象にも乗れたようだし
娘がタイから元気に帰ってきた。
たちまち食卓はタイ土産で埋め尽くされる。
小さなスーツケースに帰りの余白がないことを心配していたが、持って帰る強い意思さえあればなんだかんだ入るものだ。
この写真の奥に娘が座っているのだけど、さながら行商人。
「さぁ、お安いよー、おひとついかがー」
パッケージをチラリと見る限り、パリッとしてカリッとしてココナツかマンゴーかドリアンの味がするスナックが多そうだ。
真ん中のグラサン坊やのお菓子は赤い字で「くいしんぼ」と書いてあるのだと勝手に読んでいたが、どう見てもタイの文字だ。
チラッと土産話を聞いたところでは、タイはとても楽しかったそうだ。
象にも乗れたようだし。
初海外、よかったね。
おかえり。
そんな娘にはこんな晩ごはんで応える。
やっぱりジャポニカ米の寿司でしょ。
少しシャリが大きくて手まり寿司のように丸々パンパンになったが、ネタよし、酢加減よし、温度よし。
最近、市販の寿司はサビ抜きが基本になってしまい、食べるときにいちいちネタを剥がしてワサビをピッとつけなければいけないのが面倒くさいが、自作ならそんな心配はいらない。
と思ったら、ツーン…つけすぎ注意!
自分史上、握り寿司としてはいちばんの出来かな。
食べた家族からも、腕を上げたねとお褒めの言葉。
どうか今日、みんなお腹痛くなりませんように。
買い出しをケチってネタが足りず、酢飯があまってさぁどうする。
急遽、ニンジン、椎茸、お揚げさんを甘く炊いたんを混ぜ込んでちらしに。
一口食べれば、甘っ、でも懐かしい。
不意に「およげ!たいやきくん」のメロディーが脳内にこだまする。
甘ぁいちらしには、子供の頃の時間が今も流れているようだ。
(2024/12/1記)
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