特集「最高のボーカリスト特集」【Music-Con-Text】vol.14
「Music-Con-Text(以下MCT)」は、音楽家(音楽を作る人・歌う人)が作る新しい音楽メディアです。素敵な音楽はたくさんあるけど埋もれてしまいがちな昨今、バズっているバズってない、古い新しいに関わらず、音楽家がいいなと思った音楽を紹介する音楽メディアを目指しています。毎週月曜日夜21時更新予定。noteマガジン「Music-Con-Text」をフォローしてお待ちください。
特集「最高のボーカリスト特集」
今回の特集テーマは「最高のボーカリスト特集」です!歌モノの音楽の主役はやはりボーカル。声という楽器がその音楽の色になる、圧倒的な唯一性とオリジナリティ。歌がうまい・へた、を超えて、自分が好きだと思う歌声を見つけるのも歌モノの音楽の魅力だと思います!MCTメンバーの思う"最高のボーカル"をぜひチェックしてみてください!
そして、近日中にMusic-Con-Text年末企画を開催予定です!数日中にお知らせするのでチェックしてね!
それでは、どうぞ!(sumeshiii)
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✏︎諸味胡瓜 の"最高のボーカル"
If Ever/Stevie Wonder
諸味はStevie Wonderが大好きなので、日頃より彼を「ワンダーおじさん」と呼んでいる。いつか人種の壁を越えて実の叔父になってもらい、その音楽の才をDNAから受け継ぎたいという願いが込められているのである(???)。
さまざまなジャンルを横断するStevieの音楽は、ヒットナンバーの目白押しでどれも魅力的だが、『Overjoyed』や『Lately』などのバラード群は特に傑作が多いと感じる。しかし、「最高のボーカリスト」という括りであえて1曲を選ぶなら、自分は『If Ever』を推したい。
冒頭からやさしい歌声で、伸びやかなハイトーンにも惹き込まれるのだが、ワンコーラスの後半「And that really is my point of view〜」辺りから、音符の細かい複雑なメロディラインが顔を出す。 しかも主題は序の口で、曲の後半やアウトロともなると、フェイクの畳み掛けでもうとんでもないことになっているのである。
素人には到底手出しできないようなこのメロディを、いともたやすく、自然体かつ音楽的に歌いこなす歌唱力はさすがというほかない。当然アドリブで歌われているはずなのだが、聴いていてまったく破綻を感じさせないので、譜面に書き起こしているんじゃないかとすら思えてしまう美しさだ。 細かいところまで意匠がほどこされたアール・ヌーヴォーの建築装飾を見ているような気さえする。
御年73になるワンダーおじさんだが、できる限り長生きをして、素晴らしい音楽を残し続けてほしい。そして死ぬまでに諸味を甥にしてほしい。
▼諸味胡瓜 の楽曲紹介
諸味胡瓜『貧困打破』
低収入、増税、物価高……貧困への怒りをぶつけるマネー・ファンクロック! サビのド頭から前代未聞なメロディラインが展開される諸味胡瓜の新曲は、4秒聴けばクセになるはず。ワンダーおじさんの甥となるにふさわしい。と思いたい。 MVも史上最高傑作。絶対観た方がいいです。
音源DL(特典付)
MV
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✏︎ねっぴ の"最高のボーカル"
こんにちは、悪くなかったと最期に言えるように生きたい、ねっぴです。(現在、呪術廻戦に沼ってます。すみません。)
今回は最高のボーカルということで、超王道ですがこの方「美空ひばり」さんをご紹介させていただきます。
多くの方は”川の流れのように”とか”愛燦燦”とか思い出されるかと思います。 私は敢えてこちらを皆さんに聴いていただきたく思います。
A列車で行こう/美空ひばり
ジャズを知ってる人も知らない人もこの楽曲は聴いたことがあるんじゃないでしょうか? セッションに行けば一回は絶対に弾くであろう王道ジャズスタンダンードナンバーです。 私は大学をジャズピアノ専攻で卒業しているのですが、たまたまた資料室で見つけた美空ひばりさんのジャズボーカルアルバムを聴いて度肝を抜かされてしまいました。 彼女は英語をしゃべることができないらしいので、完全に耳だけで感覚をつかんで歌っているそうです。
スキャット部分など、「本物」としか言いようのないグルーヴ感と力強い歌唱力です。 日本の歌謡曲や演歌にはないグルーヴすらも歌いこなす美空ひばりさんは正に天才ですよね…。 (シャンソンじゃなくジャズを歌ったところもなんか私はいいなって思ってます。)
のびのびと歌う川の流れのようになどとはまた違った一面を見せてくれる楽曲になっていて本当にすごいと思っています。配信で他のジャズスタンダードを歌ったものもありますので、是非聴いてみてください!!
