阿佐ヶ谷住宅
【呑屋日記11/28】咲夜の口開けは"さちおでん"を食べに来てくれたK君。
東京タワーをいろんな角度で眺めるのが大好きな優しい青年。
胸高鳴る自分だけのピンポイントをもってるって豊かだな。
私の場合はそれが"阿佐ヶ谷住宅"だった。
前川國男が設計した赤い屋根のテラスハウスと青々と茂る緑が幾重にもつづく奇跡の団地(1958-2013)
先日の小津安二郎の映画鑑賞会で『お早よう』という当時モダンだった集合住宅を舞台にした映画を観た。
わたしは阿佐ヶ谷住宅を思い出していた。
ある人は小津カラーの色づかいや物づかい、箱庭のような世界がウェス・アンダーソンを思い起こさせていた。
鑑賞後みんなでそんな話をして楽しかった。
そしたら咲夜Hちゃんがこの本を頻伽に届けに来てくれた。
あゝなつかしい。阿佐ヶ谷住宅!
今、成田東の高級マンションがたちならんでいるあたりに異次元のような都会のオアシスがあった。
「いつもあのへんランニングしてたとき写真撮ってるひとがいて、あんまり毎日会うもんだから話しかけて写真集そのひとから買ったの。」
とHちゃん。
10年前に出版されたこの写真集。
「うちにあるより頻伽ににあれば阿佐ヶ谷住宅の話がでた時とかみんなが見れると思って。」
貴重な資料をありがとう。
私がお世話になったご夫婦が阿佐ヶ谷住宅で犬と暮らしていて、泊まらせてくれたりご飯を食べさせてもらったり、色々よくしていただいたことを思い出した。
頻伽の建物は阿佐ヶ谷住宅より古くからある。ここもいずれ誰かの懐かしい場になるのでしょう。
わたしが守っていくからね。
心豊かなひとたちが集ってくれる頻伽。
今が奇跡。