【24年最新版】イラク🇮🇶 旅行ガイド 第1回:事前情報・準備について はじめてのnote
はじめに
2024年7月17日〜21日にイラクに旅行で滞在し、バグダッド・モスル・エルビルの3都市に訪問しました。治安情勢は昔よりもはるかに改善しましたが、依然我々日本人にとっては危険な国という印象が強く、観光に行くひとがほとんどいないというのが現状です。それ故現地の情報は取りづらく、私も旅行前の情報収集には大変苦労しました。数少ない日本人の旅行ブログ、外国人の旅行ブログを毎日読み込んだおかげで今回のイラク旅行を楽しむことができました。イラクの情報収集はホントに大変でインドに行くときの準備の20倍くらい時間かけてたと思います笑
今回私がこのブログを書こうと思ったのは、私が人様のブログのおかげでイラク旅行を楽しめたのと同じように、私もイラク旅行へ行く人の役に立つ情報を提供したいと思ったためです。いわば恩返しのためと言えるでしょう。私の記事が少しでもあなたのイラク旅行にお役立ちできれば幸いです!
※外務省からは避難勧告(レベル4)がでている場所も多く、依然治安は流動的で安定しておりません。なのでこのブログは皆様にイラク旅行を決して勧めているわけではなく、あくまでイラクに旅行を決めた方が少しでも快適に旅を過ごせるため、もしくは旅行することはないが単にイラクに好奇心を持った方に向けて書きます。万一イラクへ旅行し、事件などに巻き込まれても当方は責任を負いかねますのでご了承下さいませ。
なぜイラクへ行こうと思ったのか
何故イラクへ行こうと考えたのか、その理由をまずお話しした方がその後の内容を皆様に理解して頂けやすくなると思ったので最初に話そうと思います。
理由はYoutubeで見たイラク人のAliさんの思想や立ち振る舞いに感化され、イラクに興味を持ったためでした。(ちなみに今回バグダッドでAliさん本人に会ってきました!)
以下その動画になります↓
上記の動画はアメリカ人の旅行Youtuberが現地のイラク人Aliさんへインタビューしている動画です。インタビューの内容は動画のタイトルにもある通り、過去アメリカがイラクに沢山酷いこと(大量破壊兵器を所持していると嘘をつきイラクへ侵攻したことや、その結果イラクの治安がISISの台頭などで非常に悪化したことなど)をしたが、現在イラクではアメリカを恨むようなことはあるのかというような内容です。以下動画の内容をいくつか抜粋してみました↓
Q1「今でもアメリカに対する反抗意識はイラク人の間であるか」
A:「確かにあるっちゃあるけど少数派だね。確かにアメリカはイラクに対して酷いことをしたかもしれないが大半のイラク人はその人が良いか悪いかはその人自身の行いによって判断されるべきであり、他の人の行いで判断されるべきではないと思っているし、その分別はできているよ」
Q2「ISの台頭などテロリストの活動が活発化した時の生活はどうだったか」
A:「酷かった。100人くらい知り合いは殺された。テロによる爆発が起きた時、我々は現場で逃げることなく、すぐに怪我している人を探して助けていた。これはイラク人についての特殊なところかもしれないね。我々イラク人はテロリストに対してそう簡単に臆することはなかったし、助け合いながら生き延びてきたよ」
Q3「サダムフセインが処刑された時イラク人はどう思ったのか」
A:「大体は皆んな嬉しがってたよ(フセインは独裁者で彼の意に反する者は処刑するなど抑圧的な政治を行っていたため)。けど私はたとえどんな者の死でも決して喜んではいけないと思う。殺人者を殺したとしても殺人者の数を減らすことはできないからだ(殺した人が新たな殺人者になるため)」
どうでしょうか・・・?上は動画の内容のほんの一部ですがとても立派な考え方を持っていますし、平和な日本では決して得られない価値観で私はとても衝撃と興味を同時に感じました。なので私は現地のイラク人の思想や人間性を学ぶべく、今回イラク旅行を決意しました。
イラクへの行き方
一口にイラクへ行くといっても、入り口が大きく2つあります。南部の首都バグダッドと、北部のクルディスタン自治区主要都市エルビルです。個人的にはバグダッドから入ることをオススメします。というのはバグダッド・エルビルのどちらでもアライバルビザを取得することになるのですが、バグダッドで取得したビザはクルディスタン地域を含むイラク全土へ有効な一方で、エルビルで取得したビザはクルディスタン地域でしか有効でないためです。(もしかしたら何か手続きなどすれば有効になるかもしれませんが)ちなみにクルディスタン地域は以下の画像での黄色の部分になります。
クルディスタン地域だけでもいい!って方はエルビル入りでも良いですが、私はバグダッドから入ったためその前提で話をします。
日本からバグダッドへの直行便はないのでどこかを経由していくことになります。いろいろあるとは思いますが、一番一般的なのはトルコのイスタンブール経由になるでしょう。お金について特に気にしないのであればターキッシュエアラインズで成田→イスタンブール→バグダッドでスムーズにいけます。値段はシーズンにもよりますが往復20〜30万くらいでしょうか。お金を節約したい!って方は途中LCC利用する方法もありますが、乗り継ぎ時間とか注意してくださいね!特にイスタンブールは2つ空港があってLCCとその他の航空会社で分けていることもありますから、場合によっては空港間の移動時間も考慮しないといけない場合があります。私は会社員で時間も限られているし万一いけない・帰れないなんてことがあったら最悪なのでシンプルにターキッシュエアラインズにしました!航空券はご自身で取るか、Skyticketなどのサイトで買いましょう!
