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Vision Proと連携しそうな謎の「石」 Appleが特許取得

Appleが謎めいた「石」の特許を取得したと専門サイトが伝え、反響を呼んでいます。

というのもこの「石」。

Vision Proがユーザーに見せるような「複合現実」と、通常の物理的世界を橋渡しする意欲的な機能をうたっているのです。

製品化されるとは限りませんが、Vision Proの展開を考えるうえで興味深い内容です。

Vision Proの使用シーン(公式ムービーより)

Appleはこのデバイスを「a “stone” or a “go stone”」(石や碁石)と呼び、小さなコインサイズなどを想定。公開資料には以下のように、QRコード付きやディスプレイ付きといったバリエーションが載っています。

では肝心の機能はというと、以下のように説明されています。

▼複合現実環境からコンテンツデータを転送でき、内部に保存できる

▼デジタル写真、使用中のドキュメントやアプリケーションの状態、(一例として)デジタル通貨といったコンテンツを、物理的な世界に持ち運ぶことができる。後から、さまざまなデバイスやシステムからアクセスできる

分かったような、分からないような・・・!

幸い公開資料では、複合現実から「石」へとどのようにデータを保存するのか、挙動の一例が図解されています。流れがわかるよう、筆者の方で複数の図をGIF動画にしました。

壁に投影されたように描かれているのが複合現実。「石」は小さな灰色の楕円

まず石を手に持つなどして、複合現実に表示しているコンテンツの近くに移動させる。するとデータが石へと保存され、同時に視界から消える。逆に石からデータを読み出して、視界に置くこともできます。

Vision Proで言うと、例えばコンテンツやアプリが開かれている以下のような場面で使えるのでしょうか。

Vision Pro公式ムービーより

ただ、Vision Pro内のデータを他の端末に移すだけなら、iCloudなど便利な方法がすでにあるように思います。

一方で公開資料には

▼デジタル・アシスタントのアクションを「石」に関連付ける
▼電子商取引アプリのデータを「石」に関連づけ、物理的に石をタップすることで複合現実で商品購入できるようにする
▼ネットやローカルの検索結果を、複数の「石」と関連付ける。それにより物理的に「石」を並び替えることで、検索結果をソートできる

といった使い方も例として書かれています。

                 ◇
Vision Proの場合、先端技術を駆使してコントローラーを廃したわけですが、物理的なモノに触れられることが価値を生む用途もあり、「石」はそれを補完するデバイスとして考案されている・・・そのようにも解釈できます。

考えられる用途例としてデジタル通貨も挙げられていましたし、例えば複合現実を使ったゲームやエンタメ施設で、参加者の獲得データをコイン型の「石」に保存できるとか? 想像ですが、そんな活用法もあるのかもしれません。

色々と妄想が膨らむ、楽しい「謎の石」です。

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