Violinist 石川ちすみ

ヴァイオリンを初めから美しい音で、力まず、歌うように弾くためのアプローチをお伝えしてい…

Violinist 石川ちすみ

ヴァイオリンを初めから美しい音で、力まず、歌うように弾くためのアプローチをお伝えしています。 ヴァイオリン・ヴィオラの奏法に悩むあらゆる方、そして、初歩の生徒への手ほどき方法、悪い癖のついた生徒の基礎の見直し法を模索されている先生方にお読みいただきたいです。

記事一覧

ポジション移動を難しくしているもの

ヴァイオリンの石川ちすみです。 先日、ポジション移動に苦労している生徒を教えていました。 「ヴァイオリンの技術は簡単か不可能かどちらかである。」(カトー・ハヴァ…

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一つの音は次の音を準備するためにある

先日は、2日間にわたり、東京でプライベートレッスンをしていました。 前回のワークショップとレッスンを受講したある方は、リズムに乗って声を出して楽器や弓のバランス…

150〜
割引あり

「音楽に順位をつける」という誤謬

高校生の息子の「合唱コンクール」を見に行った。 毎年楽しみにしているイベント。 若者の合唱、涙なしには聴けない。 どのクラスも素晴らしかった。 ご指導、そしてイベン…

ハヴァシュ式【Lesson 3】楽器の構え《後編》

《こちらの記事は、オンライン教材「ハヴァシュ式デジタルレッスンby石川ちすみ」の一部のレッスンを期間限定で販売しているものです。販売期間が終了したら予告なく非公開…

4,400

Lesson2 ハヴァシュ式の楽器の持ち方

《こちらの記事は、オンライン教材「ハヴァシュ式デジタルレッスンby石川ちすみ」の一部のレッスンを期間限定で販売しているものです。販売期間が終了したら予告なく非公開…

4,400

力みやあがりを寄せ付けない〜幸せな奏者となるためのヴァイオリンブログレッスン1

《この記事は、オンライン教材「ハヴァシュ式デジタルレッスンby石川ちすみ」の一部のレッスンを期間限定で単独販売しているものです。販売期間は予告なく終了します。》 …

4,400

音を全身全霊で取る

ヴァイオリンの石川ちすみです。 最近、自分の演奏があり、その経験から多くのことを学びました。 私に降りてきたキーワードは、「音を全身全霊で取る」です。 音が飛ぶ…

ヴァイオリン・ヴィオラの「重音」byカトー・ハヴァシュ

ハヴァシュ式ヴァイオリン講師の石川ちすみです。 上手な人は楽々と弾いているように見える。 でもいざ、ヴァイオリンと弓を手にとって自分でやってみると出来ない・・ 出…

900

上級者向け左手のオリジナルエチュード

「ハヴァシュ・バイオリン奏法」(ヤマハミュージックメディア)に載っている、シンプルだけど素晴らしいエチュード。 おこがましいですが、これにプラスして、自分に必要…

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演奏にいらない真面目さとは

ヴァイオリンの石川ちすみです。 ”真面目”な人ほど、あがりやこわばりが生じやすいという事実があります。 確かに、ヴァイオリン・ヴィオラを習得するには、注意深さや…

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手ほどきの難しさ

入門してきた子供に教える時期は特別なものがあります。 この大切な時期に、どのような言葉かけをするか、何を許容して何を見過ごさないか、など先生の責任が問われます。 …

練習時間がとれない悩み

ヴァイオリンの石川ちすみです。 お仕事などで「練習する時間がない」と悩んでいる方には朗報です。 電車の中でもできる練習があります! ヴァイオリンを触って音を出し…

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憧れの曲を今すぐに?!

