めました。
よし、準備を進めよう!
それまでランプシェードの試作しかしたことがなかったので、そこからメンバーでお面の型を試作する日々がスタート。
この活動に賛同してくださったmachiminさんより、まちの方から有効活用してほしいと譲り受けたお着物をご提供いただき、衣装制作を自分たちで行いました。アパレル副資材卸販売を行うクロップオザキさんよりご提供いただきました資材として活用されなかった余り布等も活用させていただきました。
いよいよ本番です
来る2023年11月3日(祝日)、イベント当日は秋晴れで狐の嫁入り日和。
私たちは今年の豊作に感謝し、来年の豊作を祈願する「狐の嫁入りパフォーマンス」を実施させていただきました。
きのこの菌糸は、まだまだ探究中ではありますが、今後、この「きのこの菌糸の循環サイクル」に地域で不要になった素材(コーヒーカスや米ぬか、ビール製造過程ででる麦芽カス等)を使用して菌糸材を育てることができないかを今回の主催である入江農園さんをはじめとする地域の方とともに実験を続けていきたいと思っています。
名物は狐自慢のスープ「狐紫庵」もオープン
当日はパフォーマンスだけでなく、不思議な神社ブースでのスープの販売も行いました。入り口を入ってすぐの正面にどーんと社を構えましたのは狐たちがスープを振る舞う「紫狐庵(しこあん)」。こちらでは、狐たちがこの祭のために仕込んだ紫色の幻のスープを販売しました。お客様には鳥居をくぐり、社の奥にある本堂にて行われる特別なお狐様への参拝も一緒にご案内させていただきました。皆様、お狐様の光る目に釘付けでしたよ。
このお狐様に使用しているのはVIVITAで開発したプロトタイピングツールのVIVIWARE。ハサミを使うような感覚で自分のアイディアをかたちにするのに使う身近な道具の一つとして使うことができます。私たちの活動になくてはならないワクワクするツールです。
※VIVIWAREについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
またお会いしましょう!コン!
我々のパフォーマンス以外にもしいたけ収穫体験やBBQに加え、醸造家たちのこだわりにこだわったクラフトビールや流山市内のお米やお野菜の販売、しいたけを使った調味料ワークショップなど、地元の方々が活躍する地元愛に溢れる、入江農園さんらしい収穫祭でした。
当日ご来場いただきました皆様、そして、今回の主催である入江農園様、connect nagareyama様、一緒に出店された皆様、衣装制作のため譲り受けたお着物をご提供してくださったmachimin様、クロップオザキ様、ありがとうございました!
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