[2024/08/02]ベトナムの米輸出企業、インドネシア汚職疑惑に関与なしと主張
ベトナム1,394日目です。
①インドネシアの米輸入の汚職疑惑が浮上、180億米ドル以上の損失
②タンロン・グループは直接的な契約を結んでいない
③インドネシアのBulogも汚職を否定
動画(約3分半)
汚職疑惑の発端
インドネシアの米輸入に関する汚職疑惑が浮上しました。
インドネシアの民間団体「人民民主主義研究所(SDR)」は、インドネシア国家食料庁と国家物流庁(Bulog)がベトナムから高値で米を購入し、180億米ドル以上の損失をもたらしたと指摘しています。
ベトナムの輸出企業の立場
ベトナムの農業企業であるタンロン・グループの会長、Truong Sy Ba氏は、同社がインドネシアのBulogと直接的な契約を結んでいないと強調しました。
Ba氏は、「Bulogについては全く知らない。過去数日間、汚職疑惑に関する情報が飛び交っていますが、私たちには関係ありません」と述べています。
疑惑の詳細
SDRによると、タンロン・グループは5月に100,000トンの米を1トン当たり538米ドルでインドネシアに販売しましたが、これは市場価格より82米ドル高い価格です。
SDRは、この価格差に基づき、インドネシアが輸入した2.2百万トンの米が国家に約180.4億米ドルの損失をもたらす可能性があると主張しています。
一方、Ba氏は、昨年から南韓のPoscoを通じてインドネシアに1トン当たり620米ドルで30,000トンの米を輸出する契約を1件のみ獲得したと述べています。
Ba氏は、Bulogからの直接的な契約は一切なく、今回の疑惑には全く関与していないと強調しました。
Bulogの反応
インドネシアのBulogもまた、この汚職疑惑を否定しています。
Bulogの供給チェーンおよび公共サービス担当ディレクター、Mokhamad Suyamto氏は、タンロン・グループとは今年一切契約を結んでいないと確認しました。
経済への影響
この汚職疑惑は、2024年末まで、もしくは疑惑が解明されるまで、ベトナムからの米の購買に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
ベトナム税関総局によると、今年初めの5ヶ月間でインドネシアはベトナム米の第2位の輸入国であり、総輸出量と総売上高の約17%を占めています。
2024年上半期において、ベトナムは468万トンの米を輸出し、29.8億米ドルの収益を上げました。
これは前年同期比で10.4%の増加であり、米の輸出における新記録となっています。
農業農村開発省によると、同期間の平均輸出価格は1トン当たり636米ドルで、前年同期比で19.5%の増加となっています。
まとめ
今回の汚職疑惑は、ベトナムとインドネシアの経済関係において大きな波紋を呼びました。
今後の調査結果により、両国間の貿易関係がどのように変化するかが注目されます。
参照
Vietnamese rice exporter rejects connection with Bulog amid corruption allegation in Indonesia
https://tuoitrenews.vn/news/business/20240714/vietnamese-rice-exporter-rejects-connection-with-bulog-amid-corruption-allegation-in-indonesia/80936.html