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弦楽器の「始まり」
3/20の試奏会であらためて感じたが
細川製作Vn2022の音は、「雑味の少なさ」に特徴がある。
この特徴を作り出す「弦楽器の仕組み」とは何か。
春分の日で牡羊座が始まり、3/22の新月も始まりなので、
「始まり」を印象付けるような話から始めてみようと思う。
武弓から始まった弦楽器は、一番シンプルな構造を考えると
下図のようになる。
弦の片側を固定棒に固定し、反対側をペグで巻き取ることで
弦の張り具合を調整する。
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実は私、これを作ったことがある。
プレーンガット弦の細いE線があまりにもよく破損するので
予め別の場所で伸ばしてみよう、という思い付きを形にしたもので
「弦伸ばし台」と呼んでいる。
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どうなるか楽しみにしていたのだが、結果は悲惨で、
ヴァイオリン上よりもよく破損することがわかった。
ただ、気付いたことは、
弦が破損し始める場所は必ず固定棒の近く、
ということがわかった。
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弦を保持する方法に問題があるはずで、
ヴァイオリンを参考にすると、対策はテールピースをつけることだ。
この対策として、小さなテールピースを作成して、
同時に土台の改良も行った。
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プレーンガット弦をヴァイオリン上で破損せずに張ること。
たったそれだけのために、ここまで頑張ったが、
結果は同じで、テールピースの入り口で弦は必ず破損した。
一見、意味のないことに苦労していると思うだろうが、
破損しやすいプレーンガット弦だからこそ、
昔の人は、うまく使う技術を持っていたはず、
という確信があった。
そして、その想像は正しかった。
しかし、現在のスチール弦は丈夫で、
破損しにくいことが、この技術を見えにくくしている。
これから勉強する人にとっては不幸な環境にも思える。
続きは次回に。
今回の新月も、やはりいつもよりも頭の回転が良い気がした。
体の水分(血液)の循環が良くなって、
脳に栄養や酸素が行きやすいからだろうか。
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