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年末年始ヴァイオリンを弾けなかった時の復元方法
年末年始の休暇を終えて日常に戻った方もいらっしゃるかと思います。特にお母様はむしろ年末年始こそ練習しにくかったかとも思います。
練習できず技術が衰えるのは、動かなくなるのではなく制御が効かなくなります。アクセルは効くけれどブレーキが効かないイメージ。調子を取り戻すにはこの点に着目した復元プランを立てます。うまく弾けないからと言って「筋肉が衰えた!」とスポ根的に無闇に弾きまくるのは逆効果です。
演奏技術で必要とされる「程々の加減」を思い出すためには負荷の低い平易なものから始めていきます。スポーツと同じくジョギングから調子を取り戻していくイメージです。
ヴァイオリンの場合、遅いテンポの動きが平易な気もしますが、むしろある程度速く細かい動きの方が平易です(カイザー1、クロイツェル2など。より初歩向きですとスズキ教本1巻の「むきゅうどう」など)。遅いテンポの曲に求められる遅いボウイングは難易度が高いテクニックなのです。
まずはなさったことのある実績ある課題を使います。1週間も弾いていないと驚くほど弾けなくなっていますが、うまく弾けなくてもクオリティを気にせず鼻歌的に3回周りほど繰り返します。
そうするうちに「ヴァイオリンってこんな感じで弾くんだっけ」「弓ってこう持つんだっけ」とある程度感覚を思い出すことができます。思い出し始めたら一旦休憩。そしてまた少し弾くとより感覚を思い出せます。
その上で、クオリティを求める負荷を上げた練習に移行することをお勧めします。
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↓以下宣伝で恐縮です。
大人向けのヴァイオリン教室を東京都と愛知県で行なっています。
2005年より20年間「ヴァイオリンがわかる!」というインターネットサイトにてヴァイオリンにまつわる記事を書き続けています。
出版社さまからご依頼頂き「まるごとヴァイオリン」青弓社という書籍を出版させて頂きました。