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Stag’s Leap Wine Cellars (Stags Leap AVA)

1976年、パリで行われたブラインドテイスティングコンペティション、The Judgment of Paris (Paris Tasting)の赤ワイン部門で優勝したワインを作ったワイナリー。同コンペティションの白ワイン部門の優勝は、NapaのChateau Montelenaだった。この快挙をきっかけに、Napaのワインが世界的に認められるようになる。

Stag’s Leap Wine Cellarsの歴史は意外にも浅く、1970年に現在Arcadia VineyardsのオーナーであるWarren Winiarskiが、44エーカーの土地を購入したことが始まりだ。プルーン果樹園だったこの土地にCabernet SauvignonとMerlotを植え、1972年に”S.L.V. Cabernet Sauvignon”が誕生した。

The Jadgment of Parisが行われたわずか2年前の1974年、”S.L.V. Cabernet Sauvignon Cask 23”が最初のVintageを迎える。沢山あるCaskの中、テイスティングを重ね吟味した結果、23番CaskのCabernet SauvignonがThe Judgement of Parisに送られることとなった。

1986年、S.L.V. Vineyardの隣にFayVineyardを購入し、ワイナリーを拡張する。2007年、Ste. Michelle Wine Estates(ワシントン州)とMarchesi Antinori(イタリア)とのパートナーシップを結ぶ。

同じStags Leap AVAに、”Stags’ Leap Winery”という全く別のワイナリーがある。このワイナリーとはまさにライバルであり、AVA申請の際、ワイナリー名が似ていることで熾烈な戦いがあった。

Vineyard

1. S.L.V. Vineyard (Stag’s Leap Vineyard)

地形的に、雨水が流れ込まない畑だ。火山性の土壌で、ワインの味は濃くしっかりとした骨格があり、スパイスの効いた味わいとなる。”Fire” と呼ばれている。

2. Fay Vineyard

S.L.V. の隣でありながら、雨水が流れ込む地形。土壌は水捌けの良い沖積土壌(Alluvial soil)で、ボディーが軽い優しいワインになる。


主なワイン

1. S.L.V. Cabernet Sauvignon 

2. Fay Cabernet Sauvignon

3. Cask 23 Cabernet Sauvignon


3/20/2021
Stag’s Leap Wine Cellarsにて、5種のワインをテイスティングをする。
最初のChardonnayは、ほのかにバター香がする程度。ちょうど良い口あたり。フルーツの香りだけでなく、野菜の香りも持つ。

S.L.V.とFay両方のCabernet Sauvignonをテイスティングしたが、畑の特性がはっきりと出ている。S.L.V.は力強く、スパイスがきいた典型的Cabernetとも言える。Fayは、どちらかというとエレガントでレッドベリーの香りが口に広がる。水分が多い畑と少ない畑で、ワインの香りも力強さも随分違うものだ。

Cask 23は、S.L.V.とFayで採れたぶどうを別々に発酵し、その後ブレンドしたもの。ブラックベリー系で力強さが残っている。

最後は、”Apulugues 2010”というワインを持って来てくれた。これは、Fay Vineyardのベストのぶどうで作ったものだそうだ。香りの強さ深さが印象的だった。


S.L.V.とFayVineyardを眺めながらのテイスティングは、何物にも変え難い。

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