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必ずや道は拓ける

10月までの、まるでお祭りのような仕事の仕方をいったんやめ、今は落ち着いて内省ができるまでの状態になっている。

9月・10月は自分でも笑ってしまうほど、アホな働き方をした。
そしてみごとに体調も崩した。
でも、まったく反省はしていない。
なぜって、すべて自らが選び、納得ずくで自らの身を投じたからだ。
多少の無理はあれど、その働き方が必要と感じたからそうした。
そこが、やむを得ず繁忙期に呑み込まれたサラリーマンと決定的に違う。

30年の会社員生活を終え、フリーランスとして生きる道を選んで開業届を出したとき、子供は大4・大3・高2だった。
峠は越したとはいえ、まだ学費や進学に不安が残る時期。
あと数年会社員をがんばれば、家族の不安はおそらく小さくなるだろう。
でも僕はいろいろ考えた末、家族には申し訳ないが脱サラを選んだ。

とすれば、その選択が単なるわがままだったとなってはならない。
僕が自分の人生を自分自身で考えた上で、ベストな選択として選びとったと証明しなければならない。
そう考えた。

まずは東京にいる長男、京都にいる娘、隣の部屋にいる次男をzoomに呼び集め、パワーポイントを使って事業説明会を開いた。
個人事業としての僕の活動を子供たちに説明したのだ。
何を実現したいのか、いろんなことをするけれど全体として目指す方向はこれ、いつまでにこうして、いつまでにこうなって…

人を巻き込むためには、まず自分がしっかり語らなければならない。
そのあたりまえを家族に向けてもやらなければ、フリーランスとしてのスタートが切れないと考えたのだ。

3人の子供たちは終始ニヤニヤしながら聴いていたから、実際どう感じたのかは知る由もないが、その説明会がムダな時間だったとは思っていないはずだ。(頼む、そうであってくれ…)

僕はその説明会で使った年次計画表に沿って、これまでフリーの仕事を進めてきた。
細かな部分で及ばないところはあるものの、大まかにいっておよそ計画通りに進んできたといえるだろう。

僕はその「おおむね順調」も子供たちに伝えたかった。
スタート時点での事業説明会は、家族の不安を解消するためだったが、次はフリーランスという生き方がありだと子供に感じてもらうために。

もちろん、子供に大学を出たあと就職するか起業するかを相談されたとしたら、一も二もなく就職を勧めるだろう。
いきなり起業するには経験や人脈など足りてないものが多すぎるから。
でも、その先の将来の選択肢としてフリーランスの道は大いにありという形にしたかった。

そのためには僕はいい加減な活動をするわけにはいかない。
人生の成功者になろうなどという野望はこれっぽっちもないけれど、少なくともフリーランスでもがんばれば結果が出る程度のことは子供に伝えたい。

9月・10月の無茶な働きの結果、先月の売上は単月で3ケタ万円に届いた。
サラリーマン時代もボーナスを除けば3ケタなどなかったから、この大きな報いは率直に自分自身が嬉しかった。
僕はそのタイミングを逃さず、家族全員にLINEでその事実を伝えた。
「えー!」「おめでとー!」「すごい…」
家族の反応はさまざまだったが、僕が伝えたいことは確実に伝わったに違いない。

自分でやろうとしたことは、自分しか責任を持てない。
でもその責任を自覚して、本当にやりたいと思う信念を貫けば、必ずや道は拓ける。
そう信じることが、もっとも大きなパワーになるのだ。

こんな売上が毎月続けばウハウハだが、そうはいかないのがフリーランス。
そもそもあの無茶な働き方はもう二度とできないと思うし。
今月はたぶん赤字だ。
そこは家族には伝えないでおこう。

(2024/11/14記)

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