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No.16 両眼視機能検査 斜位検査【②十字斜位テスト/偏光レンズ(ポラテス法・ドイツ式)】

■ 水平眼位 測定の種類

① フォン・グレーフェテスト(プリズム分離法/米式) NO.15記事
十字斜位テスト(偏光板/ドイツ式) NO.16 今回紹介
➂ 固視点付き十字斜位テスト(偏光板/ドイツ式)


前回の記事(NO.15)では、遠見・水平眼位テスト(#8)/フォン・グレーフェテストを紹介しました。
管理人の私は、このフォン・グレーフェテストを推奨していますが、斜位を検査するには、複数の検査手法を知っておき、顧客のタイプに合わせて使いこなすようにしておくと便利です。

本日の記事は、斜位検査の "十字斜位テスト” を紹介します。この検査手法は、偏光フィルターを使ったポラテスト法になります。

この検査方法で私なりの感想ですが、縦と横棒の固視する部分がないため水平方向検査で縦棒が左右に動いてしまいます。斜位の種類は即判断できますが、斜位量(数値)の計測は、前回の記事に載せました "フラッシングテクニック” を使い数値(プリズム)を計測します。縦棒が横に大きく動いてしまうため数値にバラツキがでやすいです。

*フラッシングテクニックは下記の動画参照

◼️ 十字斜位テスト


目的
: 水平及び上下斜位を測定するのに用います
使用チャート: 十字斜位
補助レンズ: 右眼135° 左眼45° 偏光フィルター、両眼ロータリープリズム

両眼視(正位)
左眼
右眼

(1)十字斜位チャートを表示します。レフラクターに偏光フィルターが、自動にセットされます。

(2)「縦棒と横棒が見えていますか?」と尋ねます。見えていなければ両眼視をしていません。片眼に抑制が掛かっています。可能性として斜視又は、なんらかの疾患の疑いがあります。

(3)「縦棒と横棒の中心は重なっていますか?」と尋ねます。
◎はい ⇒ 正位です
◎いいえ ⇒ 斜位があると判断し検査を続けます

(4)「縦棒が右または左に寄っていますか?」と尋ねます。
◎右 ⇒ 内斜位
◎左 ⇒ 外斜位
◎左右に寄っていない ⇒ 水平方向に斜位なし

(5)「横棒が上または下に寄っていますか?」と尋ねます。
◎上 ⇒ 右眼上斜位
◎下 ⇒ 左眼上斜位
◎上下によっていない ⇒ 上下斜位なし

■ 縦棒と横棒の位置から判断できる斜位の種類

◎【内斜位】
縦棒が横棒の中心にくるまで、BOプリズムを加えるめダイヤルを右に回します。

縦棒が右に位置してます
左右眼にBOプリズムレンズ注入
右眼のみにプリズムレンズ注入


【外斜位】
縦棒が横棒の中心にくるまで、BIプリズムを加えるめダイヤルを左に回します。

縦棒が左に位置してます
左右眼にBIプリズムレンズ注入
右眼のみにBIプリズムレンズ注入

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