境界線:オッペンハイマーを見て
オッペンハイマーをようやく見れた。
アメリカにいる科学者と技術者の力を総動員(?)して原爆が完成に近づいていく過程の高揚感に流されそうになった。それが怖かった。これができたら何が起こるか知っているはずなのに、計画通りに進まないことにオッペンハイマーと一緒に苛立ち、自己主張する仲間に憤り、家族や友人・恋人と秘密を共有できないことに罪悪感を覚えた。
会議でどこを標的にしようか話し合っている場面でようやく我に返った。ああ、そうだ、これは戦争の話だった。彼の国は私の国と戦っていた。