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門下生作品講評【No.15】

◉北広島なごみ教室 佳瑞さん
『道』

これは、何も考えず、無心で、
偶然中の偶然にできたもので…
「あー…勝てないな〜…」と 
良い意味でお手上げの作品です。

講座が始まってすぐの間もない頃に
「先生、こんな感じで…道、でもいいですか…?」

え…!!すごくいい!!!!
しんにょうって、ものすごく難しいんです。
どうしても普通の習字っぽくなっちゃう。
こんな発想、素晴らしい!
そして、なんだか可愛いらしい!
猫ちゃんにも見えてくるし!
「首」の部分もかしこまってなくて良い。
やられたなー…という衝撃。

「すごく良いですよ!!!」と。
この時私は、もうこれで完成で良い!と
思ってました。

ところが、
ご本人はそうは受け取ってなくて、
(その理由は後ほど…)
どんどん新たに書いていきます。

しばらくして
「先生…こんな感じなんですが…」

「どうしても、しんにょうが…上手くいかなくて…」

うんうん…
「書こう」とすると、上手くいかないのと、
あの、一発目の出来が良すぎて、
たぶん、超えられないと思うくらい
素晴らしい。

すると佳瑞さんは
「実はこれ、ペタペタ版画をやろうとした
版の方で……捨てようと思って持ち上げたら
しんにょうに見えて…
しかも、この首の部分も、実は裏なんです…」

なんと?!
ホントだ!首の部分、裏を見たら
こっちの方が墨が濃い!!

前回の名古屋の千智さんもそうでしたが
意図せずやった事が
実は良い画になってる…

それを見つけたことが凄いですよね。
ということで、

これがこのまま作品となりました。
うん、やっぱり良い!

2023.07.26@北海道北広島市

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