イラクの現在の治安情勢について
イラクというと全ての人が治安大丈夫なのか・・・?と思うでしょう。私も会社で上司に海外渡航申請を出す時、上司の上司に呼び出されて本当に大丈夫なのかという確認をされました笑 ここでは知っている限りの現在のイラク治安情勢について書きます。
結論、イラクの治安は今は比較的安定していると言って良いと思います。テロによる死者数は13600人(2007年)→9900人(2014年)→560人(2020年)と大きく減少しています。現に、イラク人に聞いても今は安全と皆んなが答えますし、イラクに行く前ヨルダンにいってたのですが、ヨルダン人もイラクは今は安全になったと答えていました。イラクに実際に行ってみると分かるのですが、街中のあらゆるところに検問所があり警察があちらこちらに配備されていて、治安を守ってくれています。また先ほど紹介したAliさんは監視カメラの普及で犯罪率が劇的に減ったとも言っていました。しかし、彼らのいう安全は我々日本人が思う安全とは程遠いことは肝に銘じておく必要があります。私は滞在中一回も危険な目に遭いませんでしたが、今でもテロがないわけではないので巻き込まれる可能性があることは考慮しましょう。用心であることにこしたことはないわけです。中東の治安情勢は非常に流動的であることを考慮すると、行く前に現地人に最新の治安情勢を聞くことがベストかと思われます。今はSNSが発達しているので簡単にイラク人と接触できますので。(私も行く前にAliさんに確認をとっていました)
イラクに行く前の準備と知っておくべきこと
通貨 -ドルを調達しましょう-
まずは通貨についてです。向こうでもATMはあることにはあるのですが、少なくとも私は弾き出されてしまいました。店でクレジットカードが対応している店も少なく、あったとしても怖くて使いたくないのが正直なところです。なので私は両替して現金で持ち歩いていました。
通貨はイラクディナール(IQD)で、1IQD=0.11円(2024年9月時点)です。このIQDはクルディスタン地域でも使えます。ちなみに向こうの人は100の位以下を切り捨てて呼ぶことが多いです。例えば、25000IQDだったら25IQDとか。値段交渉の時とかで25IQD!?安すぎ!となっても実際違うなんてこともあるので注意してください。
さて、両替するために日本で準備して頂くことがあります。ドルを調達することです。理由は現地でドルを使えるところが結構あること、アライバルビザの支払いはドルでの支払いになること、換金レートはなんだかんだドルが安定していることなどがあります。円からIQDへ替えることもできないことはないですが向こうでは圧倒的にマイナーな通貨になるのでレートが安定してませんし、両替商も困って換金に時間がかかります。必要なドルは滞在期間にもよりますが、アライバルビザが80USDであること、現地のホテル代、飲食代を考えて調達しておきましょう。なお、後で書きますが現地でのタクシー移動費用はタクシーアプリを使えば現金支払いでなく、クレジットカード引き落としできます。私は3泊4日の滞在で6万円をドルに替えて十分でした。(お土産買うために足りなくなって円をIQDに換金しましたがそれを除く)
両替場所についてはまず空港の出口付近にあります。ただ、空港の両替はレートが悪いので最低限の換金に留めておくのがベターかと思われます。私は100USDをまず空港で換金し、Mutanabbi Streetという商店が並ぶ場所で残りを換金しました。
タクシーアプリのインストール
続いて現地での移動手段の話です。現地では主にタクシー移動になります。鉄道もあることにはあるらしいのですが移動範囲が非常に限定的なのと頻度もものすごく少ないらしいです。トゥクトゥクもたまに見かけましたがほとんどなかったと記憶しています。バスもあるらしいですが、バスストップなどなく呼び止める必要もあり行き先も尋ねないといけないのでハードルは超高いです。なので現地では移動にタクシーを使いましょう。安心して下さい。イラクは世界有数の石油産出国なのでタクシー代は激安です。5000IQD(約500円)もあれば市内の移動はどこでも行けるでしょう。
