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【9/19更新】Intel 13Gen 14Gen LLCチューニングによる低電圧化

はじめに

この記事はあくまで備忘録です
乱文乱筆ご容赦ください
執筆時の環境にて検証しています
なお、設定値は個体差により異なるため、そのまま使用することはやめてください
全て自己責任となります

9/19追記

Intel Default Settings の適用に伴う修正を行っています


必要なもの

・Cinebench R23
・y-cruncher
※それぞれBenchmate使用でもOK
・HWINFO64
・0x129 BIOS
・時間
・やる気

環境 (現在では0x129 BIOSの使用推奨)

・Intel Core i7 13700k + PRIME Z790-A WIFI-CSM (BIOS 1641)
・Intel Core i7 14700k + TUF GAMING B760-PLUS WIFI D4 (BIOS 1641)

Intelリファレンスで電圧が高い理由

SVIDマップとLoad-Line Calibrationそれぞれの設定値が起因している
※そもそも、外れ石の場合電圧が0.1-0.2V程度高くなる傾向はある
なお、マニュアルオフセットやV/Fカーブによる低電圧化は y-cruncherが通らないことが多いため使用しない

・SVIDマップ(V/Fマップ)

現在ではIntel Defaultの値を推奨

Intelの諸問題発覚前はMBごとで規定値が設定されていたほか、一部ゲームベンダではトラブル発生時Fail Safeにすることが推奨されていた。

https://www.epicgames.com/help/ja/c-Category_Fortnite/c-Fortnite_TechnicalSupport/i9-13900k-kf-ksi9-14900k-kf-ks-a000086852

・Load-Line Calibration設定値

LoadLine Calibration が Intel リファレンスだと
・AC/DC Load-Line 1.1
が指定されており、各社M/B Autoだと原則これが使用される
この補正値だとLoadLine Calibrationによって、安定性確保を名目に全コア高負荷時の電力をかなり増加させる
ただし、最適化機能 (ASUS MCE,APE や MSI Lite-Load など)有効時はこの限りではない
※MCE (MultiCore Enhancement)
※APE (ASUS Perfomance Enhancement)

なお、B系M/Bでは以前まで IA-CEP を無効にできなかった都合、
初期Microcodeを使用しない限り低電圧化が不可能だった
そのため、B系M/Bでは最適化機能を使用したとしても、Load-Lineは1.1に近い値が使用される

IA_CEPについて

https://jp.msi.com/blog/lowering-cpu-voltage-and-temperature-without-compromising-performance-disabling-cep-on-intel-14th-gen-non-k-CPUs

やり方

※最適化機能 (ASUS MCE,APE や MSI Lite-Load など) 及び IA_CEP は無効にすること
※Intel Default適用後は全M/BでIA_CEP有効が規定値
※電圧を下げた場合電流値が上昇する場合があるが、Intel Default適用時は最大電流の制限が別に存在するため問題ない

・Load-Line Calibration のチューニング

・Load-Line Calibration Level変更
Load-Line Calibration Level をAC/DC共に1.1に近いものを選択する
HWINFO64のCPU詳細表示より確認可能
例) 今回のM/Bでは両方 Level 4

・DC Load-Line を 1.1から変更し、Core VID と VCore が一致する補正係数を探す
例) TUF B760 ⇒ 1.08
例) PRIME Z790 ⇒ 1.02

・ AC Load-Line を以下に設定する (最適化機能有効時のデフォルト値)
TUF GAMING Z790-PLUS WIFI D4 ⇒ 0.9
PRIME Z790-A WIFI-CSM ⇒ 0.6
設定後、現状で CBR23, y-cruncher が完走することを確認

・数値を 0.1 刻みで下げていく
CBR23 ⇒ y-cruncher の順で実行
落ちた場合は0.1上げる

・CBR23・y-cruncher ともに完走した場合
Turbo Boost をオフにする
※OSの電力管理からCPUの最大クロックを99%に設定する
再び、CBR23 ⇒ y-cruncher の順で実行

この2つの条件を満たせば基本的に安定動作すると思われるが、
アイドル時に電圧不足で不安定になる場合もある
その場合、VRM詳細設定よりVRMスイッチング周波数などを高速化し、過渡領域の応答性を向上させることで回避できる事が多い

※NGの場合→AC LoadLineを0.1刻みで上げていく

結果 (参考情報)


・Intel Core i7 13700k + PRIME Z790-A WIFI-CSM
AC_LL 0.2
高負荷時 1.2V 後半
アイドル 0.7V 台
温度 約18度低下

・Intel Core i7 14700k + TUF GAMING Z790-PLUS WIFI D4
CPUが外れ石(アイドル1.4V 高負荷1.55V以上)な点
また不具合発生個体のため検証中

参考URL






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