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【施策】社員のアイデアを買え

1日1改善

下記は、私が実査に行った1日1改善活動の取り組みです。
(実際はもう少しかっこいい名前を使っています。)
私の会社では大きな成果を上げました。

この記事は、取り組んだ内容とその結果についての説明です。
ストーリー性はありませんので、本文とあわせてお読みください。


▼概要

  • 社員に1日1改善アイデアのノルマを課し、社内改善を図る。

  • ノルマ未達でも罰則はない。

  • アイデアが採用されるとインセンティブを出す

  • さらに月に1度、ベストアイデアが社員の面前で表彰され、
    報奨金がでる。

▼目的

  • 課題を積極的に話し合えるカルチャーを作る

  • 間違った対策にいち早く気づき、補正/修正する

  • 社員のアイデアを取り上げることで社員エンゲージメントを上げる

  • 大問題になる前の小問題のうちに発見し、解決する

  • 『誰かが』ではなく『自分が』何ができるかの発想に導く

▼材料/準備

  • 入力フォーム&集計リスト(Googleフォーム等)

  • ルール整備

  • 承認/非承認判断役

  • 予算(単価×人数×日数)

▼ポイント

  • どんな報告、アイデアもまずありがとう。(採用/不採用とは別)

  • 運用側は全て本気で対応する。本気でやらなければ社員に見透かされる。


期待する効果

▼課題を話していい、言っていいというカルチャーの醸造

これは特に、社内政治や問題隠しに力を使っている内向きの組織にミートします。内向きの組織にとって「すべて報告せよ」と言われても綺麗ごとに聞こえます。運営側が本気になることで、よいカルチャーを創ります。

▼大問題になる前に/間違った対策をする前に

どんな大問題も、はじめは小さな問題です。そのうちに対処する癖をつけます。また、間違った対策も時間がたてば定着して変えられなくなってしまいます。その前に、その前に…です。

▼『誰かが』ではなく『自分が』に変えることで成果を倍加する

質問が変わることで起点が自分になる

フォーム内に『”あなた”ができること』という項目を設けることで、こちらの方向へ導きます。

▼欲求を引き出し、活用する

マズローの5段階欲求階層は、人間の欲求を5つの段階で示した理論です。
基本的に下位の欲求が満たされることで、次の上位の欲求が求められるという構造になっています。

下位から埋めていく必要がある

1日1改善活動は、社会的欲求、承認欲求にアプローチします。そして継続することで、自己実現欲求に迫ります。


結果

総合的に効果があったと判断しています。
かかった費用も、そのための人を雇うことと比べれば微々たるものでした。
また、試してみて効果が無かったらやめる、という前提で始めたことも、よかったと思います。

▼フォームへの入力

当初は10~15分かけて入力していた社員も、2週間後には5分以内で入力できるようになりました。スマホでも入力できます。あまり業務に影響ありません。

▼採用/不採用の割合

これは社員によって個人差がありました。やはりリーダーたちの方が採用率が高いのですが、それでも完手直しが必要な内容がありました。
そういう内容は「こうすれば採用になるよ」と具体的に教えて、変えてもらって、採用にしています。

▼最終的な採用数

基本的に問題なければすべて採用とする、指導を受けて変更も認める、という甘めの判断で運用しています。
それで8-9割くらいの採用率です。
提出数が一人当たり20回/月程度です。
100人規模の会社なら、1600回/月程度改善されている計算になります。

▼重大課題の発掘

実際、重大問題や課題が発掘されています。問題隠しなどにつながらなかった点は評価すべきです。
その際には、本人を含む対策チームを作り、ミッションとしての取り組みに移行します。

▼社員の積極性

改善アイデア出しの積極性は、部署によって違うように思います。
アイデアをよく出す部署は、問題が少なく、
アイデアを出さない部署は大きな問題を起こしやすいとわかってきています。


以上

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