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「詩歌川百景」4巻と「女の園の星」4巻 感想と関連図

「詩歌川百景」の最新刊である4巻と、「女の園の星」最新刊であるこれまた4巻が書店に並んでいたので早速購入してきて読みました。

未読で、一切情報を入れたくない方はご自分で規制してください。ネタバレという程はしていませんが、多少は面白味がなくなることを書いているかもしれませんので…m(__)m。

「詩歌川百景」4巻感想

作品自体の感想をツラツラ書いているのはコチラの記事

4巻が出たので相関図を見に来て下さる方が多いのか?アクセスが増えてる。見て頂いた方のお役に立てたなら幸いです。

そう、記憶力低下が著しい世代の私なんかにゃ相関図が無いと本当に厳しい作品(;^_^A。なんせ登場人物が多い!!河鹿沢温泉町の人、全員憶えておかないといけないレベルですからね(町民以外も含めた登場人物数えたら50人近くいる!😲)。一年ぶりぐらいに続きを読み始めても「エ~っと、誰だっけ?」「エ~っと、この人はどういう関係だっけ?」というのに意識を持っていかれ、なかなか話に入り込むまで時間がかかる。(それなりに説明セリフでフォローしてくれたりもしているんですけどね)

ということで、早速4巻読了後のアップデート版相関図も作ってみました。

河鹿沢温泉町民じゃないから除外していたけど、
スポーツマックス関係者も割と登場してくるので追加しました。ついでに山本さんも。
すずと千佳は浜田と和樹を繋ぐ関係上大事なのでココも追加。


新キャラは宮さんの元妻 涼子、新人板前 丸山久(キュウ)、麻揶子の親友&部下 玉居優香(←まだまだキャラ増殖中…苦笑)。
あと漸く類の父親のフルネームが林田智だと判明。三悪の原武司、森野勝より登場回数が最近は多い印象だったのでヨカッタ!

ほぼ出ていなかったけど、和樹と守の大叔母/義母である飯田房子さんが今回で退場。(退場したからって安心できない。思い出話とかで名前出てきますからね😅)

前巻では、神社に奉納され一年間町を見守ってくれた龍を燃やす「火送り神事」が進む中、色々な出来事が起こっていきました。
今巻では、新たに作られた龍を担いで町を練り歩き、再び神社に奉納して豊穣と火伏せを祈願する「龍神御練りの神事」と、帷子岳登山道整備問題房子の葬儀などが行われる中、話が展開されていきます。

そんな中での新キャラ、新人板前キュウちゃんは和樹たちより若くて、来年以降の神事の担い手だそうなので今後露出も増えてくるかな?最後の話で少し活躍?する場面もありました。

麻揶子の部下で親友の玉居さんはイケメン好きと見せかけて、麻揶子のパートナーだったりしない?なんて疑いつつ…(だって麻揶子の容姿コンプレックスのこととか深く理解してくれてるなんて結構な仲ですよね)、

宮さんの元妻涼子さんの登場が一番気になりました。
今のところ二人の離婚の理由が宮さんの実母が誰であるかを隠していたのが原因であるかのように描かれつつ、涼子さんはそんなことはとっくに知っていたと、二人の離婚の理由は別のところにあるような匂わせで終わりました。果たして何が理由なんでしょうか?気になります。そのうち復縁したりするのかな?しそうですよね。