▼ねっぴ の楽曲紹介
最近曲作れてないので、ハロウィン合わせで4回連続で「唱/Ado」カバーのMIXをやった内の一つ置いておきますね…。
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✏︎桜葉どらいぶ の"最高のボーカル"
はじめまして、バーチャルシンガーソングライターの桜葉どらいぶです。普段はオルタナ・エモ的なバンド楽曲を作ってます。おつかれベイビーズでギターもやってるよ。
さて、私が今回紹介させていただくのは暗黒ゴシックカントリーおじさんことDavid Eugene Edwards氏です。自分が勝手にそう呼んでるだけですが…。今回は最新アルバムからLionisisという楽曲を紹介します。
David Eugene Edwards - Lionisis
この方、元々16 horsepowerっていうバンドのボーカルをやってて、今はWovenhandっていうバンドのボーカルをやってる方です。特徴的でクッッソ渋い声から放たれる、カントリーであるにもかかわらずやたら陰鬱な曲の数々、世界広しと同じようなことをやってる人はあまり見つからない気がしてます。いちおうゴシック・カントリーみたいな呼ばれ方もしてるのかな。デンバー郡でこういう音楽のシーンが16 horsepowerを中心にできてたらしいですが、なんといってもこの人の声が特異的すぎて他のバンドはあまり似た音楽に聞こえないみたいな感じがある。あと、例えばこの楽曲のようにカントリーなのにリズムセクションは打ち込みみたいな、曲毎にちょっと新しいこともしてくるのもニクい。
非常に渋い声でなんとも情緒豊かな歌い方をされていて、マジで歌がお上手。ってか声を聞いた瞬間のインパクトがものすごいんですよね。自分が初めて聴いたのは16 horsepowerの楽曲なんですが、声聞いて数秒で虜になりました。
その面長な顔、吸い込まれそうな青色の目、キレイなブロンドの長髪にサングラスとカウボーイハット、長身にめちゃくちゃ長い革靴とこの音楽性をやるのにあまりにも全て恵まれているルックスを持っているのもポイント。もはやこの人自身がカントリーや!
御歳55歳、その自身の考えや信条が反映されたダークで味わい深い楽曲群にはキャリア約30年を通して常に一貫性がありますが、活動名義や時期によってアレンジのアプローチが少しずつ異なります。16 horsepowerではバンジョーなんかも使用したブルーグラスな感じのテイストだったり、Wovenhandではロックンロールだったり。とにかく常に少しずつ新しいことを取り入れながら芯の部分は全くブレないその感じがものすごくかっこいい。名義や曲によって歌い方を分けてる感じも面白いです。
個人的にはキャリアの中でもWovenhandのCorsicana Clipがめちゃくちゃ好きなので貼っておきます。
Wovenhand - Corsicana Clip
▼桜葉どらいぶ の楽曲紹介
自分がサポートギターをやらせていただいてるUMINARIの楽曲「東京」を紹介します。今回ボーカリスト特集ということですが、UMINARIのVo.うつつ氏はその透き通った声の素晴らしさはもちろん、歌の中で細かいニュアンスをつけながらドラマッティックに歌い上げるのが本当に上手で、自分が心の底から尊敬しているボーカリストです。
東京/UMINARI
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✏︎タカハシルイ の"最高のボーカル"
どうも!激しい音楽をよく作る男ことタカハシルイです! 最高のボーカリスト!紹介していきたいと思います!!!
うーーーーん!!悩む!!!全員最高な気もしてきた!!!うーーーーーん!!! だけど僕の脳内ボキャブラリーの中から1人選出するとすると・・・
YUC'eさんですかね!!
曲によって声色を使い分ける感じ、時に子供っぽくあり、時に大人っぽくあり、時に僕の涙腺を刺激してみたり、時にじんわりと心を刺激してみたり、爆発させてきたり・・・とにかく色んな表情が、 しかも自分の芯を変えずに、曲のジャンルごとに合わせて自分を表現しているそのプロの所業にいつも驚かされています。
ここでそんなYUC'eさんの曲の中で大好きなやつを一つ。
戦国HOP/YUC'e
いやもう全部可愛くないですか?!!?この曲が激しくなるところ、可愛いセリフパート、何がすごいかってこの可愛いと激しいを綺麗に切り替えながら1曲としてまとめ上げていることですね。 激しいし可愛いしもう「楽曲でいれたいところ全部いれちゃいました!どう!めちゃめちゃよくない?!」ってYUC'eさんに直接楽曲を通して言われてるような気もしちゃいます。 う~~~~~~ん最高、超いい、めちゃめちゃ良い。
YUC'eさん、みなさん、おススメです。
▼タカハシルイ の楽曲紹介
GirlS of Frontline ~ タカハシルイ feat. 春乃こね子 & 未確認動物うまぴ ~
チャイナっぽい曲です。可愛いです。
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✏︎Akatsuki’s MUsic Room の"最高のボーカル"
最高のボーカル:スティーヴン・タイラー
エアロスミスのスティーヴン・タイラーですね。曲はI Don’t Want To Miss A Thing いきなりサビから始まる曲ですね。誰もが耳にしたことはあるかとは思いますが、アルマゲドンの主題歌ですね。
主人公が最後の救いに出る時に流れて途中で泣き出してしまいました。孤独に勇敢に挑んでいく勇ましい姿を描いています。
つい最近もゴジラ-1.0を見てきた直後なので余計に涙腺が緩んでいるのかもしれませんね。エアロスミス自体は結構昔から聞いていて、中学生になってすぐに聴き始めた歌手の一人です。
最初期の頃は絶叫し続けるバンドでしたね。近年でも路上ライブで自分の曲がかかっていたら、飛び入りで参加して歌う程、歌が大好きな彼らしい事だと思います。 自分のロックの基本は彼から学んだのかもしれません。その後色々、紆余曲折あって今の場所にいます。
▼Akatsuki’s MUsic Room の楽曲紹介
初めて全編英語で打ち込みを使わずにサンプルパックとエフェクターのみで作った楽曲になります。 100曲以上書き続けた心情を込めた歌です。聞いてもらえると有難いです。
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編集長 sumeshiiiのコラム
sumeshiiiが大好きなボーカリストは洋楽、邦楽、といろいろいるのですが、自分が歌で一番影響を受けたのは、ASKAさん(元CHAGE and ASKA)です!
