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[ベトナム955日目]ベトナムの社会保険料未払い企業への行政処罰が厳格化

2023年2月24日、企業の社会保険・健康保険・失業保険(以下、「社会保険料」)における未払保険料の削減・回収を促すための公式文書No.479/BHXH-TSTが発行されました。

この公式文書は、ベトナム労働・傷病兵・社会問題省が各地方の社会保険管轄当局に対し、2022年に当該保険料が支払われていない企業を2023年に督促し、回収するための解決策を実施するよう要請しています。

解決策として提示されているのは以下の3点です。

①社会保険料を滞りなく納付するため、毎月企業や従業員に社会保険料の納付結果を送付します。

②社会保険料の滞納が1カ月以上3カ月未満の企業に対しては、督促の通知書を送付します。その後も支払わない場合は、企業に行政(違反)の記録書を送付します。

③社会保険局が企業へ不定期に検査を実施し、行政処罰します(ある場合)。また、関連する書類は公安局に提供されることになります。

ベトナムの社会保険料

雇用者と労働者が定期的に社会保険料を納付することが義務付けられています。

社会保険料は、労働者の社会保障を支えるために使われ、主に以下の3つの保険に分かれています。

社会保険(Bảo hiểm Xã hội)

労働者が高齢になったり、疾病や労働災害などの際に受け取る年金や手当などを保障する制度です。雇用者と労働者は月額の所得に基づいて社会保険料を納付します。

健康保険(Bảo hiểm Y tế)

これは労働者が医療サービスを受ける際の費用を補填するための制度です。雇用者と労働者は月額の所得に基づいて健康保険料を納付します。

失業保険(Bảo hiểm thất nghiệp)

労働者が失業した場合に一時的な収入の補填を受けるための制度です。雇用者と労働者は月額の所得に基づいて失業保険料を納付します。

社会保険料の納付は、雇用者が労働者の給与から天引きする形で行われます。また、労働者も自身の収入から一部を社会保険料として納付します。これにより、労働者は将来の社会保障や医療費、失業時の一時的な収入補填などの恩恵を受けることができます。

ベトナムで法人が社会保険料を未払いの場合

ベトナムで法人が社会保険料を未払いしている場合、以下のような改修ステップが当局から行われる可能性があります。

督促の通知書(Notification of Reminders)

当局から未払いの社会保険料に関する督促の通知書が送付されます。通知書には未払い料金の詳細や期限が記載されており、法人に対して支払いを促す内容となっています。

行政(違反)の記録書(Record of Administrative Violation)

通知書の期限を過ぎても未払いが続く場合、当局から行政(違反)の記録書が送付されます。この記録書には未払いに対する違反行為が記録され、法人に対してさらなる行政処罰の可能性が示されます。

定期的な検査と行政処罰(Periodic Inspection and Administrative Penalty)

当局は定期的に法人の検査を実施し、社会保険料の滞納や不正な行為があった場合には行政処罰を行います。行政処罰には罰金や追加の料金の支払い、法的な措置などが含まれることがあります。また、関連する書類は公安局に提供されることもあります。

これらの改修ステップは、未払いの社会保険料に対して法人に責任を促し、社会保険制度の健全な運営を確保するために行われます。法人は、社会保険料の適切な納付と法的な要件の遵守を重視する必要があります。

参照


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