[2024/06/28]ベトナムの観光発展ランキング下落｜インフラとサービスの不足が浮き彫りに

2024年6月28日 20:00

ベトナム1,359日目です。

①世界経済フォーラムよりベトナムの旅行・観光発展指数は59位
②ベトナムの価格競争力と安全性は高評価
③東南アジアでベトナムは前よりも遅れているのが明らか

動画（約1分半）

ベトナムの観光発展ランキング

ベトナムは今年の「旅行・観光発展指数（TTDI）」で119か国中59位に位置し、東南アジアの他国に遅れを取っています。世界経済フォーラム（WEF）の最新報告によると、ベトナムの総合スコアは7点中3.96点でした。これは、2022年の117か国中52位からの顕著な下落です。

旅行・観光発展指数（TTDI）とは

旅行・観光発展指数（TTDI: Travel & Tourism Development Index）は、世界経済フォーラム（WEF）が作成・発表する指標で、世界中の国や地域の旅行・観光産業の発展状況を評価するためのものです。この指数は、旅行・観光業の発展に必要な要素を複数の観点から評価し、総合的なランキングを提供します。

TTDIの評価項目

TTDIは以下のような複数の要素を評価し、総合スコアを算出します：

ビジネス環境
法的規制、労働市場、インフラなどのビジネス環境全般の評価
安全性とセキュリティ
観光客や地元住民の安全性、治安の状況
健康と衛生
医療サービスの質やアクセス、衛生状況
人材と労働市場
教育の質、労働市場の状況、人材育成の取り組み
ICTの準備状況
インターネットの普及、デジタルインフラの整備状況
観光インフラ
交通インフラ、宿泊施設、観光地のアクセス
自然資源と文化資源
自然景観、文化遺産、観光資源の評価
価格競争力
旅行や観光のコストパフォーマンス

TTDIの意義

TTDIは、各国の旅行・観光産業の強みや弱みを明らかにし、政府や企業が戦略的な政策を策定するための指標として活用されます。これにより、観光産業の発展を促進し、持続可能な観光モデルの構築を支援します。

サービスとインフラの不足

WEFによると、ベトナムの観光業は観光サービスとインフラで最低スコアを記録し、119か国中80位となりました。この分野のスコアは2.2点で、観光サービスの質とインフラの整備が遅れていることが浮き彫りとなっています。

優先度と社会経済的影響

観光業の優先度に関する指数では、ベトナムは3.63点を獲得し、全体で98位でした。また、社会経済的影響の指数では119か国中115位となり、スコアは2.95点でした。これらの低スコアは、観光業の発展に対する政府の取り組みが十分でないことを示しています。

価格競争力と安全性の評価

ベトナムは価格競争力においては5.68点を獲得し、世界16位となりました。また、安全性とセキュリティの面では6.19点を獲得し、23位に位置しました。これらの分野では高い評価を受けています。

東南アジアにおける位置付け

東南アジアでは、シンガポールが119か国中13位と最高の順位を獲得しました。ベトナムより上位には、インドネシアが22位、マレーシアが35位、タイが47位にランクインしています。

ベトナムの後には、フィリピンが69位、カンボジアが86位、ラオスが91位と続いています。特にインドネシアは、2022年の36位から2024年の22位に大きく躍進しました。

世界のトップランク

TTDIの世界ランキングでは、米国がトップとなり、次いでスペイン、日本、フランスが続きます。WEFは2007年に初めて旅行・観光発展指数の報告を開始し、この報告はグローバルな観光業界の主要なベンチマークとなっています。

まとめ

ベトナムの観光業は、インフラとサービスの質の向上が求められており、政府や企業の積極的な取り組みが必要です。観光業の発展には、持続可能な戦略とインフラ整備の強化が不可欠です。

本題とは違いますが、日本の観光地として安い場所で有名です。結果的にはオーバージャーナリズムが発生し、観光税を取らないと景観維持ができないほどです。

自民党の政策が各地方の観光地にも影響が出ているのは看過しにくいです。日本のキレイさが世界に伝わることと、観光以外の産業を消すような動きは別の話に感じます。

参照

Vietnam far behind SE Asian peers in tourism development ranking
https://tuoitrenews.vn/news/business/20240526/vietnam-far-behind-se-asian-peers-in-tourism-development-ranking/80066.html