それとこれは私の大胆予想なんですけど、涼子さんにはイタリア人との間に20歳の息子がいると言っていました(和樹たちと同い年)。イタリア、トスカーナでシェフをしていると。この息子が今後登場してきて、類と出来ちゃったりするのでは?と思ったり。
類がいくら想っても剛が彼の恋愛感情に応えることは無理なわけで、さすがに吉田先生も剛をバイとか、パンセク、セクシュアルフルイドとか、いきなりクィアな存在にするなんてことはしなさそう。となると、どこかの段階で類が剛への未練を断ち切るところを描き、そこに新たな相手を登場させてハッピーエンドにもっていくのにちょうど良さそうな存在かなと。食文化の豊かなトスカーナ、イタリア文化の影響を河鹿沢温泉にも活かす的な展開とか?カフェ経営している剛の兄の豊さんとも類は親しい描写が今巻で描かれていたし、豊さんの協力でその涼子さんの息子とイタリアン・レストランをオープンするとか?河鹿沢温泉で同性愛カップルとして生き辛いなら、二人でイタリアに行くなんて展開でもいいし…。それでやっと類も心の重荷を下ろして自由に生きられるだろうし。

まあちょっと先走り過ぎな妄想ですけどね(^^ゞ。いやなんか、類はまだ剛のことは好きなんだけど、どうしてコイツのことを好きなんだ?と自問自答する場面がまた出てきていたし。さすがにそれでズ~っと終わりまで行くのは純愛かもしれないけど、あまりにも報われなさすぎない?いい加減別の幸せを見つけてくれ!という私の願望も含めて、そういう展開を期待しておきます(笑)。


主人公グループにとって最大のヴィランであった原光司がいなくなった河鹿沢温泉に、今回、新たな不安の影として登場してきたのが和樹の弟・智樹。大叔父と暮らすことを選択した和樹と違い、母親と一緒に暮らすことを選択し、そこから不良?半グレ?になってしまい、数年前には慈仙寺の香典を盗んで逃げていった人物。今巻後半で嵐を巻き起こします。

どうなっていくんでしょうね?まあよくある胸糞悪い展開だと、自分と比べて幸せな和樹に対して嫉妬の炎を燃え上がらせる拗らせ智樹は、とにかく和樹から何でもいいから奪うというパターンに陥る? まずはお金。それが無いなら…彼の近くにいる大事な人を奪ったり傷つけたり(守は早速傷つけられてたけど)。オッ、こんなとこに飛び切り美人がいるじゃないか!…それは…妙、ということになって、和樹たちがいない隙を狙って妙を襲う…なんてことがありがちだけど、さすがにそんなベタな展開はなさそうかなぁ…。まず妙が頭も勘も良すぎて、そんな智樹の襲撃を見事に回避しそうだし😅。智樹がそこまでのクソ野郎に堕ちてなさそうという匂わせもあったし、多少はゴタゴタはあるだろうけど、案外早く和樹と智樹は仲直りして、三兄弟一緒に暮らせる日が来たりして?いや、来て欲しいなぁ~。目下の和樹の人生最大のミッションとしてはDVのトラウマを乗り越えることにあると思うわけで、そこには幼少時一緒に被害を受けていた智樹をも救って乗り越えないと、真の解決、真の心の平安にはたどり着けない気がするんですよね。
智樹は和樹の2歳下…なんとか2年以内に解決して貰えたら、智樹が2年後の河鹿沢温泉の神事に参加して、担い手がいないと言っていた伏線も回収できるんですけどね。流石にそんなご都合主義な展開は無理か…(;^_^A。でも河鹿沢温泉に度々やって来て、温泉に癒されるように、智樹の心も河鹿沢温泉の人たちとの触れ合いで癒されていくといいなぁ…。