大人からヴァイオリンを始めた皆さんには、きっと憧れの曲があると思います。 「今の苦しい練習をしていたら、いつかその曲が弾ける様になるかも」と思って 頑張るお気持ち…

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音程を外して弾く生徒の指導

音程をはずして弾く生徒の原因として、大きく分けて2つあります。 1)音程を正確に想像できていない。 2)音程を外しているのはわかるけど身体をコントロールできなく…

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ポジション移動を難しくしているもの

ポジション移動を難しくしているもの

ヴァイオリンの石川ちすみです。

先日、ポジション移動に苦労している生徒を教えていました。

「ヴァイオリンの技術は簡単か不可能かどちらかである。」(カトー・ハヴァシュ)

ポジション移動が「不可能」と感じている人は多いと思います。

ヴァイオリンは顔の真ん前で構えるという特殊性から、知覚の誤認が起こります。
目の前に近づいてくる黒い指板を見ていると距離感がわからず、とても長くて恐ろしく感じます。

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一つの音は次の音を準備するためにある

一つの音は次の音を準備するためにある

先日は、2日間にわたり、東京でプライベートレッスンをしていました。

前回のワークショップとレッスンを受講したある方は、リズムに乗って声を出して楽器や弓のバランスを整えるエクササイズを忠実に実践されて出来るようになって来られました。

またある方は、ワークショップでお伝えしたことを、初めての事のように改めて一緒に学びました。

また別の方は、お仕事が忙しくて数ヶ月間楽器に触れていないので「申し訳な

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「音楽に順位をつける」という誤謬

「音楽に順位をつける」という誤謬

高校生の息子の「合唱コンクール」を見に行った。
毎年楽しみにしているイベント。
若者の合唱、涙なしには聴けない。
どのクラスも素晴らしかった。
ご指導、そしてイベントを開催してくださった学校には感謝ばかり。

しかし、音楽家として、どうしてもひとこと言いたくてブログ書いてる。

それは、最後に音楽の先生を中心とした「審査員」が「順位」を決めるのがとても嫌で。
生徒たちも、それを受け入れて、スポーツ

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ハヴァシュ式【Lesson 3】楽器の構え《後編》

ハヴァシュ式【Lesson 3】楽器の構え《後編》

《こちらの記事は、オンライン教材「ハヴァシュ式デジタルレッスンby石川ちすみ」の一部のレッスンを期間限定で販売しているものです。販売期間が終了したら予告なく非公開になります。》

前回は、「羽ばたき」「ポトン·ペラン」など、楽器の構えとなる前提となる身体の柔軟性やバランス感覚を養うエクササイズをご紹介しました。
 今回は、実際に毎回楽器を構えるときに、柔軟性をそこなうことなく、演奏への準備が整うエ

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Lesson2 ハヴァシュ式の楽器の持ち方

Lesson2 ハヴァシュ式の楽器の持ち方

《こちらの記事は、オンライン教材「ハヴァシュ式デジタルレッスンby石川ちすみ」の一部のレッスンを期間限定で販売しているものです。販売期間が終了したら予告なく非公開になります。》

ヴァイオリン、ヴィオラ奏者にとって、楽器の構えの悩みはつきものです。

 私も、はじめの10年は楽器の持ち方について悩み続けました。どんな書物
を読んでも、誰に訊いても解決できない悩みでした。

 一般的に言って、「楽器

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力みやあがりを寄せ付けない〜幸せな奏者となるためのヴァイオリンブログレッスン1

力みやあがりを寄せ付けない〜幸せな奏者となるためのヴァイオリンブログレッスン1

《この記事は、オンライン教材「ハヴァシュ式デジタルレッスンby石川ちすみ」の一部のレッスンを期間限定で単独販売しているものです。販売期間は予告なく終了します。》

【第1回】声とリズミックパルス

「幸せな奏者となるためのヴァイオリンブログレッスン」と題したこの記事は、私が教えを受けたカトー・ハヴァシュ先生の学習法を、テーマ別、体系的に、動画付きでまとめることを試みた連載です。

今回はその第一回

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音を全身全霊で取る

音を全身全霊で取る

ヴァイオリンの石川ちすみです。

最近、自分の演奏があり、その経験から多くのことを学びました。

私に降りてきたキーワードは、「音を全身全霊で取る」です。

音が飛ぶところやポジション移動のところ、ハイポジションへの転換の音など、身体的にハードルが高い音を、いかにして音程外さずに、しかも音楽的に奏でられるか、という問題についての道筋です。

