無本番・練習日記2021年6月14日~6月20日

2021年6月14日(月)
新曲譜読み
J.S.バッハ:カンタータ21番・29番・93番
レーガー:無伴奏ヴィオラ組曲第3番
 バロックヴィオラが初めての外泊から帰宅。時間はなかったものの側板剥がれの修理に加え弓の毛替えもしたので、具合を確かめるため短時間ながらも音を出した。新曲譜読みとバッハのカンタータ3曲を弾きながら楽器の調子を確認。具合は悪くない様子。松脂の乗りが良くなったのか、長い音も弾きやすくなった。
 モダンの方もそのうち点検をお願いしなければいけないと思いつつ、レーガーの3番を軽く通す。他の曲を探さずレーガーを弾いたのは、時間がなかったせいか、はたまた心のどこかでレーガーを弾こうと決めたせいか。4楽章Allegro Vivaceは弾き方を考え直さなければいけない。自分の中でテンポ設定の基準がとても曖昧だし、松葉(<>)や強弱記号に振り回されている気がする。

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2021年6月15日(火)
音階(C-dur , a-moll)
クロイツェル:42の練習曲
レーガー:無伴奏ヴィオラ組曲第3番
ジェミニアーニ:ヴァイオリン教本 The Art of Playing on the Violin
 モダンヴィオラから音を出す。音階の後、クロイツェルは8番を通して、レーガーへ。この曲の中でも特に、昔からいまいち弾き方のわからない4楽章Allegro Vivaceを中心に練習を進める。弾けない部分・あいまいな部分は体力でゴリ押しできる年齢は過ぎ、「わからない=弾けない」ことに直結するので、これを機会に解決を図りたいところ。
 昨日松葉や強弱記号に振り回されている感に気付くことはできたので、まずはそこから。繰り返し弾いていくうちに、この組曲全体において、強弱記号が音量を表しているものでないらしいことは何となく解ってきた(正否は不明)。どちらかというと調性の変化か。そういう視点で見ると、fやpをはじめとした記号の書かれ方にも合点がいく。指が縺れるところもその辺りの把握不足に原因があるようだ。
 残りの時間でバロックヴィオラ。ジェミニアーニの8番の1・2ページ目。途中からG線がやたらと掠れるようになったので、一旦休止。そのまま練習終了。

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2021年6月16日(水)
他用のため練習お休み。

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2021年6月17日(木)
合わせのため、個人練習お休み。
新曲合わせ(Fl+Va)
ドゥヴィエンヌ:フルートとヴィオラのための6つの協奏的二重奏曲 Op.5-2
 26日の演奏会に向けて、まずは新曲の初合わせ。作曲者は都合が合わず来られないためリハの立ち合いは無く、代わりに演奏を録画して意見を伺うことにする。作曲者本人から意見を聞くことができるのはリアルタイムならでは。普段、言ってしまえばこの世にいなくなっている人達の作品を弾いている身としては新鮮な体験であるものの、作曲者のイメージと全く違うものだったらどうしようと、一抹の不安は捨てきれない。「楽譜に書いたものを演奏してもらうと、作曲者の想定とは全く違った音楽が出てくる」とはこういう意味だったかと体感させられる。
 幸い作曲者がインスピレーションを得た言葉が楽譜に記されており、そこからフルートと2人でイメージを話し合うことができた。一つの単語イメージだけで、どこまでも話題は膨らませられるものだ。
 ドゥヴィエンヌは二重奏の2番。練習時間の最後に、今まで一部省略していた繰り返しを全て行っての通しに挑む。ヴィオラとしてはいつもより少し曲を長く感じる程度の違いしかなかったが、フルートはやはり息を遣う楽器であるがゆえに、大変な思いをしたらしい。曰く「一瞬たりとも休む隙間がなかった」とのこと。ドゥヴィエンヌの技量のほどに思いを馳せた瞬間。

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2021年6月18日(金)
音階(C-dur , a-moll)
ヴュー:音程のための10の練習曲
レーガー:無伴奏ヴィオラ組曲第3番
ジェミニアーニ:ヴァイオリン教本 The Art of Playing on the Violin
 明日使用予定のある、モダンヴィオラから練習を行う。音階もヴューの練習曲も、久し振りに弾いている気がする。
 ヴューは4番。いつも以上に指が回らず楽器の重さを肩に感じやすい状態に驚く。初めは湿度のせいにしていたが、よく考えたらモダンは数日振りなのだった。原因が判明しても弾けていないことに変わりはないので、弾けるようになる方法を探す。恐らくアウフタクトに気が向いてしまっていて、その流れで肝心の小節頭の音を把握し切れていないのではないかと思い至った。更に言うならば、6/8拍子の割に各音を弾き流し過ぎているのではないかと。
 この方法はレーガーにも応用。レーガーは主に3番の4楽章を中心にさらう。この曲の中で一番弾けていない楽章。最終的には暗譜する必要があるので、弾けないと私が困る。
 今日の練習では小節頭の音を把握し直すことは有用に働いてくれたらしい。4楽章のみならず、その後に練習した他の楽章に対しても印象を新たにすることができた。
 バロックヴィオラは、残りの時間でジェミニアーニの8番1ページ目を弾きながら、音がひっくり返ってしまう原因を探る。この現象は弓の毛替えをしてから起こるようになったので、調整によって楽器の感度が上がったのだと解釈。こちらが音に対して一層気を配れば何とかなりそうな気配あり。この解釈が明日以降どう作用してくれるか。

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2021年6月19日(土)
他用のため練習お休み。
 手帳を眺めていてCorte del Traversoの本番がちょうど来週、その次の日は別の本番のリハ初回であると視覚的に自覚し、一瞬焦る。もとい身が引き締まった、と言っておこう。

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2021年6月20日(日)
音階(C-dur , a-moll)
ヴュー:音程のための10の練習曲
ジェミニアーニ:ヴァイオリン教本 The Art of Playing on the Violin
J.S.バッハ:カンタータ29番(ヴィオラパート)
モダンヴィオラで音階、ヴューの4番・5番。バロックヴィオラでジェミニアーニの8番と、カンタータ29番のヴィオラパート(3曲中一番弾いた回数が少ないため、優先的に練習)。
 最近マスクをしていると、顎の辺りが痛くなることが多くなった。モダンを弾いている時も似た状態になるため、自分の楽器を弾く体勢がよろしくないのか、マスクが原因なのかよくわからない。とりあえず両方ということにしておこうか。モダンを弾くときに楽器の重さをヒシヒシと感じるようになってしまっているので、ここで構えを見直すか何らかの改善を試みた方が良さそうだ。
 ヴューは5番で時間を食う。どうしても弾けない箇所はフィンガリングを見直し、頭から「思考」という名の五感を鈍らせる先入観を追い出し、何とか間違えずに通せるように。でも「何とか」じゃ困るんだよな。結局曲はさらえず。
 バロックヴィオラはジェミニアーニで音がひっくり返らない弾き方を模索。松脂不足のせいでないらしいことはわかった。弦が古いということもなさそう。ということはやはり弾き方しか原因が思い当たらないのであって、音がひっくり返る時がどういう時なのか、まず状況把握から始まった。とりあえず、弓を返すときに原因があるらしいことが判明。「ポジション移動の時と、弓を返すときに無意識になりがち」という先生の言葉を思い出した。
 カンタータ29番は10年前に一度モダンで弾いたきりだったので、曲を弾く代わりも兼ねて音を出す。といっても一人で出来ることは限られており、柔軟に状況に対応できるよう目指すのみ。

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