4巻を通しての河鹿沢温泉の皆さんとの一年ぶりの再会。とても楽しく読ませて貰ったのだけど(もう一年に一回自分がこの町を訪れてる気分w)、唯一ちょっとそれは大袈裟というか、神聖化しすぎじゃない?と思った箇所があった(;^ω^)。それは類が呟く”ピエタ”。いやアレが慈悲、母性の象徴なのはわかるけど、なかなか自分の知り合いが抱きしめられてるからって”ピエタ”と実際に呟く人います?(まあ漫画なんですけど😅)。それにポーズもちょっと違うし。それなら「マイ・プライベート・アイダホ」キアヌリバーみたいにピエタポーズはそのままで、敢えて説明せずに読者に”ピエタ”だと思わせるほうがいい気が…ちょっと説明台詞的で粋じゃないなぁと思ってしまった。そもそもあれをピエタポーズと捉えるのも、(今の)この二人(妙と和樹)の関係性的にはちょっと不自然な気が…。だってピエタとは磔刑から降ろされたキリストを抱く聖母マリアの姿でしょ?全人類の罪を背負って死んだキリストと、そのキリストの想いを理解して慈愛の心で抱くマリア。過去のDVのトラウマがありつつ自分も暴力を振るい悔恨の念で苦悩する和樹と、それを慈愛の心で包み込んで落ち着けようとする妙。確かに慈愛の心で抱いているんだろうけど、聖母マリアの慈愛とは微妙に違うことないですか?和樹が別に自己犠牲の精神で苦しんでるわけじゃないからかな?頭が悪いので今ひとつこの喩えがピンと来ないんですよね。なので無理矢理神聖化し過ぎじゃない?と、冷めた自分がツッコミを入れずにおれなかった(^^ゞ。涼子さんのイタリア家族といい、ピエタ(有名なのはバチカンにあるミケランジェロ作の像)といい、吉田先生はイタリア旅行にでも行ってきたんですかね?

とはいえ、この子たちが幸せになることを願いながら、成長していく様を見続けたいと思います。私のイチオシ、守くんは相変わらず天使👼でヨカッタ!!どうか彼が汚されませんように!!🙏智樹も、守くんを(和樹も)これ以上傷つけたら許さんぞ!!😤


「女の園の星」4巻感想

「女の園の星」については以前にコチラの記事で書きました(大して中身のない感想だけど(;^_^A)

3巻出た後、4巻出るまで、こちらも結構長かったですね~。
その間に和山先生の「カラオケ行こ!」、それに続く「ファミレス行こ!」も読み、更には綾野剛主演で作られた映画「カラオケ行こ!」も観ちゃいましたよ。

もうちょっとあの原作に漂うホモエロティックな香りが欲しかったところだけど、ご時世的に規制したんですかね?聡実くん中学生だし。聡実くん役の齋藤 潤くんはとても良かった。今後どういう役者さんになるのか期待大。綾野剛の演技は申し分なかったと思うけど、なにぶん和山先生が描くバタ臭い顔のイイ男ではないのがねぇ~、ちょっと残念。あのバタ臭さに潜む不穏というか不安にさせる感じが欲しいのよ(←伝わるかな~この感じ(;^ω^))。

で、「女の園の星」4巻ですが、これまた主役の星先生と隣に座る小林先生は憶えているものの、他の先生や女子生徒たちが既刊巻で何やった人物だったかすっかり忘れていて(-_-;)、結局1~3巻を読み直す羽目に…。

ということで、コチラも自分の記録用、記憶を呼び覚ます用に、簡単な登場人物説明図を作ってみました(巻頭にチラッとあるけど物足りないのよ)。
名前を四角で囲っている人物は職員室での大体の机の位置です(違ってる可能性大だけど、一応ね)。囲ってない人はどこに坐ってるか不明。

4巻最初のエピソードの初田先生、白石さんは入れてません。
もう成森高校にはいらっしゃらないので(;^ω^)

教師陣は星先生、小林先生、中村先生、緑川先生を憶えていたらほぼOKかな?今のところは。
新キャラ、カメラマン金子先生は割とクセありそうだったので今後に期待w。

女子生徒は鳥井さん古森さんが2大スターで、ときどき若尾さんや香川さんといった感じかな?古森さんの兄がまさかの再登場で、今のところナンバーワン生徒の座(なにソレw)は古森さんか!?鳥井さんも家で勉強している傍らで二階建てベッドでスピースピーと眠る弟妹?らしき人物が見切れていたので、今後彼女の家族構成も明らかになって来そうで楽しみ。