これはオーケストラをバックにライブするSYMPHONIC CONCERT TOUR 2008 "SCENE"の映像ですが(捕まる直前)、激しさと静けさ、繊細さと力強さが、同居する素晴らしい歌唱だとおもいます。全盛期よりも声は出なくなって、この映像のちょっと前の時期のライブでは、かなり喉の状態がよくない映像もあるのですが、それを乗り越え、結実したこの演奏は本当に感動させられます。こんなにも歌詞が切実に刺さる歌はないと思います。
ASKAのボーカルとしての全盛期の曲も紹介します。
まじで騙されたと思ってこの動画の4:50くらいから見てほしい!!!!
フェイク、振り絞るような声と突き抜けるような裏声、、、、ASKAかっこいい・・・大好き・・・・。
この歌詞で何度泣いたことか・・・。追い駆けて、愛しても、いつまでたっても音楽のことがわからないんです。
チャゲアスは全然世代じゃないんですが、例の事件をきっかけに聞くようになって、CDショップにCDなかったので中古屋回ったりネットで買ったりしてCD集めて、たくさん聴きました。また捕まらないことをほんとに心から祈ってます。
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MCTメンバープレイリスト!随時更新中!
MCTに記事を書いているメンバーのオリジナル曲プレイリストがあります!記事と合わせて楽しんでね!プレイリストはメンバーが増えると随時更新されていきます。時々チェックすると曲が増えてるかも・・・?!
Apple Music
Spotify
Artwork by 詩川天楽
▼新規追加楽曲
今回も新曲を追加してます!
貧困打破/諸味胡瓜
諸味胡瓜さんの新曲です!
東京/桜葉どらいぶ
今回からMCTに参加してくれたどらいぶさんがギターを務めるバンド、UMINARIの楽曲です!
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参加したい音楽家の方、募集!
参加者募集
音楽家(楽曲制作をする人、作詞をする人、エンジニア、そして、歌う人)で、この企画に興味ある、参加してみたい、という方はぜひsumeshiiiのX(Twitter)や、Discord知ってる方はDiscordまで、ご連絡ください!運営Discordサーバーを制作しましたのでご招待します。
sumeshiiiのX(旧Twitter)はコチラ↓↓
https://twitter.com/araki_s_sumeshi
まずは1曲、特集内容にそった自分のおすすめ曲をコメントしてみるというだけでも大丈夫ですので、ぜひ参加してみてください!やってみて合わなかったら読む専に徹底しても大丈夫ですし、抜けても大丈夫です!音楽の紹介コメントって結構楽しいし、それを各自ばらばらにあるよりかはコンセプトの元にまとまってたほうがより効果があると思うのですよね・・!そんな意図もMCTにはあります。
今後の展望
今回特集記事で書いたような、楽曲紹介コメントを書いてくれるメンバーを募集して、記事を定期的に出していけるようにできたらいいな、と思っています。
そして、現在はsumeshiiiのnoteに投稿していますが、MCTに参加してくれるメンバーが増えれば、その中からご自身が編集長として各自で特集を組んでご自身のnoteで公開するという方がどんどん出てきたらいいなと思っています。(なのでnoteのマガジン機能を使います!)そうすることで、ご自身の音楽と記事を紐付けることができ、記事の閲覧者が増えるほど自身を宣伝する機会が増えていくことになると思っています。それがMCTの最大の狙いです。
さらには、ライブ配信と連動してみたり、Spotifyのプレイリストやポッドキャストの連動もしてみたいし、さらにその先はコンピレーションを作ったりなど、より広がりがある展開ができると考えています。最初は音楽家限定にしていますが、そのうち、ライターの方のコーナーやリスナーが参加する企画などもできたらいいなとも思っています。
バックナンバー
Music-Con-Textの詳しいコンセプトや、sumeshiiiが立ち上げた理由、理念などはこちらの記事に書いてありますので、合わせて読んでみてください!
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