「すいません」で話し始める時、私が知らず知らずに失ってたモノ
こんにちは、自分らしい幸せなキャリア実現パートナー、佐藤千鶴です。NOTEでは、30年以上にわたって日本企業や外資系企業で働いてきた私の経験から、「先にこれ知ってたら、もっと楽しく仕事やれてたのに」という、自分らしい幸せなキャリアづくりのヒント100を紹介しています。
第5回目のテーマは「『すいません』から話を始めない」です。
「すいません」で話始めると相手に受け入れられやすくなる?
「すいません」とか「ちょっと思ったんですけど」とか前置きをしてから話を始める癖、ありませんか?私はそうでした。自分の意見を控えめに伝えることで相手に聞いてもらいやすくなる、うまくいくと信じていました。ずっと、これが発言するときの「配慮」だと思っていたんです。
上司の一言からの気づき
「えっ、そういう風に受け取られていたの?」
ある日、上司に提案を持って行った時のこと。「すいません、ちょっと考えてみたんですけど…」と話し始めた私に、上司はこう言いました。「今度は自分で納得した提案を持ってきて」。私はこの言葉に衝撃を受けました。私は押しつけがましくならないように謙遜しているつもりだったのに、上司には自信がない、しっかり考えていない提案と受け取られていたのです。
「すいません」の裏にあった甘えに気づく
その日から、私は話の頭に「すいません」のような発言を弱めるフレーズを付けずに話し始めることを心がけました。初めは勇気がいりましたが、次第に話を聞く相手の態度が今までとは違うことに気が付きました。以前よりも話を聞いてくれる時間が長くなったり、意見のやり取りがより深くできるようになったり、相手の関心度が上がってきたのを感じました。
そんな変化を見るうちに、私は気づいたことがあったんです。「すいません」の裏には、実は自分を守るための甘えがあったのではないか。
「すいません」は配慮や謙遜の表現だと思っていたけれど、本当は「最初にこれが私のベストアンサーではないと断っていましたよね」だから「私を攻撃しないでね」「私の能力はこれでは評価しないでね」という、自分をさらして傷つくリスクを和らげるための予防線だったのではないかという気づきです。
話し方で説得力が上がることもある
逃げ道ありきの意見は誰も本気に受け取らない。だから新しいプロジェクトの提案を幹部に行うプレゼンの時も、今までなら言っていた「今の説明、十分だったでしょうか?」を封印し、「なにかご質問いただけたらお答えします」と言いました。そして質問に答える時も「〇〇部長の方がずっと詳しいと思うのですが」など余計なことを一切言わないことを徹底してみました。その結果、企画は承認され、上司や同僚たちからも「説得力あるプレゼンだったよ」と言ってもらうことができました。
「すいません」を省くことで訪れるキャリアのチャンス
「すいません」で話し始めない、これだけであなたの意見・提案の評価が見違えるように変わります。あなたのキャリアも大きく変わるかもしれません。自分の発言力、影響力を弱める言葉を省いて、あなたの価値ある意見を伝えましょう。ぜひ次の会議やプレゼンでは、「すいません」を省いてみてください。あなたの声がもっと多くの人に届くはずです。
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