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[ベトナム1002日目]出国差し止め!?社会保険料回避行為に対する制裁強化―知っておきたい注意点は?
ベトナムでは、社会保険制度改正に伴い、「社会保険料回避行為」が注目されています。企業や労働者にとって、この問題に対する理解と適切な対応が重要です。「社会保険料回避行為」とは何か、企業と労働者が注意すべきポイントについて解説します。
実際の社会保険料の納付については専門家への相談をお願いします。
① 社会保険料回避行為とは
ベトナムの社会保険法改正草案では、「社会保険料回避行為」が定義されています。具体的には、以下の3つのケースが該当します。
社会保険の加入登録を遅れたり怠った場合
社会保険料を納付しなかったり不足した場合
納付額が計算された基礎給与よりも低い金額を登録し納付した場合
② 社会保険料回避行為の定義と制裁
社会保険法改正草案において、企業の社会保険料回避行為に関する規定が以下のように定められています。
社会保険料回避行為の定義(第43条):
社会保険の加入登録を法定期限を過ぎて怠った場合、加入対象者数が不足した場合、または加入登録が遅れた場合。
労働者が加入登録をしたにもかかわらず、社会保険料(雇用者負担および労働者負担を含む)を期限までに納付しないか、または不足している場合。
強制社会保険支払いの基礎となる給与よりも低い金額を登録し納付を行った場合。
社会保険料回避行為に対する制裁(第44条):
支払いを逃れた全額を法定の規定に従って支払い、行政処分を受けることが義務付けられます。また、未納額に対しては納付遅延の利息として、1日あたり0.03%を支払う必要があります。
6か月以上の社会保険料回避行為に対しては、税務当局によって強制的にインボイス発行が停止されます。
12か月以上の社会保険料回避行為に対しては、雇用者の代表者(法的代表者、駐在員事務所長、権限を委譲された者など)の出国が差し止められます。