本年もどうぞよろしくお願いします
2025年の元日を迎えた。
昨年父を亡くしているので厳密には喪中ということになるのだろう。
でも、まずはめでたい。
あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いします。
*
幼き頃の元日。
父が和装に身を包み、箏曲のテープを流すのが嫌だった。
正座して年頭の抱負を述べ、高脚膳でお節と雑煮を食べるのが嫌だった。
押入から引っ張り出してきたカルタと双六をするのが嫌だった。
朝から深酒に浸る父が嫌だった。
正月だから、正月なのに、という言葉が嫌だった。
——正月だから何? という反発心がすべてだ。
でも、それから40年経って、いそいそとお節と雑煮と酒を食卓に並べる僕。
きっと子供たちは、正月だからといってお節や雑煮を食べんでもいいし、朝酒とかやめてと思っているのだろう。
わざわざ正月ムードなんて演出しなくていい!と。
けれど、別に正月ムードを家族に強要したくてやってるのではない。
僕自身は、1年でもっとも苦手とする元日をただ楽しく過ごしたいだけだ。
元日は、これからまた1年が始まると思ってうんざりする日だから。
ふだんと違う過ごし方をして、なんとかやり過ごす。
——もしかすると、父も同じだったのかもしれない。
朝からKPOPを流す子供たち。
40年後、この子たちはどんな元日を迎えるのだろう。
*
これから、ふるさと納税で届いた伊勢エビをさばく大仕事が待っている。
初めてだけど、楽しみでしかない。
平均的な伊勢エビが1尾200gというのに、届いたのは特大700gオーバー。
生きて届いたから、箱から取り出すときになかなかの暴れっぷり。
今のところ、腹は湯引きの刺身に、頭は軽く酒蒸しにしてミソを取りだし、殻は汁のだしにする算段だ。
(2025/1/1記)
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