Apple、スポーツ分野へ攻勢続く Vision Proの価値も高める?
こんにちは。Visionマガジンです。
今回はAppleが進めているスポーツ分野での攻勢について紹介します。
これまでで最も大胆な取り組みは、アメリカのプロサッカーリーグ「MLS」との契約です。
Appleは去年6月、MLSの全試合を2023年から10年間、Apple TVで独占配信すると発表しました。
MLSとの契約総額は25億ドル(約3750億円)にのぼり、全試合を配信とは驚きです。
さらには今夏、サッカー界のレジェンド、リオネル・メッシ選手が、MLSのインテル・マイアミに加入。
視聴契約者はAppleの予想を上回る伸びを見せています。
Apple、なんたる幸運!
かと思いきや、契約者が増えるたびにメッシ選手に報酬が支払われるという「前代未聞」の交渉がされている、とのこと。
メッシ選手を米国に惹きつける待遇アップに、Appleも大きな役割を果たしていたわけです。
攻勢は他のスポーツにも
さらにAppleは、F1世界選手権の世界放映権を得るため、年間20億ドル(約3000億円)にのぼる巨額のオファーを準備しているとも報じられています。
また、大リーグではAppleTV+で2022年から毎週金曜日、2試合を独占配信しています。
スポーツ配信の「Apple化」狙う?
米国の動画ストリーミングサービスで、Apple TV+のシェアは7%。Amazon Prime Video(22%)やNetflix(21%)に水を開けられている中、人気の起爆剤としてスポーツコンテンツに大きな期待を寄せています。
ティム・クックCEOは今年8月、「私たちはオリジナルコンテンツに力を入れていて(中略)スポーツは究極のオリジナルストーリーです」と発言しています。
また、単に優良コンテンツを確保するだけではない、野心的な狙いがAppleにはあると、先月GQ Sportsの記事は指摘しています。
MLSの全試合を配信しているように、ユーザーへの提供方法を始めとする「スポーツビジネスの常識」をテクノロジーの力で変え、「Apple化」していくーーーApple幹部の動向からは、そうした狙いが見えてくると言います。
Vision Proとの相乗効果は
来年発売されるApple Vision Pro。この斬新なデバイスも「スポーツのApple化」の一部になるのではないでしょうか。
最前列のプレミアシートや、爆音響くコース脇にいるかのような臨場感を、Vision Proで楽しめたら?しかも実際のチケットより入手しやすく、価格も抑えられていたら。
それはVision Pro、Apple TV両方のキラーコンテンツになるかもしれません。
Vision Proは、Macの画面を表示できたり、iPhone Proで空間写真が撮影できたり。他のAppleデバイスとのハード面での連携が注目されていますが、コンテンツの面でも連携が推し進められていくのではないでしょうか。