さて、タクシーを使いこなすためアプリをインストールしておきましょう。というのも流しのタクシーは詐欺られる可能性が高いからです。イラクは親切な人が総じて多数派ですが、タクシー運転手はというと観光客だからといって基準よりも多くの料金を請求してくる印象がありました。私も1回本来400円くらいでいけるところを2000円くらいとられてしまいました・・・。イラクでは英語を喋れる人が少なく(体感5~10%)交渉も難しい上我々観光客は土地勘が全くないので、行先さえ入力すれば自動的に料金が確定して運転手が行先まで連れて行ってくれるタクシーアプリを事前にインストールしておきましょう。
タクシーアプリはいくつかあるみたいですが、私は中東で主流な「Careem」を使用しました。使い方はUberとほとんど同じです。クレジットカードと紐づければ現金での支払いが必要なく、めちゃくちゃ便利です。
ホテルについて
宿泊場所は大事ですよね。ところが、イラクでオンライン予約できるホテルは本当に限られている上、オンライン予約できるところは総じて高いです(1泊1万円〜)なので、お金を節約したい方は現地でホテルを探されることをオススメします。GoogleMapにホテルの表示もありますし、金額のやりとりくらいなのでもしホテルの受付が英語話せないとしてもなんとかなると思います。現地でのホテル探しはそこまでハードルは高くありません。
物価について
向こうでの物価は物にもよりますが感覚として日本と比べるとまぁ少し安いかなというくらいでした。水500mlが250IQD、タバコ一箱1500IQDなど。食事は現地の人が奢ってくれたというのもあって価格思い出せないんですが、そこまで高くなかったです。(情報量少なくすみません)
携帯通信について
これが一番大事かもしれませんね笑 現地でどうやってSIMを入手するかです。向こうでの大手携帯キャリアは「Zain」「Asiacell」です。私は現地でSIMの入れ替えするのも面倒だしeSIMがあるならそれで済ませたいと思って調べてましたがどうやらeSIMは無さそうでした。なので、上記2ついずれかのSIMカードを現地で調達する必要がある訳です。一番楽なのは空港内にあるZainのSIMショップでSIMを買うことです。ただ、この空港内のSIMショップはHPで確認する限り8AM~11PMが営業時間ですのでそれよりも早く・遅く着いた場合は営業時間になるまで待つか、市内でSIMを調達するかどちらかになります。私は6AMにバグダッド空港へ着いたため市内へ行きSIMを買うことを選びました。2時間待っててもよかったのですがバグダッド空港は狭くて時間を潰すような場所もなかったからです。というわけで私は市内へ行き、Asiacellの店舗へなんとか着き、パスポートを見せたり滞在期間を伝えたりしてSIMをGET。20GBで30000IQD(約3000円)。
料金プランによってYoutube、Instagramが使えたり使えなかったりするのでよく見ておきましょう。上記のプランはなんでも使えるタイプでした。SIMピンがなかったので不安でしたがショップ店員がSIMの入れ替えまでやってくれました。このAsiacellでは少なくとも私が行ったバグダッド・モスル・エルビルで何不自由なく使うことができました。
おわりに
とまぁ前置きはこのくらいでしょうか・・・。次回以降は実際に行ってみてどんな体験をしたのか、書いていきたいと思います。ブログ継続のモチベーションにもなるので、もし参考になった!面白かった!と感じていただけた方はいいねやコメントなど頂ければ嬉しいです!!引き続きよろしくお願いいたします。