春雷
4/23 15:32
散りゆく桜の花が こんなにも麗しいのかと思った 見上げた矢先、雲一つ無い青天井に入道雲を遍満させようとする
華やかな高校の制服を着た貴方の隣で
見上げる景色
そんな幻想は 幻想のまま 塵になって消えてしまったが
君は 笑ってくれるだろうか
泣いてくれるだろうか
私の名前も 声も 肌の色も 感触も 体温も ずっとずっと覚えていて
忘れないで
少し欲張りかな
足元に目線を落とした
相も変わらず 地に足が着いていないみたいだ 浮かれすぎていた
今の私の姿はまるで 己の無価値さを体現しているよう
溜息を少々
君の笑顔を追憶
今年も
夏の匂いがする