この感じで行くと、5巻の表紙は中村先生かな?大穴で緑川先生だなw。どちらかにフィーチャーしたエピソードが出てきたら十中八九決まり。

「女の園の星」4巻も楽しく読ませてもらったのですが、ちょ~っと3巻までの”発想の面白さ”は減ったかも?😞

第一エピソードの初田先生のあだ名のあいうえお作文はちょっと狙い過ぎな気がしたし…。流石にアルファベットに濁点つける女子高生は無理ない?それが如何にバカっぽいかわかる知能と羞恥心はあると思う。残らない会話ならまだしも、あんな紙に書いて渡すとか…それもわざわざ職員室に届けるぐらい想いこめた割に雑だしw。

第2エピソード、小林先生の甥ゆうき君はクセツヨキャラで好きだけど、そういうクセツヨキャラでとにかく引っ掻き回して乗り越えよう感が強い😅。話の面白さよりキャラの面白さがメインだし、それも学校部外者だし…。学校あるあるが欲しい!

第3エピソードは、鳥井さんと古森さんによる第2エピの視点違いエピソード。途中から言い合いになったりする辺りから面白いより「何なんだ?このやり取り」感が強くなってしまいあんまり笑えなかった(;'∀')。もうちょっと突飛な発想の行動で笑わせて欲しかったな~。小林先生の昔の写真が藤井風みたいなのは面白かったけどw。髪をなで付けていない時の小林先生の七変化を楽しむことも、この漫画の醍醐味なんだなと漸く気付きましたw。

第4エピソード、これまた学校以外での話。それも古森さんの兄まで出てきて、最初憶えてないから「誰やねんッ!」ってなりました(;^ω^)。これもクセツヨキャラで引っ掻き回すエピ。星先生があのメガネを掛け続けるのも意味不明だけど、ちょっとキャラ設定がズレてる気がしないでもない。そんな人じゃないよね?(←お前が星先生の何を知ってんだよw)

第5エピソードは教師たちの卒アル写真回。これが一番学校の話っぽくてその部分はいいんだけど、それにしても緑川先生のネックレスと長谷川先生の肩パッドは意味不明すぎてちょっとついていけなかった…。登場人物たちの”ちょっと変”な部分が面白かったのに、あんな”あからさまな変”をぶっこんでくるのはどうなん?と思ってしまったんですよね。

漫画家志望松岡さんの「エターナルカオル」の話なんかは、”あきらかにおかしなとっ散らかった漫画”なんだけど、そこは皆ちゃんと認識していて、それをどうにか修正しようとする話だったわけです(メタ構造で笑わせる巧妙な仕掛けだった)。とはいえ土台が酷過ぎるもんだから、修正を試みてもどうにもこうにも微妙なものにしかならないという…そこは”あ~それ、わかるぅ~”な共感に繋がるから、マンガで笑かし、状況で笑かしと二重で面白かったわけなんですよね。

なので4巻は、そういう実際にありそう…ないこともないかもしれない…と思わせつつ、クスっと笑わせる部分が減ったかな~という気がしました。ああいう部分が好きだったんだけどなぁ…。

和山先生もネタが尽きてきたのか…心配。人気作品になったから、キャラをとにかく動かしておけばファンはついてくるだろ的な感じでダラダラ続いて行くのはヤダなぁ。あの学級日誌の絵しりとりみたいなギリギリありそうな面白い発想の復活を期待したいです。とはいえ、そうそう面白いネタが次々と浮かんでくる訳でもないだろうし、編集さんもせっつかずにこれぞ!というネタができたら新エピソードを描くぐらいの大らかなペースで、連載継続を維持して貰えたらいいんですけど、そうもいかないんでしょうねぇ。

女子生徒も別に古森さんと鳥井さんだけじゃなく、もっと別の生徒も出して来て、彼女たちとは違う角度の”変”で笑わせてくれるのでもいいんですけどね。生徒なんてどこかしら皆変だと思うしw。

アッ、 なんか愚痴みたいになってきたのでこの辺で…😅。

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