誰だって「作業」をさせられるのは嫌、仕事の頼み方のコツ
こんにちは、自分らしい幸せなキャリア実現パートナー、佐藤千鶴です。
NOTEでは、30年以上にわたって日本企業や外資系企業で働いてきた私の経験から、「先にこれ知ってたら、もっと楽しく仕事やれてたかも」という、自分らしい幸せなキャリアづくりのヒントを紹介しています。
第15回目のテーマは「誰だって「作業」をさせられるのは嫌、仕事の頼み方のコツ」です。
「私だけが頑張っている」
誰かに頼んだ仕事の出来が期待通りじゃなく、穴が目についてはイライラする。結局、自分でやらなきゃならなくなったことありませんか?
たとえば、私がマーケティング部にいた時、営業部に「プレゼン資料のここにデータを入れておいてください」と頼んだら、締切日当日の夕方にポンとエクセルだけが送られてくる。資料への反映は結局私の仕事になり、「プレゼンに入れ込むまでが仕事じゃないの?」と夜8時に怒り狂ったことよくありました。
「なぜ私ばかりが?」と不満を募らせた私が、ある時先輩に愚痴をこぼした時のことです。
私「営業部、全然指示とおりのもの出してくれないんです」
先輩「えっ、そんなことないけど。どうやって依頼しているの?」
私「依頼内容と期限をメールで送りました」
先輩 「その後のフォローは?」
私 「せっつくのは嫌だから、期日前日まで何もしなかったです…」
先輩 「もしかしたら、その頼み方がこういう結果を引き起こしてるのかもよ」
先輩に教わった「気持ちよく動いてもらう頼み方」
そこで聞いた先輩のやり方は、私にはない相手への気遣いがあるものでした。もし私が頼まれる側なら、確かに先輩からのほうが「よし、やってみよう!」と思えるものでした。依頼した仕事が相手にとって「作業」にならない頼み方のコツ 4つです。
1. 目的と背景を伝えよう
依頼をするときに「この仕事にはこんな背景があって、目的はこうで…」と一言付け加えるだけで、相手のやる気も成果も全然変わります。私の「これやってください」だけでは、まるで「言われたことをただやってくれればいい」と聞こえていたのかもしれません。
2. あなただからお願いする理由を伝えよう
「あなたがやってくれた前回のデータ分析から新たな仮説が見えてきたから、さらに深い分析をお願いしたい」のように、「あなたに」お願いする理由を伝えると、相手が「よし、私の出番!」と感じてもらえ、やる気になってもらえます。
3. 進捗確認時期を事前に伝えよう
依頼する時、あらかじめ「1週間後にまた連絡します。その際にこちらでもっと明確にしなくちゃいけないところあれば教えてください」と一言添えておくと、自然に途中で状況確認できます。相手も「その時までには手をつけておこう」と計画を立てやすくなります。
4. 感謝と成果をしっかり伝えよう
仕事が終わったら「ありがとう」と共に、やってくれたことがどのように役立ったのかを伝えることで、相手に「自分のしたことは意味がある」と感じてもらえます。次回も気持ちよく引き受けてもらえることに繋がります。
依頼の仕方次第で、関係の質 結果の質も変わってくる
先輩の話を聞いて、私は自分の依頼方法を少しずつ変えてみました。そしたら相手の反応も変わってきたんです。「作業」ではなくなった仕事は今までと出てくるものが全然違うものでした。
「こんなやり方もあるんだけど、どう?」と新たな提案が出てきたり、進捗チェックの1週間を待たずに「ちょっとやってみたけど、これ思ってることと合ってる?」と聞きに来てくれるようになったんです。そして資料も期限内にプレゼンテーションにそのまま使える状態で提出してくれるようになりました。
「私ばかり頑張ってる」と思っていた不満が消えていきました。それぞれが強みを活用して仕事をするようになり、今まで以上に早く進む、結果の質も高い。そしてみんなが一体感もって働けるようになったんです。
「一緒に働きたい!」と思われる人になるために
相手が気持ちよく働けるような頼み方を実践している人は、「次もあの人と仕事したい」「あの人のためならひと肌ぬぎますよ」とみんなが助けてくれています
もしあなたが、依頼した仕事が満足したものにならず、しわ寄せが自分だけにきて「なんで私だけが」と思うことがあるなら、自分の仕事の依頼の仕方を一度振り返ってみるのはどうでしょう? 依頼の仕方を変えてみると、自分一人で頑張らなくても、周りと一緒に成果を出すことができるかもしれません。それは、自分らしい幸せなキャリア実現に繋がっていくはずです。
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