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[ベトナム1119日目] ベトナムの自然災害防止基金:企業の義務と改正点

ベトナムの自然災害防止基金で企業の義務と改正点

ベトナムでは、自然災害への備えとして特別な制度が存在します。企業とその従業員は、自然災害の予防及び制御活動をサポートするため、所在地の市や省の自然災害防止基金に毎年の拠出が義務付けられています。

この義務の詳細は、政令第78/2021/ND-CP号、通称「政令78号」に基づいて規定されております。今回は、この政令78号に基づく詳細な規制と、最新の改正政令草案にどのような内容が盛り込まれたのかを詳しく解説いたします。

① 基金拠出対象者

  1.  外国投資企業を含む企業

  2.  ベトナム人労働者

② 免除・減額対象者

  • 当年度、自然災害による資産・工場・設備の損害があり、0.02%を超える修理・購入が必要な企業

  • 当年度、地区人民委員会確認のもと、5日以上の生産・営業停止がある企業

  • 当年度、法人所得税の納付が免除される企業

  • 納付時、生後12ヶ月未満の子を持つ女性労働者

③ 減額・延期の対象者

法人税の減税対象になる対象は、基金への拠出金の減額や延期が検討される可能性があり、その最終的な決定は当局によって行われます。基金への拠出金の減額率は、毎年税務当局が公表する法人税の減額率に合わせられます。

④ 拠出金額

④-(1) 企業の拠出金額

企業は毎年12月31日に税務署へ提出する財務報告書の資産総額の0.02%を基金へ拠出することが求められている。

ただし、拠出金の最低はVND 500,000最高はVND 100,000,000です。拠出する金額は、毎年当該企業の管轄当局からの通知や公式ウェブサイトの公示で確認可能です。

しかし、拠出額が不明瞭な場合、拠出基金の管理部門への問い合わせが必要です。そして、この拠出金は法人税の算出時に経費として計上可能です。

④-(2) 労働者の拠出金額

納付金額は地域ごとの最低賃金の半分を、労働契約での月平均労働日数で割った額となります。複数企業との契約がある労働者は、最も長い労働契約を基にして年に一度のみ納付します。

⑤ 納付期限

少なくとも50%を毎年7月末までに、残額を11月末までに納付する必要がある。

子育て中の女性労働者に変更の提案

ベトナム政府は、政令78号の条項に関する改正草案を公開しました。注目すべき変更点として、これまでの「生後12か月未満の子を持つ女性労働者」の規定が「妊娠中、または生後36か月未満の子を育てる女性」として提案されています。この自然災害防止基金への拠出は非常に重要で、未納や遅延、情報提供の不備がある場合、VND 600,000からVND 100,000,000のペナルティが科せられるリスクが伴います。企業はこれらの規定をしっかりと把握し、適切な対応や計画の見直しを行うことが求められます。

さいごに

ベトナムでのビジネス展開を考えている企業やすでに進出している企業の方々は、自然災害防止基金の義務やその最新の改正情報をしっかりと理解し、適切な対応を行うことが求められます。今後も変わる可能性のある法令に注意を払い、ビジネスを円滑に進めるための対策を進めていきましょう。

ではまた。ありがとうございました。

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