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NO6. 卒業の香り(白木蓮の心花物語)



卒業式を間近に控えた六年生の教室。

学び終え、いつも騒がしい教室が、いつの間にか厳かな部屋に変わっている。


ギシギシと鳴る木の床も、古びた窓枠も何も変わってはいないのに。



卒業と言う言葉が魔法をかけたの?

教壇に飾られた花が高らかに香る。


甘酸っぱい香りを吸い込むと、悲しくないのに泣きたくなったあの日。


沈丁花は卒業の香り。



道端に香る沈丁花。
12の私に出会う時。














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