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学生の時に出会いたかった、コテンラジオ

Podcastの番組、「コテンラジオ」にハマっている。

存在は知っていたし気になっていたけれどワンシリーズが長い構成ということを知りなかなか聴く気になれないでいた。
が、Spotifyに短めの回があると知り聞いてみた結果、めでたくハマった。かれこれ3ヶ月ほど聴き続けている。

最初に聞いてみたのはSpotifyオリジナルの「儒教」。
孔子の達観した教えがその時落ち込んでいた自分のなかにスッと入ってくる感覚が面白かった。

次に「天動説と地動説」を聞いて、古来の学者の早すぎる気づきと深い考察とその正しさに感銘を受ける。

宇宙で人工衛星が飛んでいることに誰も驚かない、月に人が行ってしまうし、もはや一般人が月に行けるツアーなんてものが企画されている。
今に至るまでの長い長い道のりに思いを馳せ、天文に限らず過去のたくさんの人々の研究のおかげで今の生活があるという、わかっていたつもりでわかっていなかったことを考える感覚が面白くなった。 
そしてPodcastのメインエピソードを聞くように。

そもそも、私は歴史が好きな子どもだった。
朝日小学生新聞で連載されていた、つぼいこうさんの「日本の歴史」は小学生の私のバイブルである。お陰さまで日本史の成績に困ったことはない。ありがとう、つぼいこうさん。

しかし、同じ漫画でも「世界の歴史」もしっかり読んだわりに、世界史への興味は日本史ほど強くはもてなかった。

次々出てくる横文字は頭に入りにくかったし、今思えば世界中の歴史をその時代ごとにかいつまんで紹介しているだけなので、
大まかなトピックスを知識として得ることはできても、地理も宗教もその国のルーツも国同士の関係性もよくわからないままでの理解はなかなかしづらかった。
特別勉強が好きだったわけでもないので深掘りしていたわけではなく、本の中にある情報だけで全貌を把握することは困難で当然だと今になって思う。

わからなかったものといえば、特に宗教。

どんな国の中でも外でも、あらゆる歴史上の出来事に宗教は密接に関わっているが、何しろイメージがつきにくい。日本人であり、無信仰の自分には宗教を軸にした生活をするということ自体、なかなか縁遠いものだと感じる。
宗教への興味は人並み以上に持っている方かと思うけど、それでも人に説明できるほど三大宗教を理解しているかと言われるとそんな自信はない。

コテンラジオのエピソードでは、教科書では太字にされるものの詳細の説明は2,3文で終わってしまうような事件の説明をする前に
「どのようにその国ができたのか」「どんな人が住んでどんな暮らしをしていたのか」「何を重んじていたのか、何を求めていたのか」
そんな前提条件をこれでもかというくらい丁寧に説明してくれる。

三大宗教についてももちろん解説されている。オリラジあっちゃんのYouTubeでも宗教の解説は聞いたし、お陰でざっくりとした知識はついたけど、コテンラジオを聴いてより理解できた。

つい最近聞いた「アメリカ開拓史」も、学生の時に聞いておきたかった!ということばかりだった。

ヨーロッパの人が海を渡ってアメリカ大陸を見つけた、はわかるけど、なぜ黒人を奴隷扱いするようになったのか、どのように州がたくさん出来ていったのか、南北戦争が起こった原因、などを知らなかったので
私の中でアメリカ開拓史といえばコロンブスで、インディアンの排他で、リンカーンだった。

エピソードを聞くことで映画「グリーンブック」の背景を後から理解できたようでそれも嬉しかった。
そしてなんともいえない感情になった。
差別や奴隷制度のない時代に生まれてよかったなんて呑気なことは言えない、今もある。まだまだ浅い理解だけれど、でもそんなことに気づけたこともよかった。

聴いて面白かったものはたくさんあるけど、
歴史的事象の影響力の大きさがわかったフランス革命の話、難しくて何度か聞いた今でもざっくりとしかわかっていない(複雑だということは分かった)ロシアとウクライナの話、知識薄だった第一次世界大戦の話などは
特に聴いてよかったといえるエピソード。
本当にどれもこれも学生の時に出会いたかった!と思う。

第一次世界大戦の話はヨーロッパの地理すら危ういので適当な図解を自分で描きながら聴いたんだけど、
雑なメモでもびっくりするほどわかりやすかったので「耳で聴いたものを手で動かしながら目でインプットアウトプットする」効率の良さをめちゃくちゃ久しぶりに体感した。

授業でやっていたことと変わらないけど、どの歴史の授業より楽しい。今これを聴ける学生が羨ましい。

でも、テストのためではなく純粋に趣味として聴けるのも、また楽しい。これからも更新を楽しみにしています。

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