それは、指先のテクニックを何度も何度も繰り返して練習する

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ヴァイオリン・ヴィオラの「重音」byカトー・ハヴァシュ

ヴァイオリン・ヴィオラの「重音」byカトー・ハヴァシュ

ハヴァシュ式ヴァイオリン講師の石川ちすみです。

上手な人は楽々と弾いているように見える。
でもいざ、ヴァイオリンと弓を手にとって自分でやってみると出来ない・・
出来そうで出来ないのがヴァイオリンの魅力であり、もどかしさでもあります。

初心者はなおさらそのような感を持ちながら、夢と希望を持って「練習」しています。
やがて、その夢が打ち砕かれ、徒労感と敗北感を抱いてやめてしまうまでは・・・・。

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上級者向け左手のオリジナルエチュード

上級者向け左手のオリジナルエチュード

「ハヴァシュ・バイオリン奏法」(ヤマハミュージックメディア)に載っている、シンプルだけど素晴らしいエチュード。

おこがましいですが、これにプラスして、自分に必要だなと感じたので、
「音幅の形練習楽譜 Inner ear and interval shapes」を作ってみました。

ヴァイオリンは音と音の幅の聴覚と、それを指の幅に落とし込む時、
二種類の形(同じ弦上で/移弦ありで)を覚える必要があ

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演奏にいらない真面目さとは

演奏にいらない真面目さとは

ヴァイオリンの石川ちすみです。

”真面目”な人ほど、あがりやこわばりが生じやすいという事実があります。
確かに、ヴァイオリン・ヴィオラを習得するには、注意深さやコツコツ取り組む情熱や自律は必要です。
しかし、ヴァイオリン・ヴィオラの演奏に必要のない”真面目さ”とは?

・自分の出した音に対する批判精神がメインで弾いている。
・先生に言われたダメ出しをびっしり楽譜に書き込んで、そこを弾く度に常に忘

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手ほどきの難しさ

手ほどきの難しさ

入門してきた子供に教える時期は特別なものがあります。
この大切な時期に、どのような言葉かけをするか、何を許容して何を見過ごさないか、など先生の責任が問われます。
しかし、ちまたの教則本は、楽器を持たせる、弓を持たせる、開放弦をただしい姿勢で元弓から先弓まで弾かせることに、どれほどページを割いているでしょうか。
結局のところ、先生の現場での直感や人間力、経験則に任されています。

次のようなお悩みは

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練習時間がとれない悩み

練習時間がとれない悩み

ヴァイオリンの石川ちすみです。

お仕事などで「練習する時間がない」と悩んでいる方には朗報です。
電車の中でもできる練習があります!

ヴァイオリンを触って音を出している時間だけが練習ではありませんよ。
本来は、音をだすのと同じくらい、音を出さない練習が大切なのです。

1)曲を細かくブロックに分けます。(A,B,Cなど練習番号を振っておく)
2)曲の楽譜の画像をスマホなどに入れて持ち出します。

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憧れの曲を今すぐに?!

憧れの曲を今すぐに?!

大人からヴァイオリンを始めた皆さんには、きっと憧れの曲があると思います。
「今の苦しい練習をしていたら、いつかその曲が弾ける様になるかも」と思って
頑張るお気持ち、よくわかります。

でも、「いつか」と言わず、今すぐとりかかりませんか?
私は生徒に特別に憧れの曲がある場合、ほとんどの場合すぐに持ってこさせます。
他のことに費やす時間がもったいない!
今の時点でもやれることはたくさんあります。
そし

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音程を外して弾く生徒の指導

音程を外して弾く生徒の指導

音程をはずして弾く生徒の原因として、大きく分けて2つあります。

1)音程を正確に想像できていない。

2)音程を外しているのはわかるけど身体をコントロールできなくて音程を外す。

2)の処方箋は、いつもここで書いているような、ハヴァシュ式のエクササイズによって脱力することや、音程を修正する機能を洗練させることによって解決していきますが、1)が原因となっているケースにも最近いくつか出逢いました。

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