芒種の蛍火
【呑屋日記6/17】口開けはS田さん親子。お酒に詳しいご子息をこのマニアックな館に連れてきてくださった。
気に入ったビールがあると、そのブルワリーまでのみにいったり、ウイスキーは目白田中屋まで買いに行くという地元育ちの26歳。
素晴らしい。
モルトラヴァーのお父様もビンガでジンの美味しさに出会い、今夜はマスカットのジンを「おいしい!」と目を丸くしてのんでくださった。
お酒に関する純粋な好奇心や、
知らないお酒に対する偏見や先入観がいっさいないところ、
のんでみたいという体験欲で来てくれるところなど、
同世代ではめずらしいのでとても嬉しい。
飲み仲間のSさんが療養中で来たくてもしばらくこれないだろうからとS田さんが電話し2人でエールをおくった。
実直で少年のようなSさんのかわらない声が山口県からとどく。
ひとまず安心。
utopia のswing to the rightをビンガで聴きたがってたからもってきておくね。
元気にまた会いましょう!
つづいてのご来店は20代で頻伽のリキュールとワインをほぼほぼのんでいる旅好き料理好きのK平さん。
夏用にひらめいたフェルネットブランカのメンタのトニック割り。
苦甘に涼しげなメントール感が加わって美味しい。
K平さんも気に入ったみたいで笑顔で「これおいしいです」と嬉しそう。
よかった♪
そして高円寺散歩をたのしんできた大好きなご夫妻が来店。
夏至まえの芒種、新月まえの夜にみつけた蛍火のようなAntony and the Johnsonsをききながら乾杯。
不思議に響く震える声がなんとも優美で心地よく、少し湿気をはらんだ夜音と音色が溶け合う魔法。
いつも新鮮な音楽と感性と愉快な会話でほっこりさせてくださりありがとうございます♪
すっかり気に入ってしまい2005年のアルバムI am a bird nowを聴きながら、
ビンガの冷蔵ショーケースに昔着ていた服を日除けがわりの垂幕にして毎日一日を終えます。
今宵もみなさまありがとうございました。