昭和風異聞奇譚 竈炊飯治郎 はじめに
昭和風異聞奇譚 竈炊飯治郎
<ストーリー>
投資家として成功した祖父から受け継いだ『成功の種』
祖父が託そうとした「成功の種」を食を通じて開花させる物語。
「竈炊飯治郎」こと赤尾卓哉さんが鬼嫁にコテンパンにされるの実話を基にぶにすけが盛って書いています。
<あらすじ>
成功者だった祖父が、母に受け継がせようとした成功の種。母は上流の生活と現実のギャップ苦しみ、種を腐らせてしまう。祖父は唯一の希望として、ボクの中に「成功の種」をコッソリ隠した。でも、お館様との出会いがなければ、種は一生埋もれたままであっただろう。
平成末期から令和初期を舞台に、主人公が家族を不幸にした『鬼』と呼ばれる心の闇に向き合い、買い物依存の鬼と化した嫁を人間に戻す方法を探すために戦い、食を通じて起業していく姿を描く昭和風異聞奇譚
<飯治郎(赤尾卓哉)立志編>
時は平成末期。主人公・赤尾卓哉は亡き祖父の跡を継ぎ、起業家を目指すためにアルバイトをして家族の暮らしを支えていた。卓哉が貯金を嫁に預けた結果、5年間ふたりで爪に火を灯すように貯めたお金は、買い物依存症の嫁にダイヤや一度も着ない服に変えられ、唯一残ったボクの貯金も嫁に握られてしまう。
<餓鬼編>
「お前の心には餓鬼が住んでいる!」
いままでボクが成功しなかったのはボクの心に住んでいる餓鬼のせいだった!
亡き祖父の導きで「お館様」と呼ばれるメンターの元を訪れた卓哉は、嫁を人間に戻す方法を求め、鬼を追うためコーチングに身を費やす。半年後、卓哉は命を賭けた最終関門である選別試験を経て、「鬼斬隊」に入隊する。
「週3日最高級のものを食べろ!」
週3日最高級のものを食べることによって、自分の中の餓鬼を死滅させる。だが言いつけを守らず、肉を貪り続けた卓哉は、逆に餓鬼によって心のほとんどが浸食されてしまう。
「白飯は少なく野菜とデザートを食べろ!」
肉にむさぼりつく元凶となったのはしろめし。この白米を一食120gに制限することにより、肉への飢餓感を減らす。最初にサラダをたくさん食べることにより満腹中枢をコントロールし、足りない糖質はデザートで補う。この新メニューで決意も新たに「全集中・常中」の会得を目指す。
<無限コロナ地獄編>
「全集中・常中」を会得し、主菜だけでなく、サラダやデザートまで作れるようになった飯治郎に、いつ終わるかわからないコロナ地獄が襲いかかる。
「掃除法を会得してコロナを乗り越えろ!」
全く掃除が出来ない鬼化したあずき。まぁ鬼化する前から出来なかったのだが…
雑巾1枚ない竈炊家を容赦ないコロナ菌が襲う…恐れがあるため、あずきと息子を実家に避難させる。あずきの出産が始まるまでに、コロナの心配のない、清潔な家にするため、風呂、キッチン、便所と言った水回りの完全除菌を目指す。
今はここら辺かな?
続く・・・
<主人公>
竈炊飯治郎(本名:赤尾卓哉)
建築家、実業家見習い、情景師、フードブロガー
当初は営業を武器としていたが、お館様の特訓後は変性意識を手に、ミスばかりしていたボクがミスをしなくなる処世術「Noミスの呼吸」と、生来の鋭い食欲を武器に戦う。特に持ち前の食欲は特訓により強化され、急所につながる必殺の「飯の種」を見抜けるようになった。iPhoneによる「全自動確認」を取得し、さらに、祖父の手踊り神楽の呼吸を営業用にアレンジした「全契約取得術」を習得した。
飯柱を目指す。
<登場人物>
竈炊あずき:鬼化した嫁
原初鬼嫁である母により、買い物依存症の鬼嫁にされ、飯治郎が起業するために爪に火を灯すように貯めた貯金を着もしない服や、クズダイヤに変えてしまい、生活費も握っている。
鬼物嫉無念(きぶつじむねん):あずきの母
本作の黒幕に位置する人物であり、主人公・竈炊飯治郎および鬼斬隊の宿敵。その正体は“原初の鬼嫁”。飯治郎の周りにいる鬼嫁は全て彼女の血から生まれた生物であり、その全てを血の呪いで縛り統制しているのが鬼物嫉無念である。
じぃちゃん:飯治郎の祖父
飯治郎が目指す投資家。大阪で青果業をする傍ら投資により巨万の富を得る。信仰深い好々爺。ポルシェが好き。
かあさん:飯治郎の母
上流の生活と現実の自分のギャップに苦しみ、結婚して田舎で普通の生活をすることを選択してしまう。
えばら:飯治郎の叔父
某大手広告代理店に務める営業マン。クリエーターに憧れるが会社では相手にされないため、炭治郎には事あるごとに捕まえてはいっぷりをこく。今半に行ったことを自慢し、自宅ですき焼きを振るまうも、割り下が「エバラ」だったため、お館様や柱達に失笑されてしまう。
お館様/伯爵:飯治郎のメンター
鬼斬隊の当主。隊員を「お弟子さん」と呼び大切にしており、隊員からは尊敬と敬愛を込めて「伯爵様」として慕われている。現代でいう『変性意識状態常駐』という独特の呼吸をしているため、話し声は安心感を与え心地良く感じる。
鬼斬隊(きざんたい/おにぎりたい)
人間に仇なす鬼を日夜狩る、政府非公認の組織。
およそ数十名で構成されている。
いにしえに発足し、今もなお活躍し続ける。
別名【鬼斬り(おにぎり)】