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売り場で売るパワーと新市場創造

先日、ヘアアイロンを買った。

今まで使っていたものが調子が悪く、「時間があったら買い替えよう」と思っていた程度だったが、なんとなく店頭で現物を見て買いたいと思っていた。

有楽町ビックカメラはよく「通過」するため、地下のカメラ売り場から1階のスマホ売り場はよく通る。ヘアアイロンを買うには他のフロアに行き、短時間でも多少比較するため、よく通過していたにも関わらず、そのちょっとした時間がなく、月日が経っていた。

先日、有楽町で時間をつぶすチャンスが訪れ、ようやく3階のビューティー家電コーナーへ。ヘアアイロンは毎日使うが、なぜかドライヤーと違って、髪のためにいいものを買いたい!とか事前にいろいろなヘアアイロンを調べておきたい!という意識がまったく働かなかったため、純粋無垢な状態へ売り場へ到着。

・出張や旅行で出かけることが多いので、ミニではないが小さめで電源が240V対応の物。
・温度を変えても使いこなせないにもかかわらず、3段階ぐらいの調整じゃやだな。
・ヘアアイロンって超高温なので一応オートパワーオフ機能は欲しい。

このぐらいのことを考えながら、売り場を3分ほどまわる。店員さんは近くに誰もいない。

そして手にしたのが「SALONIA」という製品。失礼ながら、知らないブランドだったし、3000円ぐらいと安いので大丈夫かな~と思いながらも即決でレジへ。もともと買い物に時間をかけないタイプ。この日も15分以内だったと思う。

その後、数週間快適に使用していた。そのヘアアイロンのメーカーのこともブランドのことも全く意識せずに。

そして、昨日(2021年8月26日)、日経クロストレンドに「プチプチが「スパスパ」に進化 BtoB商品でもSNSで奇抜マーケ」という記事が紹介された。サイト内の画像に見慣れたヘアアイロン。クリックすると「SALONIA」の記事だった。

わわ、あの「BOTANIST」のI-neさんのブランドだったんですね。知らないの私だけかもしれませんが…


何にも情報を持っていないのに、なぜあのヘアアイロンを買ったのか振り返ってみたくなりました。
・種類が多いこともあって、ブランドのコーナーが比較的大きく目につきやすかったがギラギラしていない
シンプルなデザイン
・即決に繋がる手頃な価格帯にも関わらず欲しい機能は網羅。逆にむだな機能もない。

私にとっては商品力(機能・デザイン)40% 、全体の雰囲気(売り場面積、サイン等のデザイン)40% 、価格20%だったんだと思う。

マーケティング、SNSを使ったPR、EC、キャッチコピーなどなどたくさんやるべきことがありますが、リアル売り場がある場合は「売り場で売るパワー」ってやっぱり大事だなと改めて学びました。

どこかで何かを刷り込まれていた可能性もある??ぜひその辺りも紐解いていきたいです。

プロユースの数万円するものが多かったヘアアイロン。使いこなせないけどなんとか使いたい!というかもはやないと日々困る!というニーズにこの数千円レベルでシンプルな商品が見事にマッチ。
新市場創造現場を立ち会った気分です。

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