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人の強みを見つける、それができたら人生成功だったと言えるわけ

こんにちは、自分らしい幸せなキャリア実現パートナー、佐藤千鶴です。

NOTEでは、30年以上にわたって日本企業や外資系企業で働いてきた私の経験から、「先にこれ知ってたら、もっと楽しく仕事やれてたかも」という、自分らしい幸せなキャリアづくりのヒントを紹介しています。

第16回目のテーマは「人の強みを見つける、それができたら人生成功だったと言えるわけ」です。


弱みにばかり目を向けていた頃

かつての私は、プロジェクトを一緒に進めるメンバーの課題ばかりに目が行っていました。「どうすれば弱み克服できるだろう?」「この研修を受けてもらえば改善するのでは?」いつも“足りないもの”を探すことに一生懸命だったのです。しまいには、「なんでこれができないのかな?」とイライラすることも。

そして自分が得意な分野を相手が苦手としていると、つい助言したくなる。頼まれてもいない親切心をぐいぐい発揮していました。

例えば、後輩との今でも後悔が残るエピソードです。彼女の仕事が丁寧すぎて遅いと感じた私は、「こうしたらもっと早くなるよ」「ここはこうした方が効率的だよ」と次々にアドバイスをしました。ところが彼女からは「はい」と短い返事だけが返ってくるだけ。その後距離を置かれるようになってしまいました。そこで初めて「これって、余計なお世話だった?」と気づいたのです。


強みに注目するチームは何が違う?

私のチームが成果を上げられず、雰囲気もぎすぎすしていた一方、隣のチームはみんな楽しそうに働き、定時にはスッと帰る。成果も上がっているようでした。「いったい何が違うんだろう?」と観察してみました。

すると、そのチームのリーダーはメンバーの行動をいつも見ていて、「この間の◯◯、すごく助かったよ。あなたの☆☆なところ、本当に強みだと思う」と伝えていたんです。そして「次は△△を期待しているね」と具体的な目標を付け加えていました。

この「まずはいいところ探しの親切から」がチームに広がり、お互いがそれぞれの強みを認め合う、尊重する姿勢が根付いていたのです。メンバーそれぞれが得意を活かして働くことで、新しいアイデアも湧き、そのアイデアをみんなでどんどん磨いていく、そうやって成果が出ているのだと気づきました。


強みを活かす人の生産性は6倍


ギャロップ社の調査によると、強みを活かして働く人はそうでない人に比べて生産性が6倍高いだけでなく、仕事でもプライベートでも3倍幸せだといいます。

全員が「平均点」を目指して弱みを補おうとするチームよりも、個々の強みを活かすチームの方が、楽しそうに成果を出せるのはそういうことかと思いました。


「人生成功」とは何か?エマーソンの教え


哲学者エマーソンは「これができたら人生成功だと思えること」を6つ挙げています。その中の2つが「他の人の良いところを見つけられる」と「自分の存在が誰かの心を安らげたと実感できること」

他の人の強みや魅力に気づき、それを言葉にしてその人に伝えることで、相手は「自分をわかってくれる人がいる」と安心する。人生成功と思える2つが達成できます。


「強みを見つけ伝える」ことがもたらすもの

私自身も、意識して周りに人の強みを探して伝えてみることにしました。 

例えば、あるメンバーは動き出しこそゆっくりでしたが、一度始めると細部までしっかり目を配り仕上げるタイプ。そして数字を正確に分析する力がありました。そこで、彼にプロジェクトの採算性分析を担当してもらうことにしました。結果、彼は自分の得意を活かして生き生きと働き始め、プロジェクトに大きな貢献してくれたんです。その姿を見て、私も嬉しくなり、「これがエマーソンの言う『人生成功と思えること』なのかな?」と感じた瞬間でした。


信頼と幸せの連鎖を自分から始めよう


他の人の良いところや強みを見つけ、言葉にして伝える。これを始めることで、信頼と幸せの連鎖が生まれます。私が尊敬してきた上司・先輩たちも、みなこの連鎖を自分から作り出していました。

「あの人はこの強みがあるから、これできるに違いない」と信じて仕事を任せ、「あの人の期待にこたえたい」で成果を上げていく関係です。

そんな連鎖を、自分から始めてみませんか?まずは、身近な誰かの「いいところ探し」をしてみましょう。そして伝える。その波紋はきっと周りにも広がる。「私の人生、成功」と思える自分らしい幸せなキャリアをつくっていけます。


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