米半導体株高も影響薄く、日経平均は小幅続落｜為替は円安進行
前週末の米国半導体株高を好感し、日本市場は強含みで取引が始まりました。寄付きは80円高の39,551円となり、9時24分には161円高の39,632円まで上昇しました。しかし、前場後半には上げ幅を縮小し、一時反落する場面も見られました。前引けでは63円高の39,533円となっています。
【後場の展開】
後場に入ると市場の雰囲気は一変し、軟調な展開となりました。取引開始後まもなく下落に転じ、12時55分頃には99円安の39,371円まで下げ幅を拡大しました。その後、買い戻しの動きも見られましたが、最終的には12円安の39,457円で取引を終えました。新興市場では、東証グロース250指数が3日ぶりに反落し、1.0%安となっています。
【半導体関連銘柄の動向】
ソシオネクストは8.1%高と8日連続で上昇しました。米ブロードコムが発表した2024年11月から2025年1月期の売上高見通しが市場予想を上回ったことが、同業の同社株式にも好影響を与えました。
【小売・エンターテインメント関連】
「業務スーパー」を展開する神戸物産は0.8%高で5日ぶりに反発しました。前期の営業利益が343億円と前期比11.8%増加し、今期も377億円と更なる成長を見込んでいます。セガサミーホールディングスは、オンラインカジノ事業への期待から2.2%高となりました。大手ディスプレイデザイン会社の丹青社は業績上方修正を受けて14.1%高となり、東証プライム市場で上昇率トップとなっています。
【下落銘柄の状況】
Link-Uグループは業績の伸び悩みが嫌気され、一時18.5%安と上場来安値を更新しました。ヤマトホールディングスは日本郵便への配達委託停止検討が伝わり4.3%安となり、関西電力は証券会社による目標株価引き下げを受けて10日連続の下落となりました。
【為替市場の状況】
為替市場では、フランスの格下げによる影響は限定的でした。ユーロ円は161.99円まで上昇し、ドル円も153.97円まで上昇しました。日銀の金融政策に関する報道を受けて、円安が進行する展開となっています。
【今後の見通し】
日米の中央銀行会合を控え、市場は様子見の姿勢を強めています。米連邦公開市場委員会（FOMC）では12月の利下げが予想されていますが、2025年以降の利下げペースについては不透明感が残ります。明日は米ニューヨーク連銀製造業景気指数の発表が予定されており、市場参加者の注目を集めています。