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恵方巻き(スイスワインとマリアージュ#7)
ぼくが子供の頃には「節分には巻き寿司を丸かぶりする」というのは関西地方の風習でした。1989年に広島のセブン-イレブンが「恵方巻き」という名前で巻き寿司を売り出し、2000年以降に全国に広まったと言われています。*
* 出典 「なぜ節分に「恵方巻き」を食べるのか? 全国に広まった理由は? 恵方巻きのルーツとおいしい作り方」https://www.gnavi.co.jp/dressing/article/21410/
ということで今回は「巻き寿司とスイスワインのマリアージュ」に挑戦です〜
恵方巻き
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生まれて初めて巻き寿司に挑戦してみました〜
「恵方巻き」は七福神を意識して7種類の具材が入ったボリュームある巻き寿司のことで、願い事を考えながら無言で食べ続ければ、商売繁盛や幸福などのご縁があるとされているそうです。
今回の具材はオーソドックスに玉子焼き、高野豆腐、椎茸、かんぴょう(「あへあへあへ」ってそれは寛平や〜)、きゅうり、アナゴ、三つ葉です。ちゃんと7つ揃えてみました~
寿司酢も自分で合わせたのではなく、市販の寿司酢をつかいました〜
巻き簾はケチって百均で調達したらなんかちっちゃくて~ケチらんかったらよかった〜(笑)
ドキドキしながら巻いてみましたが、上手いこといった〜❗️
お寿司屋さんになれるんちゃうか〜
巻き寿司だけだと寂しいので、「コールスロー」と「シシャモ」も一緒に合わせてみました。
「節分やったらシシャモじゃなくてイワシちゃうん」って言われそうですが、シシャモが食べたかってん。
コールスローはヘルベティカ森本オリジナルレシピです。
千切りしたキャベツを塩揉みし、十分水分を絞ったのちに、スライスしたセロリ、レモンピール、レモンの絞り汁、オリーブオイルとアクセント的にクミンシードを合わせたものです。
これが美味いのなんの、騙されたと思っていっぺん作ってみて〜
今回は寿司の箸休めのガリの代わりにもぴったりでしたよ。
ワイン
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合わせたワインはヴァレー州のソーヴィニョン・ブラン(SB)100%の「ヴィニグマ・ナヌミ」です。
「あくなき食の追求」してる割に巻き寿司にSBって普通やんって言わんとってね〜
理由があんねん。
というのは、SBと言えばニュージーランド・マールボロー地方が有名なので、代表的な「グレイ・ワッキ」との飲み比べも今回は楽しもうと思ったわけです〜
グレイ・ワッキはSBらしく青草の香りにつづき、すっきりとしたレモンの香りがする「これぞSB」という感じでした。
一方、ヴィニグマ・ナヌミは「スイス」の香り〜って感じ(ってどんなんやねん)。
アロマが高くて丸い、あっさりした黄金糖のような香りです。
味わいはグレイ・ワッキに比べて柔らかい、「おっ、ちょっとちゃうやん」というものです。
果たして結果は?
コールスロー
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ワインが持つ香りと同じ食材を合わせるのはペアリングの教科書通り。
レモンの香りがするSBとレモンの味付けのコールスロー、合わないわけがありません!
コールスローのレモンの角が取れて味がまろやかになりまっせ〜。
特にヴィニグマ・ナヌミはワインの持つレモンジュース感が引き立ちワインがより美味しくなりました〜
シシャモ
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どちらもシシャモの味が増します〜❗️
これからはシシャモには日本酒じゃなくて、SBを合わせてや〜
ヴィニグマ・ナヌミはシシャモのお腹(内臓)の味が引き立ち、ワインも日本酒のような味わいに変化し、新たなマリアージュでっせ〜
コレ、絶対に試さなあかんヤツやで〜❗️
恵方巻き
さぁ、いよいよメインイベント「恵方巻き」とのペアリングです。
どちらのワインもアナゴの味が引き立ち、ええわ〜、マリアージュやね〜
グレイ・ワッキは清涼感が増し、ワインがよりキリッとした味わいになりました。
ヴィニグマ・ナヌミはワインの味わいがより深くなり、ワインが別物のお酒になる感覚がしました。
至福のひと時です〜
いつも無茶ぶりチャレンジャーなペアリングをすることが多いですが、たまにはオーソドックスなペアリングもエエな〜
さぁ、ここまで読んでくださったアナタの今年の節分は「恵方巻とスイスワイン」で決まり!
今回のペアリングの「ヴィニグマ・ナヌミ2019」をお供にどうぞ~*
そしてシシャモではなく(笑)ぜひイワシでやってみてくださいね~
*2024年秋をもちましてヴィニグマ・ナヌミは終売しました。
Beyond the Glass
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