【わかてつハーフへの想い】「わかてつハーフ2024テーマ画像に使わせてもらったDD16が観光列車化される?」
わかてつハーフ実行委員会 、実行委員長兼事務局長のかきもとです。
「若桜鉄道全駅経由非公認ハーフマラソン大会(わかてつハーフ)」という鳥取県東部を走る若桜鉄道のすべての駅を経由してみんなで楽しく走る、競わないマラソン大会を毎年GWに開催しています。今年も申し込み受付を開始しました。
沿線の景色を楽しみながら、文化や歴史のガイドを聞きながら、地域の人との交流を楽しみながら走ります。今年もみなさんのご参加をお待ちしています。
毎年作成してきたテーマ画像
このわかてつハーフのイベントは2016年から続けていますが、初回からテーマ画像を作成しています。初回は若桜鉄道がSLをピンク色に塗ってイベントをしていた頃でしたので、ピンク色の背景に「若桜鉄道全駅経由非公認ひとりハーフマラソン大会」という文字とキップを模した「郡家→若桜」文字を入れただけのものでした。
そして2回目の2017年のテーマ画像はひとりじゃなくなったということで「ひとり」の文字を取り消し線で消しただけのものでした。
その後も毎年作成してFacebookイベントのTOP画像やゼッケン、参加者証に使用してきました。
今のテーマ画像はDD16
そして2月15日(木)の山陰ツーリズム人材育成塾の最終発表の前日に今年はどんなデザインにしようと考えていた時に浮かんだのがDD16でした。
鉄道好きにはよく知られていても一般人には地味な存在のDD16ですが、2015年4月のSLを本線に走らせる社会実験では本線を走れないSLに代わってSLと客車を引っ張るなど活躍しています。若桜駅ではいつも給水塔の横のあたりにSLに寄り添って泊まっているオレンジの控えめなヤツという印象です。
思いついたまま急いでテーマ画像を作成したものを印刷して最終発表に持ち込んだのでした。最終の画像と比較すると少しまだ粗い部分がありますが、最終発表で開催日を発表できたのは良かったです。
申し込み開始直後にDD16のニュースが!
最終発表の後は「終わりじゃないはじまりなんだ!」という感じで、4月28日(日)の「わかてつハーフ2024」の開催に向けて準備を進めていました。
そしてもろもろの準備が整って「わかてつハーフ2024」のFacebookイベントを作成したのが2月26日(月)で、e-moshicomさんに申し込み用のページを作成したのが2月27日(火)で、2月28日(水)の0時から無事申し込みを開始しました。
その日のうちに2名の申し込みがあり一安心していたのですが、その翌日の朝10時頃届いた地元の日本海新聞のニュースレターメールにこんな記事のタイトルが載っていました。
「レトロ車両を観光列車に 若桜駅保存、若鉄で運行構想」
その記事がこちらです。
記事を見に行くと少し長めでしたので仕事が終わってから読むことにしました。
ニュース記事を読んでみると
まず冒頭に書かれていたのがこの内容。
DL16にSLの社会実験の時に引っ張った客車を引っ張らせて観光列車として走らせることを実現させることができるか調査するための費用600万円を3月議会の補正予算で提案されるようです。
検討は昨年5月から若桜町の観光協会、商工会、鉄道愛好家で構成される検討委員会で行われていて、2027年4月から土日祝のみの2往復の運行を目指すことを若桜町に提案されたとのことでした。
この後の有料部分にはSLやDL、客車の取得の経緯や社会実験での1万3500人の集客と1800万円の経済効果について書かれていました。
また、個人の方の「観光列車を走らせるだけでなく、乗ることで付加価値を生み出さなければ意味がない。行政や観光団体だけでなく、住民も一丸となって観光誘客する仕組みを」という発言と、
観光協会長の「新たに事業を展開するには住民や八頭町をはじめとする自治体の理解と行財政面での支援が不可欠。今回の提案を基に議論が広がれば」と言う発言が載っていました。
実行委員長的観点で記事を解説
この記事をわかてつハーフ事務局長のかきもとが解説します。
1.多額の初期費用
調査費だけで600万円を計上されていることから考えても、まず容易に想像できるのが実現するまでに多額の初期費用がかかりそうなことです。
これは車に例えると旧車を買ってきて乗れるようにレストアする費用になります。旧車ブームですが旧車に乗るのにはそれなりのお金がかかります。
鉄道については詳しくないのでDD16についてはよくわかりませんが、歴史的に重要なものであるとかかれていることからも、非常に古いものだとわかります。
