マンガの紹介・感想を自由に書いていく(その7)
この記事では、好きなようにマンガを紹介したりその感想を書いていきます。
作品の新旧に関わらず、その時紹介したいものを紹介します。
今回は2作品を紹介します。
悪魔のリドル / 原作: 高河ゆん 作画: 南方純(全5冊)
◆どのような作品か
舞台はミョウジョウ学園に開講された特別クラス、"黒組"。暗殺者ばかりが集められるそのクラスに転向した東兎角は、クラスの中でただ一人のターゲットである一ノ瀬晴に惹かれ、彼女を他の暗殺者から護る決断をする。
学園の中で繰り広げられるガールズアクション。
◆ポイント
アニメがそこそこ有名なので名前を知っている方も多い作品ではないかと思います。
暗殺者を題材にしたアクション漫画ですが作品の中で主に描写されているのは非常な境遇に置かれた登場人物たちの悲恋や愛憎で、恋愛マンガとしての側面も強いと言っていいと思います。なお、あらすじからは分かりにくいかもしれませんがかなり濃厚な百合作品です。
◆補足(アニメで知ってる方向け)
まず割と有名な話ですが、この作品の原作漫画とアニメの関係性はかなり特殊です。漫画原作のアニメは刊行済みの原作のストーリーに追従して話が作られるのが普通ですが、この作品は途中でアニメが原作漫画を追い抜いて先に完結し、以後は原作漫画がアニメの話を追う形になるという特異な軌跡を辿っています。
ここでアニメで作品を知ってる方に向けて補足したいのは、アニメ化の前に刊行された話にも後に刊行された話にも、原作漫画とアニメの間で細かな描写の違いが山ほどあるということです。どちらがいいとか悪いとかいう話ではなく、原作とアニメで描写の違いを見比べたり、その意図を考察したりなど、複数の媒体があるからこそできる楽しみ方が非常に捗る作品だと思います。
特に最終5巻で描かれる作品のクライマックス部分は、アニメと原作で核心的な描写の違いがあります。この5巻は他にも鳰と目一の回想、溝呂木の追加の描写、カイバの追加の描写、チタン発言の有無など見所が目白押しで、アニメで話を知っている方でも最終巻は読む価値があると断言できるものになっています。
星屑の王子様 / 茅原クレセ(既巻4冊)
◆どのような作品か
新宿・歌舞伎町の夜を舞台に、スーパーホストの源リキヤと天使レイをはじめ様々なホストや"姫"が織りなす狂乱の世界を描いたブラックコメディ。
◆ポイント
ホストの世界を描いた作品で、内容がかなり過激です。キラキラしたビジュアルとは裏腹に、治安だとか倫理観だとかそういったものが一切見受けられないお話ばかりが描かれています。
冷静な目線で見ると全く笑えなくなってしまうようなブラックすぎる描写が凝縮された漫画ですが、とはいえコメディ作品としては間違いなく完成しており、中毒性すら感じます。そういう意味では、夜の街が持つ魅惑の力を自己言及的に再現している作品と言えるかもしれません。
締め
今回は以上の2作品を紹介させていただきました。みなさんのマンガ選びの参考になれば幸いです。
マンガ紹介の記事は以下のマガジンにまとめられています。
よかったら是非他の記事もご覧いただければと思います。