見出し画像

軽度知的障害の人と出会って、自分なりに考えてみた話

『初恋、ざらり』を読んでいた

以前、Twitter(X)のTLに『初恋、ざらり』の漫画の一部が流れてきて、この女の子かわいいな、と思いながら読んでいた。私は当時知的障害のある人と関わる機会はまったく無く、どこかで出会うという機会もなかったので、自分には縁遠い話だなと思いながら読んでいたことを覚えている。

新しい知り合いが欲しい

新しく知り合いが欲しくなった私はインターネットを通じて人と交流できるようなアプリをインストールした。そこで知り合ったのは、私より年上のわりには年上感のない、積極的な人だった。大した出会いはないだろうと思いながら利用していたアプリで、その人は私に話しかけてきた。会話の中で時々違和感は感じたが、まあそういう人もいるだろうくらいに思っていた。私はその人に好意的な態度を示された。出会って間もなかったので若干不審に感じたが、寂しさを理由にアプリをインストールした私にはそれが不快には感じられなかった。心地よささえあった。

障害がある、と打ち明けてくれた

その人は私に知的障害があることを伝えてくれた。その瞬間、会話の中で感じた違和感や年上感のなさに納得がいった。序盤でも書いたが、私は知的障害の人が身近にいるわけではなかったこともあって知的障害がどんなものなのかはほとんど知らなかった。わからないなりに私はいろいろと調べた。その途中で、『初恋、ざらり』を読んでいたことも思い出した。その人と知り合ってから、あらためて初めから最後までその漫画を読んだ。ドラマもやっていたので観たかったが、Netflixには入ってないらしく観ることはできなかった。予告だけを観て、それだけでも、どきどきした。その人と付き合ったらこんな感じなのかな、こんなところは似てるななんて思いながら観ていた。もちろん、そういったものだけでなく、医学的なサイトも日本語英語問わずいくつか読んだ。そのことをなんとなくその人に伝えると、その人は泣いて喜んだらしい。今までそんなに調べて考えてくれる人はいなかったから、とその人は言っていた。たまたま相手が好意的に捉えてくれただけであって、調べた話をわざわざ伝えるのは自己満でしかないとはわかっている。私だったらそんなことされてもあまり嬉しくない。

過去

その人は恋愛で何度か過去に傷つけられていた。傷つけられてからはしばらく寝れなかったとも言っていた気がする。私と出会って仲良くなってからまた寝れるようになった、と言っていた。その人は私のことをずっと好意的に捉えていた。好きだと何度も伝えてくれた。きっと、前の恋人への想いが私に乗り移っているのだろう。

同じ障害でも人それぞれ

後悔はないが、相手を悲しませたかもしれない。でも私も同じくらい傷ついている。相手のせいにしたくはない。ただ、私たちが噛み合わなかったのは障害もひとつの原因だろう。でも、それだけのせいにしたくはない。私は軽度知的障害についていろいろと調べた結果、同じ障害でもどんな特性かは人それぞれ。だから、障害じゃなくてその人自体を知りたい。その人自体に向きあいたい。という考えに至った。とはいえ、それは限度を守れた場合による。私はきっとその限度をまちがえたのだろう。障害を理解しようとしても、本当の意味で受け入れることはできていなかったかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?