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【疎開日記2021】#18 脱皮とまねっこオリンピック

8月11日(水) 疎開生活72日目

朝起きて外を見たら、道路が濡れていた。昨日の夜中、久しぶりに雨が降ったのだ。雨季だというのに、先週は全く雨が降らなかった。乾燥しているのか、夜中に喉が渇いて起きたりした。雨上がりの朝はむっとするけれど、湿度が嬉しい。

ホーチミンは相変わらず感染者が増え続けていて、死者数もどんどん増えている。週2回のお買い物券配布、夜6時以降外出禁止、これだけのことをしているのに、状況が良くならない。

ブンタウも感染者数が増えていて、先週ハノイ より多くなった。マンションの周りの道がどんどん封鎖され、救世主であった輸入品の店Qmartへ行く道が通れなくなった。牛乳が買えると狂喜乱舞したあの日から数日後のことである。

牛乳は入荷しないけれど、近所のスーパーには野菜や肉が週1回くらいで入荷されるようになった。ナスやピーマン、白菜、玉ねぎ、じゃがいもが買えた。これでまたしばらく食いつないでいける。


週1回、夫が炎天下の中、片道20分かけてロッテマートに買い物に行ってくれるのだが、重いものをたくさん頼むのも忍びなく…

ロッテもレタス類はあることはあるが状態があまり良くない。

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また、ロッテマートに向かう道の途中で猿に遭遇もした。観光客が来なくなって、異変を感じたか?食べ物がなくなったのか?山から猿が降りてきた。

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住宅街を10匹ほどの猿がぞろぞろと歩いている異様な光景。

せっかく買い込んだ食材を猿に狙われても困る。徒歩で買い出しに行くのも若干心配だ。

そんなわけで、出来るだけ近場でなんとかしたい。

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冷蔵庫がいっぱいでチルド室に保管してあった卵が凍っていた。手に入りにくいので、大切に取っておいて使っている卵。凍ってしまってもモウマンタイ!使える!


部屋から全く出ない生活をしているので、なんとか体を動かそうといろいろなことをしてみている。ラジオ体操やYoutubeのダンス動画を見て真似したり、筋トレ、つま先歩き、エア縄跳び…けれど、娘はすぐ飽きてしまって長続きしない。

そこで思いついたのが、まねっこオリンピック

娘は前回のオリンピックを全く覚えていないと言う。そりゃそうだろう。わたしにとっては僅か5年だが、小学生の娘にとっての5年前というと…ひらがなが書けるようになる前。まだアンパンマンに夢中だった頃だ。

わたしはと言うと、子育てと仕事に追われてか、これまた記憶が定かではなかった。リオってどんなのだっけ?閉会式のマリオしか覚えてない。

そんなわけで、初めて娘とちゃんと見るオリンピック。

娘にとっては初めて尽くし。アスリートの動きにびっくりの連続。スケボーやクライミングなど、わたしも初めて見る種目が多かった。
知っている競技でも、例えば高跳びや幅跳びはアメトークの運動神経悪い芸人でしか見たことない娘にとって、全くレベルの違う選手たちの姿は同じ競技をやっていると思えないくらいの別物だったらしい。

そんなわけで、その日に見たいろいろな競技を真似して動いてみることに。

競歩や馬術、なりきってやってみるとなかなか面白い。スローで幅跳びをやってみたり、水泳のバサロ、レスリングのタックル、娘は新しい言葉もたくさん覚えた。

中でも盛り上がったのが、やり投げだ。

ちょうど電子書籍の『マンガ日本の歴史』がお試し読み中で、最初に載っていた黒曜石の話でマンモス狩りのシーンを読んだばかりだった娘。男子やり投げの予選を見ながら「マンモス狩るぞ、ウッホッホ!」と言い出した。やり投げはその後、マンモス狩ゲームへと発展。

やり投げ男子、名前が気になったと言う理由だけで応援し始めたインドのチョプラ選手が金メダルを取ったものだから、なんだか嬉しくて、親子揃ってやり投げが好きになった。

個人的には開会式で真矢みきさんの隣に久ヶ沢徹のアニキが写った瞬間が一番興奮したオリンピックだった。

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ポツネンのハンドマイムが大好きな娘はピクトグラムを楽しんでいた。

オリンピックの次は甲子園とパラリンピック。ベトナム南部はずっと夏みたいなもんだけど、甲子園で夏を感じたい。


オリンピック以外ではこの前やった「うろ覚えお絵かき大会」が楽しかった。

普段目にしているけど覚えていない物を描いてみようという大会。わたしは「画伯」なので描くのは遠慮してお題を出す方に。娘と夫が知っているけど描けないであろうギリギリの線を狙う。

まず初めは我が家にあるぬいぐるみ。毎日抱っこし続けている娘は上手に描いていた。

次はオールマイト。アニマックスの全話一挙放送でハマった「僕のヒーローアカデミア」に出てくるキャラクターだ。ちょうど金曜ロードショーで映画をやっていた。マッスルフォームの娘と、痩せている普段のオールマイトを描いた夫。引き分け。

続いてはプリングルスのおじさん。これも見ているようで見ていない。髭は覚えているけれど。なぜか二人ともシルクハットを被った髭のおじさんを描いていた。本物は何も被っていない。同点。

ベトナムでお馴染みの牛チーズの牛も、見ているようで覚えていない。イヤリングをちゃんと描いた娘の勝利。

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最後はポケモンのモクロー。ピカチューではなく、敢えてのモクロー。二人ともただのフクロウだった。

よって結果は娘の勝利。

その後、お絵かき大会へと発展し、ポケモンのオリジナルキャラを作るというお題に挑んだ夫と娘。なかなか有意義な時間を過ごした。



そうそう、数日前からモーリス祭りが始まった。モーリスというのはヤモリのこと。我が家は害虫を駆除してくれるモーリスが大好きだ。

ベトナムへ来てすぐから「可愛いね」と刷り込み続けたおかげで、娘も大のヤモリ好き。ヤモリがいると大喜びするのだが、ホーチミンのうちは新しいのと掃除をし過ぎるのもあってか、モーリスが寄り付いてくれない。

今の部屋には夜10時を過ぎると大声で鳴く大きいやつがいたのだが、G対策にコンバットを置いてから鳴き声が聞こえなくなった。薬を食べたGを食べて死んでしまったのかもしれない。

そんなブンタウの我が家にちびっこモーリスが現れたのだ。朝、もう明るいのにうっかりキッチンにいた。急いで娘を呼ぶ。

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可愛くてたまらない。

昨晩はキッチン近くのバスルームで、これまた小さいモーリスが脱皮している現場を発見。脅かさないように、そっと家族みんなでがんばれー!と見守った。

ホーチミンに帰りたい、友達に会いたいと娘が泣く夜もあるけれど、楽しいこともそれなりに。

まだまだ続きそうなブンタウ暮らし。8月23日から始まる2学期はまたオンラインになりそうだ。

ホーチミンはレジデンスごとのワクチン接種が急に始まったらしい。外国人にも打ってくれる。ありがたい。少し状況が良くなってくれることを祈りばかり。

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