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スイス人の思いやりの心(その2)(スイスでワイン造ってるの? #11)
わたしがスイスを大好きになった理由のひとつにこの国の人々の温かい心を感じたことが挙げられます。日々の生活の中で感じたことを2回にわたってお伝えしています。前回の記事はこちらです。
横断歩道 私が暮らしていたバーゼルはあまり信号機がありませんでした。信号機のない横断歩道を渡ろうとしていると、自動車やバイクは必ず停車して歩行者を渡らせてくれます。
その際には歩行者もドライバーもお互いに手を挙げて挨拶する習慣があり、それもとても気持ちがいいです。「ルールだから」とか「罰金があるから」停まるだけで親切心じゃないという人もいますが、私はそうは思いません。日本の道交法でも歩行者優先は決められていますが、停まってくれる車は滅多にありませんよね。
サッカー
バーゼルにあるプロサッカーチームのFCバーゼルに2006年に中田浩二選手が移籍してきた時のことです。市内にある練習場でのテストマッチを観に行ったら、地元ファンの方々が色々と声をかけてくださり、仲良くなったおじさんに「ウチでコーヒーでも飲んで行け」と言われてお宅に招かれたことがあります。見ず知らずの、しかも初対面の外国人を家に招き入れるなんて懐の大きさを感じられますね。
また、柿谷選手が移籍してきた時のことです。シオンという街で行われる柿谷選手のデビュー戦を観るためにバーゼルから運行されるノンストップでシオンまで行ける特別列車(下の画像)に乗っていると、「日本人の女の子が一人でこの列車に乗っているけど、よく分かっていないみたいだから面倒みてやってくれないかな」と同乗のファンの方に声をかけられたこともあります。
同じサッカーファンと言うこともありますが、見ず知らずの者同士でのこの流れにやっぱりスイス人の親切な心を感じずにはいられませんでした。
柿谷選手にサインしてもらったユニフォームはこんな思い出とともに宝物となっています。
2回にわたってお届けしたスイス人の思いやりの心、読んでくださったあなたの心もホッと温かくなったならたいへん嬉しく思います。
Beyond the Glass
ワインを通じてスイス文化を日本のみなさまへ
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