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これまで自分がそうやって振る舞ってきたのが悪いのはわかってる。

他人に感情を読ませないように、
他人に考えを掴ませないように、
他人に不安を悟らせないように、
他人に悩みを知られないように、
他人に弱気を見せないように、

ヘラヘラと、堂々と、前向きに、強がって、
ずっとそうして生きてきた。
それは私が見つけた私なりの処世術。

完璧主義の母親、リスクを恐れる父親、
私はそんな親に挟まれていた。
母親に知られればマイナス思考に囚われた母親がヒスり、
父親に知られればリスケと称した父親主導の方針変更。
どちらも不自由で、面倒で、私の好む状況じゃなかった。
だから私は、他人から逃れようと感情を消した。

突きつけられる現実、直面している障害、
私の心はそれらを受け止めることができなかった。
絶望を覚えれば自傷願望に走り、
失敗を悟れば破滅願望に走る。
電車で寝過ごしただけで泣き出して放心する弱い心。
だから私は、自分を騙すために感情を奪った。

他人には気丈に、自分には強がって。
そうやって回避し、誤魔化し、逃げてきた。

だから、誰も私の悩みを見たことはない。
誰も私が苦しんでいる姿を見たことはない。
誰も私の真剣な姿を見たことはない。

今の私の状態が誰も理解されないのは仕方ない事なのだと思う。

本当に悩んでいて、
本当に苦しんでいて、
本当にどうしようもなくて、
本当に思い詰めていても、
それでもやはり私はいつも通りのポーカーフェイス。

ヘラヘラと、堂々と、悩んでも、不安にも思ってない。
そんな態度をとってしまう。

だから周りは気づいてくれない。
私がどれだけ苦しいのか。
私がどれだけ悩んでいるのか。
私がどれだけ焦っているのか。
嘆きも、怒りも、後悔も、その1%だって伝わってない。

ヘラヘラとした態度は危機感がないと責められる。
悩んでないのは現実が見えてないのだと詰られる。

同情なんてされたくない。
慰めなんて向けられたくない。
心配だってしないで欲しい。
僕にそんな惨めを味わわせないで欲しい。

だけど、そこで責められるのは辛い。
深く突っ込まれるのも辛い。
現実を見ろと迫られるのは辛い。
問い詰められるのも辛い。

これが避けられない現実であるのは分かってる。
意図的に目を背けてるだけで私が一番苦しい。
湧き上がる自傷願望と破壊衝動を抑えて今闘ってる。
現状の問題性と先の対処で頭が一杯だ。
シリアスに振る舞えば認識する前に心が壊れてしまう。

だから触れないで欲しい。

日頃は心を隠しておいて、
こんな時だけ察してくれなんて都合がいいのは分かってる。
周囲の人だって善意と心配なんだと思う。
でもそれを受け入れる余裕がない。

それについて触れられるたびに、私の心は傷を負う。
責められて、詰められて、迫られて、
私は傷口を抉られる。
今は先のことを考えさせて欲しい。
この先どうするか、それを考え続けることが今の私の支えなのだ。

終わったことの後悔は全てが終わった後に幾らでも。
だからどうか、僕をほっといてくれ。