現在若桜駅で運転体験などでちょっと動かすのと、土日と祝日だけとは言え路線上を定期的に動かすのとでは事情が異なりますので、動かしても大丈夫か確認するまでにかなりの費用がかかりそうです。
2.多額のランニング費用
では動かしてもいいよとなった場合には、運行に必要な定期的な整備も必要になり、ランニング費用もかなりかかりそうです。
これは車に例えると長年載ってきた車の車検はスゴくお金がかかるし、故障するたびに高めの修理代がかかるという感じです。部品がないと言うことも考えられ、余分にお金がかかることも多いです。
3.整備人材不足
今後の人口減少社会では人材不足によってお金を支払ってくれるお客さんがいてもサービスが提供できなくなってサービス提供が存続できないと言うことが起こってきます。すでに人材を募集しても応募が全くないという状況になってきています。
日々の整備にも整備してくれる人が必要です。若桜鉄道に車両整備ができる方がどの程度所属されているかわかりませんが、車両を増やしても十分にやっていけるだけの人材を確保できるのでしょうか。
4.投資回収の手段
なんとか初期費用、ランニング費用は確保できたし、人材も確保できたとします。
次にやることはその投資を回収することです。観光のための投資をしているわけですから、観光での回収が求められます。
現在若桜鉄道では3両の観光車両(昭和号、八頭号、若桜号)と隼ラッピング列車が活躍しています。それを維持するために八頭町、若桜町から毎年2億円以上の予算が支出されています。
令和4年度若桜町一般会計当初予算概要
令和元年度八頭町の予算の概要
これについては公共交通の維持のために必要なものと言えますが、観光車両の整備など観光を目的に投資した部分について観光で回収できているのでしょうか。
観光協会への予算や八頭町の観光施設といわれている3つの公園、ミニSL博物館への指定管理料についても観光への投資と言えると思います。八頭町の予算概要を見ても合計でかなりの額が支出されています。
観光での売上や納税で町の収入となっている額はどの程度でしょうか。このような現状でこれ以上の投資をして回収できるとはどうしても思えないと言うのが感想です。
確かに夢はあるが。。。
若桜町の方の「観光列車を走らせるだけでなく、乗ることで付加価値を生み出さなければ意味がない。」という発言にあるように本当に観光誘客で収益が上げられて投資が回収できるのであれば投資する価値があると思います。
ただこの「観光列車」の文字を現在すでに導入されている3両の観光列車として捉えても同じことが言えると思います。
既存の3両観光列車を十分活用して観光による収益を上げられているでしょうか?
乗ることで付加価値は限界があります。
乗るだけ以上の付加価値を付けることが観光だと思っています。
3両の観光列車、隼ラッピングは走っているのを見るだけでも価値があると思っています。知恵を出して実際に動くことをはじめましょう!
この時代に一発逆転はありません。
まずは今置かれている状況でできることをやり尽くすのが先と私は言いたいです。
「わかてつハーフ」が目指すもの
わかてつハーフは8年前に私がひとりで走ったことからはじまりました。
投資したのは私の時間と少しのお金と走ってかいた汗程度です。
小さく初めて大きな投資はしていませんので失敗はありません。
昨年の時点で自分の人件費は出ていませんが、
少額ではありますが協力者に謝礼をすることができて、
地域で商売している方々にお金を落とすことができています。
今年はもう少し多めに地域にお金を落とせて、
協力者にもちゃんと謝礼を出すことができて、
やっと自分の人件費も残すことができそうです。
(↓↓↓ たくさんお参加をお待ちしています。 ↓↓↓)
そして「わかてつハーフ」をきっかけに八頭町若桜町を訪れてくれて
もう一度ここに来たいと思って来てくださる人も出てきています。
さらに「わかてつハーフ」を仕組み化することで仕事としてできる人を増やすことを考えています。それによってここ生きていけると思える人を増やしたいです。
その先には「このエリアで観光で稼ぐことができる」と感じてくれる人が出てきて自分でそれをやっていく人も出てくると信じています。
そういう未来を想い描きながら私は動き続けています。
賛同いただける人がいたら一緒にやっていきたいです。
「DD16の観光列車化」のニュース記事について書いてみたら、結局「わかてつハーフ」への想いの記事になっちゃいました😅
これからも目指す未来に向かって走れる限り走り続けます!
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