「自由とは」にたどり着いたこと
8月の2週目週末。
多くの人は昨日からお盆休みが始まっている。
今日はカレンダー的には平日。
だから私は今職場にいる。
でも気持ちはとても眠い。
休み気分で出社してデスクに向かっている。
ほかの会社だったら休みだったのかな?なんて思いながら
今この文章を打っているのだから全然仕事に集中できていない。
ここに属さなきゃいけないとか
ここ以外働ける場所なんてないとか
そんな縛りはないけど、でも簡単に辞めることができないのが現状。
その理由は自分でもわかっていて
転職活動が面倒くさいのはもちろんなんだけど
この仕事がやりたい!というモチベーションが今ないから。
それさえあれば転職サイトで検索できるし
ヒットした内容の中から選ぶことが出来る。
でも今はそもそも検索ワードが自分の中で見つからない。
だから今ここにいて適当に仕事して定時を待つ。
数年前の自分は夢や希望に満ち溢れていたなと思う。
新卒でアパレル販売員だった当時、
本社で働くことを目標に店長からの評価や本社の人たちとの
関係性作り、自分自身の存在感...
そんなことに注意を払いながら頑張っていた。
そして目標達成。狭き門であるアパレルの本社に異動となった。
自分よりも長く働いている販売員を差し置いて、
新卒から1年半後、声をかけてもらえたという流れ。
周りからは嬉しい声を頂くことも多かったが、
中には歴の短い子がいきなり自分より上の立場になって
いろいろ指示されるなんていい気がしないと思う人もいた。
だからなめられないように、認めてもらえるように
また努力をした。
その結果、頼ってもらえることが多くなったり、
店舗の意見や販売員の気持ちが一番わかるのは自分だったこともあって
いい方向に風が吹いた気がした。
大好きなファッションを仕事にできることは
自分にとって誇りに思えたし自慢できることだった。
でも辞めたくなる日が来てしまうんだね。
好きだった。
ファッションも、仕事内容も。
職場の人間関係もものすごく悪いわけではない。
まあ、アパレルの本社特有の殺伐とした空気感は常にあったけど。
じゃあなんで?
その理由は好きなファッションの裏事情を知ることになったから。
過剰在庫の破棄。
これが一番つらかった。
大きな段ボールにこれでもかというくらいぎゅうぎゅうに詰められた洋服たち。
乱雑に書かれた破棄の文字。
デザイナーや企画チームが何か月もかけて形にしたものが
あんなに雑に捨てられてしまう。
売れないものを大量に作って余ったら破棄。
そしてまた作る。
この繰り返しを永遠と続けている。
自分はデザイナーではなかったけどそう感じてつらくなるのに
作った人たちはどう感じているのか。
すごく疑問に思ったけど、次々と考えなければならない新作のことで
頭がいっぱいでそこに目を向けたり、悲しんでいる余裕なんてないのかもしれない。
あとは恐ろしいことにその現実に慣れてしまったのだろう。
そう考えると、自分ももしかしたら来年には
この悲しい感情はこみ上げて来なくなってしまうのか。
そう思ったらここにいてはいけないと思った。
好きだからこそ。
過剰在庫が世界的にも問題となっていて、
その問題に自分自身が好きなファッションで
直接的に関わっているなんて心が痛くなる。
考えすぎでは?
そう思う人も多いと思うけど、その感覚を自分は大切にしたかった。
だから次はファッションから離れた仕事がしたい。
そう思って転職。
でも離れたら離れたで1年後、2年後に感じるのは
やっぱりアパレルは楽しかったなということ。
もちろん泣きたいくらいつらいこともたくさんあって、
何度も辞めたくなったし身体がおかしくなるくらい
気持ち的に追い込まれていた時期もあった。
でも好きなことに関わる仕事でつらいのと
興味のない仕事でつらいのでは前者の方が頑張れたなって。
モチベーションの問題は自分が思っているよりも大切だということ。
そのことに気づいた。
では今現在はというと
だからといってアパレルに戻りたいという気持ちはなくて、
でも今の仕事は本当に興味がなくて頑張る意味を見つけられない。
何自分にとって最適な形なのかを探して歩いている。
多分だけど正社員というか会社員が自分には合っていない気がしている。
縛られた環境の中で上からの指示で動く。
操り人形のような日々。
振り回されて、言われるがままに動いて。
そんなこと言ってたら働けるところなんてないよって思う。
だよね。自分でもわかってる。
だからこうして今もデスクに向かって文字を打っているのだから。
自由になる。って簡単そうに感じるけど
ものすごく難しいこと。
誰もが求めていると思う。
でも本当の自由って手に入れられない。
だから今の現状の中で小さな幸せを少しづつ見つけていくのだと思う。
それが溜まったら大きな幸せにたどり着くと心のどこかで信じているから。
それが自由に繋がるかと言われるとなんとも言えないけど、
変わらない日々の生活の中で楽しい感情や幸せを感じられるだけで
前を向ける。幸せのかけらとなる。
そう考えると今日はいつも満員電車で立って出勤しているのに
お盆休みの人のおかげで座ってこれたからラッキーだった。
朝から幸せのかけらを1つ手に入れたと思うことにしよう。
今日はあと何回いいことがあるだろうか。
なんか朝出勤してきた時の自分よりも少し晴れやかな気持ちになった。
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