ベトナム土地法の改正｜2024年8月1日施行の主要変更点
①改正土地法には、新たに22の概念が追加
②改正法により、誰が土地使用に対して責任を負うかが明確に規定
③外国企業の土地使用権に関して、改正法では2013年土地法を継承
動画（約2分）
1. 新たな概念の追加と外国投資企業への影響
2024年8月1日より施行された改正土地法では、新たに22の概念が追加されました。その中でも、2020年投資法や不動産業法、2024年住宅法といった関連法との一貫性を保つため、「外国投資企業」の表現が「外国投資経済組織」に置き換えられたことが注目されます。これにより、法的な枠組みがより明確になり、外国企業の土地使用に関する規制が整理されました。
2. 土地使用における責任の明確化
改正法では、誰が土地使用に対して国家に責任を負うかが明確に規定されました。特に、外国投資経済組織の場合、「法的代表者」が土地使用に関する責任を負うとされています。これにより、土地使用に関する責任の所在がより明確になり、法的な不透明性が解消されることが期待されます。
3. 外国企業の土地使用権の強化
改正法は、外国企業がベトナムで投資プロジェクトを実施するための土地使用権に関して、2013年土地法を継承しつつ、いくつかの重要な補足を行っています。例えば、工業団地やハイテクゾーン内でインフラ建設や事業投資が認められる場合、外国企業は土地使用権を転貸する権利を持つことが明記されています。これにより、外国企業の投資活動が一層促進されることが期待されます。
4. 土地紛争解決における商事仲裁の導入
改正法第236条5項では、土地に関連する商業活動から生じる紛争の解決手段として、商事仲裁が新たに導入されました。これにより、紛争解決の手段が多様化し、企業にとってより柔軟な対応が可能となります。
まとめ
今回の改正土地法は、ベトナムの土地政策において多くの重複や矛盾を解消することが期待されますが、新しい規制に迅速に適応することが求められます。特に、外国企業はこれらの変更点をしっかりと把握し、適切な対応を行う必要があります。